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Roon Readyにも対応

ESOTERICの二大ネットワークプレーヤー「N‐01/N‐05」。2人の評論家が徹底検証、その魅力を語る

公開日 2019/11/20 06:30 角田郁雄/岩井 喬
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国内の大手オーディオメーカーの中でも、積極的にハイエンドの分野でネットワークプレーヤーを開発し続けるエソテリック。ネットワークプレーヤーとしては「N-01」と「N-05」が同社の二大モデルとして存在感を強く放っている。そんな両機が新たにRoonReadyにも対応を果たした。今回はさらなる機能性を手に入れた両機を角田郁雄氏、岩井喬氏の二人がそれぞれの目線で検証。同じシステムながら部屋やネットワーク系統が異なる環境で、改めて実力とその魅力をレポートする。

「N-01」(写真右)と「N-05」(写真左)


●角田郁雄が聴く、エソテリック「N-01/N-05」の魅力

異なる音のテイストを持った「N-01」と「N-05」を比較検証

エソテリックは、弩級のSACDプレーヤーを開発する一方、ハイレゾ再生ではUSB-DACより、むしろネットワークプレーヤーに熱心に思える。おそらくグローバルの視点で見ると、ストリーミング再生に将来性を感じているからに違いない。現在では、上位モデルのN-01とその弟分となるN-05を発売している。

興味深いのは、N-05と、その上位モデルとして登場したN-01とでは、音のテイストが大きく異なることだ。これは単純な価格の差ではなく、異なる趣向を持った音の違いと表現するのが正しい。

予算的なことを考えないとした場合、聴く人によっては、むしろN-05の音の方が好きだという方もおられるだろう。また両機共に最新のファームウェアではMQAやRoon Readyなど、幅広い再生に対応を果たしている。そう言った点でも、両者の音の比較は注目すべきことだ。

今回は、オーディオNASによるUSB再生、ネットワーク再生、Roon Readyを用いたネットワーク再生の3パターンでそのサウンドを比較した。

共通の独自技術を駆使した、趣の異なる回路構成

まず、上位モデルのN-01の技術の概要を説明しよう。大きな特徴は、旭化成のDACチップ「AK4497」を左右に各4個使用し、FPGAと組み合わせて特許取得の35bit D/Aプロセッシングを構成していることだ。まさに弩級の構成である。

ネットワークプレーヤー「N-01」¥1,400,000(税抜)

その電圧出力をMUSES 03オペアンプが増幅し、さらに独自のスルーレート、2,000Vの電流強化型バッファー(ESOTERIC-HCLD)でアナログ出力する仕組みである。このバッファーにはバッテリーの特性とも言えるスーパーキャパシターが使われており、また電源部には左右独立の強力なアナログ電源が搭載され、ネットワーク回路にもスーパーキャパシターを使用している。

次にN-05である。回路はN-01よりもシンプルながら、旭化成のDACチップAK4490を左右に各2個使用し、FPGAと共に34bit D/Aプロセッシングを構成。このDACチップには、前述のスーパーキャパシターと独自のVCXOを採用したクロック回路を使用する。

アナログ出力では、電流強化型バッファー「ESOTERIC-HCLD TYPE 2」を搭載。電源部ではトランスは一式だが、十分な容量のコンデンサーを搭載している。

ネットワークプレーヤー「N-05」¥570,000(税抜)

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