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世界で評価されるターンテーブルブランド、そのこだわりに迫る

独Transrotor本社訪問レポート ― 自社設計、自社生産へのこだわりで生み出される「ハイエンド」

公開日 2018/08/24 10:00 レポート:三浦 裕(エイ・アンド・エム) 構成:季刊・アナログ編集部
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■ゴミひとつない徹底した管理体制

また、驚くのがその徹底したパーツの管理だ。また、しっかりと管理の行き届いたオフィスには、ゴミひとつ落ちていないうえ、決まったものはきちんと決まった場所に保管されている。限られた人数で効率よく、なおかつ高い品質を持ったターンテーブルを組み上げていくための環境作りを、Transrotorは決しておろそかにしていないのである。

パーツの管理も整理整頓を徹底。こうしたこともクオリティを維持しながら作業効率を上げる大きなポイントとなっている

ちなみに、「近くにこれを作ってくれるところがなくて……(笑)」と見せてくれたのが、発泡スチロールがたくさん積まれた部屋だった。「これ」というのは、製品の梱包資材。なんとこれも、発泡スチロールを自社でくり抜いて作られている。これまでさまざまなブランドを見てきが、梱包資材ひとつから自社でハンドメイドで加工している会社は見たことがない。

Transrotor製品の梱包に使用する発泡スチロールを加工する部屋

こうした製品を越えてパーツ、そして梱包資材まで、Transrotorの生産体制からは一種の「愛情」を感じることができる。このことは、値段だけではなく音楽を楽しむことに対する「ハイエンド」への想いとして、Transrotorの品質に表れているといってもいいだろう。

完成したターンテーブルを評論家やメディアへ紹介するためのリスニングルーム。この日はHIGH END 2018の開催もあって機材はほとんど梱包されていた

Transrotorがこれまで受賞したアワードの盾の一部達

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