音質から機能まで集中検証

Lotooの新旗艦DAP「PAW Gold TOUCH」をレビュー。トップレベルの透明度と鮮明な音

佐々木喜洋

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2019年01月08日

■圧倒的な透明感の高さと音の鮮明さはトップレベル

試聴には現行のイヤホンの中でも最高レベルの音質を有するCampfire Audio「Solaris」、「Atlas」やWestone「ES80」などハイエンドイヤホンを使用した。3.5mm、4.4mmとも同一種類のケーブルで端子のみ異なるものを使用している。まず3.5mm接続で聴き始めた。

PAW Gold TOUCHとWestoneのカスタムイヤホン「ES80」

PAW Gold TOUCHの音質で際立った特徴は、圧倒的な透明感の高さと音の鮮明さだ。この点では現行のプレーヤーの中でもトップレベルにあることは間違いない。ノイズフロアが低く、音の歯切れ良さもトップクラスだ。こうした先鋭的でシャープな音再現にもかかわらず、音にきつさ・痛さが少ないのは高品質なパーツの採用や注意深い設計がなされたことがうかがえる。

全体域にわたって誇張感の少ないチューニングがなされており、歪感も少なくピュアで整った音再現に感じ入ってしまう。高音域ではよく上に伸びて鮮明感が高く、低音域では十分に量感があって重みがあり、深く沈む感じだ。音調はニュートラルで色付けは少ない。

音の細部においては、情報量が多く細かい音の抽出にも優れていてハイエンドカスタムイヤホンのES80の最高レベルの能力を十二分に引き出してくれた。特にシンプルで録音の良い音源だと圧巻の音再現で、音のリアリズムがとても高い。

ノイズフロアがとても低く、音の明瞭感・鮮明さが高いのでヴォーカルの発声が聴き取りやい。PAW Gold TOUCHのようなタッチ液晶を持つ複雑なDAPは、時として音は整っていてもトランジェントが遅くなりがちだが、PAW Gold TOUCHではシンプル設計のDAPくらいに音の鮮度感も高い。軽い独自OSのおかげだろう。

アコギとヴォーカルだけのシンプルな楽曲では、アコギのピッキングが気持ち良く音の素早さを堪能でき、ヴォーカルの艶やかな肉質感のリアルさに感動してしまう。

この鮮度感の高さと細かさは初代PAW Goldよりもさらに優れている。古風なオーディオ機器にも似たサウンドだったPAW Goldに比べると、PAW Gold TOUCHでは現代的なより洗練された音になったという感じを受ける。優等生的な音とも言えるが、音に込められた力強さはPAW Gold譲りで、ロックを聴く際にパンチの強さとスピード感を感じさせる。この点でPAW Gold TOUCHでは単なる優等生でモニターライクというのではなく、音楽を聴く楽しさを作り出してくれる。

XRC機能は、実際に聴いてみるとPCMでもDSDでも線の細さが向上するように感じる。より洗練される感じだ。音は良くなるので入れっぱなしでも良いように思うが、これは好みというべきかもしれない。

これぞバランス駆動という感じの圧倒的な音再現力

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