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【特別企画】刷新された中核プリメイン/プリアンプ

デザイン・サイズ・音質の3拍子がそろう真空管アンプ。Carot Oneの新「FABRIZIOLO/ERNESTOLO」

公開日 2018/07/19 08:00 生形三郎
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ここで注目したいのは、これだけの価格差があるパワーアンプを組み合わせても、システムとして違和感なく鳴らせるということだろう。この組み合わせでも、決して不自然な表現になることがなく、きちんと両者の美点が引き立っていた。Carot Oneが謳う「ミニマム・ハイエンド・ブランド」という肩書きに恥じないクオリティだ。肌触りの良い「FABRIZIOLO 30k EX」の音色と、「A-36」の重厚な質感が組み合わさり、より温もりと力強さ溢れる音楽再生を楽しむことが出来た。

デザイン、サイズ、音質の3拍子が揃う希有なオーディオ製品

優れたデザインとサウンドを楽しませてくれるERNESTOLO 50k EXとFABRIZIOLO 30k EX。その印象的かつ美しいデザインは、美しいモノと触れあう喜びを与えてくれるとともに、使用する生活空間に華を添えてくれる。インテリアとしても実に優れた意匠と言えるだろう。同時に、従来シリーズ同様に、それら外側のスタイルだけではなく、中身である音質にもしっかりとこだわって設計されている点が素晴しい。まさに、イタリアならではの粋が詰まった、実に気の利いた存在なのである。

今回ご紹介した2モデルは、コンパクトにオーディオシステムを構築したいが、音質やデザインにも強くこだわりたい人にオススメだ。デザイン、サイズ、音質の3拍子がこれだけ質高く揃う製品は他にないと言える。


いずれのモデルも、入門者の最初の1台からオーディオファンのサブシステムまで、幅広く活躍できるポテンシャルを備えている
その上で、プリメインアンプ ERNESTOLO 50k EXは、これからスピーカー再生環境を持ちたいイヤホン・ヘッドホンユーザーにも強くオススメだ。お気に入りのスピーカーさえ用意すれば、あとはスマートフォンやタブレット、もしくはDAPなどを繋ぐだけで、すぐさま上質な聴き心地を持ったミニマムシステムが完成する。手始めにヘッドホンアンプのみを利用してその心地よいサウンドを楽しむのも良いだろう。勿論、既にオーティオ・システムをお持ちの方の、コンパクトなセカンド、サードシステム向けにも好適だ。

一方で、FABRIZIOLO 30k EXは、既にセパレートアンプ・システムを組んでいる方はもちろんのこと、プリメインアンプやAVアンプで楽しんでいる方が、その前段に本機をプラスしてチューブサウンドを楽しむという使い方も大いにアリだろう。特に、トランジスタアンプの音色とは異なる、管球アンプならではの音色を楽しんでみたい方に最適だ。

(生形三郎)


特別企画 協力:(株)ユキム

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