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HGモデル&通常モデルの比較試聴も

DAP連携や22.5MHz DSD対応にも対応。ミュージックサーバー「Soundgenic」の進化を探る

公開日 2018/09/18 06:00 生形三郎
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3、「CDリッピングUI」を追加。リッピング時のタグ変更や読み込み形式の変更にも対応

これまで、外部光学ドライブをUSB接続し、本体の電源ボタンを操作することで実施していたCDリッピング作業。今回のアップデートでは、fidata Music App新たに「CDリッピングUI」が搭載され、リッピング前のメタ情報編集や選択した曲だけの取り込み、各種オプション設定や進捗状況の表示など、リッピング操作の利便性が大幅に向上された。

SoundgenicでCDリッピングを行っているところ

ドライブを接続すると、アプリ下部のサーバーステータスバーにCDアイコンが表示され、そこからCDリッピングUI画面に入ることができる。CDリッピングUIでは、曲名、アルバム名、アーティスト名などのタグデータを任意に書き換えることができる。ジャケット画像をクリックすれば、端末内の画像を選択してジャケット画像に選択することも可能だ。

サーバーステータスバーのCDアイコンをクリックすると、上のようなメニューが表示。CDリッピング操作をタップすると、CDリッピングUIへ

こちらがCDリッピングUI。アルバム名や楽曲名の変更の他、ジャケット画像をタップすることで、任意の画像への変更も行える

また、読み込みのデータ形式をWAV、FLAC、非圧縮FLACの3種類から選択可能で、Accurate Ripのオン/オフやリトライの有無なども選択でき、非常に柔軟なリッピングが実現されていた。こちらも、まさに待望の機能と言え、さらにリッピングが楽しくなる画期的な機能である。

読み込みのデータ形式もWAV、FLAC、非圧縮FLACの3種類から選択可能


4、「DirectDSD」対応、最大DSD22.5MHz再生に対応

今回のアップデートによって、USB-DACでのDSD再生機能において、従来のDoP方式に加えて、「DirectDSD」方式が新たにサポートされた。DirectDSDは、DSD用マーカーを利用しないため、より高いレートのDSDデータ転送が可能となる。これをサポートしたことで、最大DSD 22.5MHzのデータ再生に対応することが可能になった。


また、11.2MHz DSD再生には対応しているものの、DoP方式では11.2MHz DSD再生に対応していなかったUSB-DAC(同時にPCMで768kHzに対応していないUSB-DAC)についても、このDirectDSD方式に対応しているDACであればSoundgenicとの組み合わせで11.2MHz DSDが行えるようになった。よりレートの高いDSDデータに対応できることは、高音質なネットワーク再生を行う上で大きなアドバンテージと言えるだろう。


以上が、今回のファームウェア・アップデートで新たに対応した機能群だ。モバイル機器のカバー、配信サイトへのリンク、より手軽かで柔軟なリッピング、そしてDirectDSDへの対応など、着実かつ大きな進化を遂げていることが体感できた。これで、ますます充実したネットオーディオライフが送れることとなる。なお、これらは勿論「fidata HFAS1」シリーズでも同様のアップデートが実施されており、fidataを毎日自宅で愛用している筆者としても嬉しい機能ばかりである。


ハイグレードモデル「HGシリーズ」が登場

続いて、新たに追加されたSoundgenic HGシリーズの概要を見ていこう。HGとは「ハイグレード」を意味し、SSDとHDDそれぞれ1機種ずつ、合計2モデルが登場した。

Soundgenicの4モデルを一斉試聴。音質の違いもチェックしてみた

HDDモデルの「HDL-RA3HG」は、容量が3TBへと増加し、筐体にも新たに制振対策が施されている。そしてなんと、搭載するHDDには、fidata「HFAS1-H40」と同様のWD社製カスタム使用HDD「WD AV-GP」が採用されているというのだ。

SSDモデルとなる「RAHF-S2HG」の容量は2TBとなり、こちらにも新たに制振対策を実施。なお、HDDとSSDではそれぞれ別個の振動対策が行われているという。このHGシリーズの登場によってSoundgenicは、ストレージ容量やグレードに合わせて、広い価格幅を持ったラインナップを持ったわけである。用途に合わせて自由にチョイスできることが、ユーザーとして嬉しい限りだ。

次ページHGシリーズはさらに一歩踏みこんだ上質なサウンドを聴かせてくれる

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