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新「iPad mini」レビュー。3年半ぶり大進化、これはもう「小さなiPad Pro」だ!

公開日 2019/03/31 07:00 山本敦
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Apple Pencilの書き心地はとても良い

ちなみに現行モデルのiPhoneは、いずれもアナログイヤホンジャックが搭載されていない。iPad Proも同様だ。それがiPad miniにはしっかり残されているので、アダプターがなくても有線イヤホン・ヘッドホンで音楽が聴ける。底面にあるデジタル端子もLightningなので、Lightning-USBカメラアダプターなどを介してポタアンをつないだり、Lightning直結タイプのイヤホンも使える。

3.5mmイヤホン端子が搭載されているiPad mini。ポータブルオーディオプレーヤーとしても「アリ」なサイズ感だ

背面のメインカメラにはiPhoneやiPad Proのような出っ張りがない。8メガピクセルというセンサーの解像度は、数字だけ見ると頼りなく感じるかもしれないが、A12 Bionicチップによる画像処理能力がとても高いので、十分に満足できるきれいな写真が手軽に撮れる。ちなみにこのA12 Bionicは、iPhone XSにも搭載されている最新のものだ。

8MPのメインカメラ。レンズ部のでっぱりがなく、スッキリしている

フロント側のFaceTimeカメラは7メガピクセル。第6世代のiPadの1.2メガピクセルよりも高性能だ。表裏のカメラは、ともにビデオ撮影の最高画質として1080/30pを確保している。

スピーカーはステレオ仕様だが、開口部はボトム側に2つだけ。立体感のある自然なステレオ再生能力は、やはり4スピーカー搭載のiPad Proに軍配が上がる。

スピーカーはボトム側に2基搭載。デジタル端子はLightningだ

Wi-Fi+Cellurarモデルについて注目したいポイントは、理論値で下り速度が1Gbps以上のLTE通信に対応したことと、eSIM機能を搭載したことだ。海外旅行に持ち出し、現地の通信事業社が提供するeSIM対応サービスにつないで高速LTEサービスを簡単に利用できる。海外出張の頻度が高いビジネスマンの仕事用ツールとしてもiPad miniは活躍してくれそうだ。

Apple Pencilは第1世代のみの対応だが、その書き心地はとても良いことを強調しておきたい。なぜなら新しいiPad miniには、タッチセンサーとカバーガラス、液晶パネルを一体化したフルラミネーションディスプレイが搭載されている。Apple Pencilのペン先と描画位置との間のギャップがとても少なく、とても自然な書き味が得られる。これまではiPad Proにしか搭載されていなかったディスプレイ技術が、新しいiPad miniとiPad Airにも展開された。

第1世代のApple Pencilに対応している

カバーガラスと液晶パネルとのギャップが少ないフルラミネーションディスプレイを採用。Apple Pencilによる書き心地がとてもよい

筆者も12.9インチのiPad Proで時々下手な絵を描いて遊んでいるが、7.9インチのiPad miniなら本体を片手で持ちながらスケッチが楽しめるので、もっと頻繁に筆を取りたくなりそうだ。さらにディスプレイの反射率はiPad Proと同じ1.8%に抑えているので、屋外で使う時にも陽射しの映り込みが少ない。つまり、見やすいし目に優しい。植物や建物の写生を外で楽しむ時にもいいと思う。

前モデルのiPad mini 4が搭載していたA8チップに比べると、新しい第5世代のiPad miniが搭載しているA12 Bionicチップは、シングルコアの処理性能が3倍になっている。さらにグラフィック処理の性能はおよそ9倍もアップしているという。

A12 Bionicチップを搭載した効果は、ARアプリやゲームを遊んでみると特に強く実感する。ARオブジェクトを表示したり、動かした時のもたつきがなくサクサクと動く。

ARアプリやゲームがサクサクと動く

12.9インチのiPad Proでは、両手で持ってカメラをかざすのが重く、ARアプリの起動回数が減りがちだった。iPhoneよりもiPad miniは画面が大きく、アスペクト比が4対3なので、カメラでキャプチャした現実世界の視野が広く取れる。だから伸び伸びと遊べる。これならARアプリにもっと興味が湧きそうだ。

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