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[連載]高橋敦のオーディオ絶対領域【第245回】

1,700円! ハイコスパな有線“ピヤホン”発売間近、ピエール中野氏に魅力を直撃

2020/03/26 高橋 敦
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衝撃の2,000円以下で登場!Hi-Unit×ピエール中野コラボピヤホン「HSE-A1000PN」

ロックバンド「凛として時雨」のドラマーとしての活動を中心に、様々なフィールドで活躍し、そして自らがイヤホンファンでもあるピエール中野さん。そんなピエール中野さんが自ら音質チューニングし、パッケージとしてのトータルな提案も行うイヤホンが新たに登場する。

それがHi-Unit「HSE-A1000PN」(税込1,700円)。いわゆる「有線ピヤホン」だ。

Hi-Unit「HSE-A1000PN」(税込1,700円)

“ピエール中野” というミュージシャンへの信頼に加え、先立って登場した完全ワイヤレスピヤホン=AVIOT「TE-BD21f-pnk」で中野さんのチューニングセンスも実証済み。それがこの価格となれば……

当然の如く発表の瞬間から注目を集め、3月31日の発売に向けて3月3日からスタートした予約受付も大変な勢いとなっている。

これは当連載でも見逃すわけにはいかない!

…のだが、これはピエール中野さんの想いとピエール中野さんへの信頼あってこそ成り立っているアイテム。普通に実物をチェックしてその内容をお伝えするレビューだけでは、その魅力やコンセプトを伝えきれない感がある。

というわけで今回は、有線ピヤホンプロジェクトの中心人物と言っても過言ではない、この方からもお話を聞かせていただくことにした。

ピエール中野さん「どうも!」
Hi-Unitの増田さん「よろしくお願いします!」

Hi-Unitの増田さん、そしてピエール中野さんご本人に直接インタビューを実施!

普通にご本人です!完全に中心人物です!そしてHi-Unit側でプロジェクトを主導した増田さんにもお話伺いました!お二人ともご協力ありがとうございます!

<目次>
1)インタビュー前半:有線ピヤホン計画始動!
2)試聴レビュー:有線ピヤホンはさらにトータルバランス重視!
3)インタビュー後半:チューニングとアクセサリーについて



1)インタビュー前半:有線ピヤホン計画始動!

── ピエール中野さんチューニングによるピヤホンとしては、完全ワイヤレスイヤホンのAVIOT「TE-BD21f-pnk」が先に発売されていて、今も大人気です。次は有線だ!という考えも以前からあったのでしょうか?

ピエール中野さん(以下、ピ様) 音を聴く環境にまつわるアイテムを自分で監修できる機会っていうのは、もうあればあるだけいいなと思っていて。だから有線イヤホンについての考えも勿論ありましたが、具体的なプランまではなかったんですよ。

── それが具体的に動き出したきっかけは?

ピ様 全くの別件でHi-Unitさんとお話しする機会があって、そしたらその帰り際に「聴いてみてください」ってHi-Unitのイヤホンほぼ全製品一式を渡されて(笑)。聴いてみたら、特にHSE-A1000がすごく自分の好みにも合ってたんです。それをHi-Unitさんに伝えたら「中国の工場に行って現地でエンジニアと一緒にチューニングして、HSE-A1000を元にした有線ピヤホンを作りませんか?」って言ってくれたんで、即答で「やりましょう!」と。

── いきなり中国!バキ大擂台賽編みたいな急展開!

増田さん(以下、マ氏) 「やりましょう!中国行きましょう!」とお誘いしたら、本当に即答で「やります!中国行きます!」というレスポンスをいただきました。

中国行きは即決定!あっという間にコラボレーション計画が進んだという

── なるほど。では有線ピヤホンのプランは、Hi-Unitからのアプローチに応える形で具体化したんですね。

ピ様 ですね。完全ワイヤレスの次はお手頃エントリー価格の有線だ!とか決めてたわけじゃなくて、色々と考えていたところにHi-Unitさんがアプローチしてきてくれて、それでこういう形になりました。

── そうすると、今回の有線ピヤホン「HSE-A1000PN」の価格帯や製品の方向性などは、「Hi-Unitと組んで作る」と決まってから固まったものですか?

ピ様 HSE-A1000を聴いたときに、「この価格でこのポテンシャルはすごい!」という驚きがあったんですよ。今回の有線ピヤホンはそこがスタート地点なので、価格帯も含めて「HSE-A1000をベースにする」というところから固めていった感じです。

「HSE-A1000のポテンシャルがあってこそ」と語るピ様

マ氏 HSE-A1000は記念すべきHi-Unit第一弾の製品ですから、ブランドのコンセプトを特にストレートに反映しているスタンダードモデルなんです。他のモデルは、HSE-A1000があった上で、そこを基準に音のバリエーションや上下の価格帯へ展開しています。なので、全ラインナップ中で一番うちらしいモデルを気に入ってもらえたことも嬉しかったですね。

── 結果として、ハイエンド完全ワイヤレスイヤホンのTE-BD21f-pnkに対して、ハイコストパフォーマンスなエントリー有線イヤホンのHSE-A1000PNが生まれ、見事な振り分けになりました。

ピ様 やっぱりTE-BD21f-pnkは手頃な価格とまでは言えないですからね。ベースとして、完全ワイヤレスな上にハイブリッド・トリプルドライバーという技術的な挑戦もあるモデルですし。AVIOTさんもがんばってくれて、その内容の割には価格も抑え込んでくれてはいるんですけど。

昨年7月に発売開始して以来、いまだに大人気モデルとなっている完全ワイヤレスイヤホン「TE-BD21f-pnk」

── 気軽に買えるお値段というわけではないですが、お値段以上!であることはたしかですよね。

ピ様 なのでファンの方からは、「気になるけど手が届かない」という声もあったんです。あとバッテリー切れの不安やゲームでの音の遅延が気になるという、完全ワイヤレスであれば避けられない課題もありました。そこでこのHSE-A1000PNは、1,700円という本当に手頃な価格、そして有線という点でも、完全ワイヤレスピヤホンではフォローできなかったところをフォローできるアイテムだと思いますよ。

── 幅広いニーズに応えられるイヤホンでありつつ、でも一番の狙いは「音のいいイヤホンを体験してもらう最初の一本」ですか?

ピ様 一番はそこですよ。「そんなにお金は出せないけど、いい音で聴きたいからイヤホンを買いたい。でも何を買えばいいのかわからない」という人に、第一候補としておすすめできるようなイヤホンにしたい!という想いは強かったです。それに、HSE-A1000ベースで作ればそれを実現できるぞ!という手応えもあった。

マ氏 Hi-Unitのブランドコンセプトも「求めやすい価格帯でリスナーの感動を深めるイヤホン」ですから、その想いはうちとしても全く同じです。

いい音で聴きたいユーザーに、最初におすすめできる一本に。ブランドコンセプトとも一致した両者の思いで“有線ピヤホン”が生まれた

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