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【AEx2020「銀賞」受賞】世界のオーディオファンを熱狂させ続ける「XERXES」のいま

2020/03/16 小原由夫
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英国名門ブランド、ロクサンが帰ってきた! ロングセラーとして世界中のオーディオファンから愛されてきたアナログプレーヤーXERXES(ザクシーズ)は、現代的な意匠をまとった「XERXES 20」に進化、電源ユニットやトーンアームを一新し、さらなる実力を携えて日本に再上陸を果たしたのだ。そんなXERXES 20の世界を、トーンアーム「SARA」、MCカートリッジ「SHIRAZ」と共に探索しよう。

ROKSAN/アナログターンテーブル「XERXES 20」(¥950,000・強化電源RPM使用時)+トーンアーム「SARA」(¥350,000/税抜)

■完全復活したロクサン、最新ザクシーズを徹底試聴

2000年代前後、日本国内の販売のみならず、グローバルな面でも不遇な時期にあったロクサン。しかしそれを堪え忍び、16年に英MONITOR AUDIOの経営傘下となり、ここ日本でも新たにナスペックが輸入代理店となって以降は、順調に推移していまや完全復活した感すら受ける。そんな勢いに乗ってリリースされたアナログプレーヤー「XERXES 20」の最新バージョンの試聴レビューをお届けしよう。

ロクサンは、リビア系英国人のトラージ・モグハダムとトゥーファン・ハーシェミーの2人によって1985年に設立された。クラシックなスタイルのコンパクトなデザインながら、トーンアームとキャビネットの分離やサスペンション機構、プラッターの軸受け構造などに独自の視点を持ち込んだ初代ザクシーズは、着実にオーディオファンのハートを掴み、ユーザーも増えていった。

後に姉妹モデル「RADIUS(ラディウス)」もヒットし、エレクトロニクス・コンポーネンツも充実。当初の輸入はオーディオテクニカがあたっていたが、同社と契約満了となって以降、紆余曲折あってしばらく開店休業状態にあった。しかしその後17年にそのR&Dや生産部門の全てをMONITOR AUDIOが買収。イギリス・エセックス州レイリーに開発と生産拠点を移し、全社員を引き継いで雇用して以降は、製品の安定した開発と高品質な製造を続けている。

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