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カジュアルな使い勝手と作り込まれた画質を両立

LGの超短焦点プロジェクター「HF85JG」レビュー。20cmで120インチ投写の迫力は “映像革命” だ

公開日 2018/04/19 08:00 折原一也
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映画作品の視聴で思わず感激したのは、映画『ダンケルク』の視聴だ。クリストファー・ノーラン監督の『ダンケルク』は、IMAXのカメラで撮影された作品。僕自身もIMAX 劇場で鑑賞したが、「HF85JG」が映し出す120インチの大画面をすぐ目の前にして観ると、画面に広がるIMAX画角の映像のインパクトは絶大。自宅でこんな体験ができるのは、スクリーンではなく、壁を使って投写面を最大サイズで確保できる「HF85JG」ならではの特権だ。「HF85JG」はフルHDプロジェクターなので、解像感はさすがに上位機種に譲るが、それでも大画面のインパクトの方が上回る。

今回視聴した『ダンケルク』と『ラ・ラ・ランド』

映画『ラ・ラ・ランド』のチャプター2を観ると、ホームシアター用プロジェクターも手がけるLGの絵づくりの真面目さが表れたナチュラル系の発色で、黒階調もフルHDプロジェクターのミドルレンジとして充分な情報量を確保。アニメーション作品から『君の名は。』も視聴したが、チャプター13のシーンでは、作品の世界に飛び込むような感覚を体験できた。なお、映画は「シネマ1」をメインに視聴したが、モードを変えても映像は安定していた。これは、薄型テレビも手がけるLGらしい真面目さだ。

Blu-rayソフトと大きさを比べてみた。ケースを2枚、縦に並べられるスペースがあれば設置できるサイズだ

「Screen Share」機能でスマホ/PC上の映像を大画面で楽しむ

今どきの映像体験として、映像配信も体験してみた。「HF85JG」は、LGのプロジェクターが備えるユニークな機能を搭載。内蔵のWi-Fiと「Screen Share」機能で、スマホからの映像をワイヤレスで飛ばすことでネット放送も視聴できる。

「SCREEN SHARE」機能を使えば、ワイヤレスでスマホ/PC画面をミラーリングできる

今回は、同じWi-Fiネットワーク上に接続したAndroidスマホから「dTV」の番組を “飛ばす” かたちで、「HF85JG」でその映像が視聴できることを確認した。また、スティック型の端末を組み合わせて「AbemaTV」を観てみても、やはり迫力満点。プロレスや大相撲の鑑賞にはやはり「スポーツ」モードがマッチした。

レンズ/ミラーのカバーは乗せるだけなので少々ズレやすい

付属のマジックリモコン

ほかにも、WiDi/Miracastの機能でWindowsノートPCからワイヤレスディスプレイとしてミラーリングも可能と、新しいプロジェクターの用途を提案するのはLGならではの取り組みだ。



LGの「HF85JG」を使い込んでみると、プロジェクターを使い慣れた人ほど驚きの連続を体験するだろう。壁から20cmというわずかなスペースを確保するだけで120インチの投写ができ、大画面のインパクトは絶大。スマホ/PCとの連携も、トレンドを取り入れており機能的に使いこなせる。そして、フルHDながら実に真面目に画質が作り込まれているのも、AVファンとしては評価したいポイントだ。

「HF85JG」は、今までプロジェクター導入をためらっていた人にこそ一度試してみてほしい、プロジェクターの革命児とも呼ぶべきモデルだ。

(折原一也)

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