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独自の騒音キャンセリング回路搭載

装着感◎の小型イヤホン+定評のNC機能が一つに! AKG「N20NC」レビュー

2017/07/19 高橋 敦
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ノイズキャンセリングの方式は前述のように「ハイブリッド方式」だ。

打ち消すべき騒音を集音するマイクを、ハウジングの外側に配置するのがフィードフォワード方式。耳に向いたドライバーユニット側に配置するのがフィードバック方式。それぞれノイズキャンセリング効果に得手不得手があるのだが、だったら合体させちゃおう!というのがハイブリッド方式。考えなしにただ合体させてもうまくいかないだろうが、そこはAKG。ノイズキャンセリングのチューニングにも経験値がある。

ハウジング外側「AKG」ロゴの横にフィードフォワード用マイク

内側のこちらがフィードバック用マイクと思われる

そしてN20NCは、イヤホン本体とは別にノイズキャンセリングモジュールを持つ仕様を採用している。実は、この仕様ならではの利点も大きい。

モジュールの大きさは、おおよそフリスク的なサイズ感

まず、イヤホン本体に、マイク以外のノイズキャンセリング機能に必要なパーツを詰め込まずに済む。だからハウジングをコンパクトに保つことができ、装着感を損なわずに済む。これが前述したイヤホンの装着性のよさにつながっているのだ。

そして大容量のバッテリーを搭載しやすいことも、長時間使用につながるのでメリットだ。N20NC最大で約20時間のノイズキャンセリングが可能なので、月-金までの平日5日間の通勤通学程度はいけるだろう。なおバッテリーが切れてもノイズキャンセリングOFFのパッシブモードで再生が可能だ。

さらにスマホ用リモコンも搭載。背面スイッチの切り替えでiPhoneでもAndroidでも3ボタンのフル機能を利用できる。

一般的な配置の3ボタンリモコン

背面スイッチの切り替えでiPhoneとAndroidの両方に対応

ノイキャン機能をチェック。主に低域の騒音を抑えるベーシックでしっかりした効果

テストではまず、中央線から地下鉄というルートでの電車移動の機会に、ノイズキャンセリングの実際の性能からチェックしてみた。

ノイズキャンセリングの効かせ方としては主に低域の騒音を抑えるタイプだ。静かな曲を聴いている時や音楽再生をしていない時にノイズキャンセリング機能をON/OFFすると、車内全体に響き唸る走行音と空調稼動音が合わさった騒音が、「ゴゴゴゴォォオッ!!」というジョジョ的な迫力の音から「ゴー」という軽く淡白なものに変化することをわかりやすく確認できた。

またサウンドバランスとしても、ノイズキャンセリングOFFの時より低域を少しプッシュする傾向。電車内も含め、屋外で音楽リスニングの邪魔をしてくる騒音は低域にあることが多い。そこを重点的にノイズキャンセリングしつつ、さらに再生音側でも低域を強めて迎え撃ってくれるわけだ。

なお使い方で一点注意しておきたいのが、モジュール部分の扱い方。端子や接続部分への負荷を考慮する意味からも、モジュール部もスマホと同じポケットの中などへ入れておいた方が良いだろう。

モジュールの背面はシック。microUSBで充電


次ページ実際に音質をチェック。しっかりした低域と落ち着いた高域が特徴

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