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【特別企画】折原一也&鴻池賢三が同社4Kサービスの魅力に迫る

4K/HDR時代を牽引する注目サービス「ひかりTV 4K」を評論家2名が体験!その本気度を見た!!

公開日 2016/10/03 11:51 折原一也・鴻池賢三
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■専用回線ならではの安定性。確かな速度が高画質の源泉

ひかりTV 4KはNTTの光ファイバー回線を通して各家庭に届けられる。フレッツ網は30Mbpsを常時安定供給できるシステムが構築されているという。画質面では、帯域の確保が非常に重要だ。一般的な動画配信サービスは回線速度の低下を加味し、ビットレート可変での対応を主眼としている。通信網が混雑すれば、コマ落ちを回避するために画質を下げるのだ。ところがひかりTV 4Kは、自前のIPV6網で数十Mbpsの帯域を安定して確保できるため、画質を一定に保てる。ベストエフォートのネット配信というよりも、放送に近いと感じた。

ひかりTV 4Kコンテンツの視聴、及び技術者・制作者インタビューは、NTTぷららのオフィスで行われた。コンテンツの視聴に当たっては、AV機器メーカー各社の最新4K/HDRテレビを並べ、各インチサイズや方式の違いによる見え方を比較した

ユーザーには直接関係ないが、VODの多くのコンテンツはNTT東西への接続ポイントの直前にぷららが構築したキャッシュサーバが配備され、高効率でスムーズなフローを確保。キャッシュへの組み込みはオリジナルサーバからの配信を契機に行われる場合もあれば、先行公開や同時公開などのイベントに対応するためにあらかじめキャッシュさせる場合もあるという。放送はIPマルチキャストで、全国のNTT東西ビルから光ファイバーを経由し、ユーザーのリクエストに応じて配信される。高度に高効率化、安定した高画質な配信サービスが実現できるのも、NTTグループの総合力の高さといえる。

配信技術をもう少し深掘りすると、4K-IP放送や4K-VODを実現するネットワーク・映像伝送技術にも注目したい。

ひかりTVはIP 6を利用するNTT東西が提供するフレッツキャストを利用して全国へのIP放送/VODを実現するが、4K化にあたって基本的にはこのネットワーク技術レイヤに対し何ら変更を加えていない。ユーザーは現在自宅で利用可能なフレッツ光(光コラボレーションモデルも含む)をそのままに、4K/HDRなどの新しいユーザー体験を得ることができる。

NTT東西が提供するこのネットワークはISPを経由することなく、NTTぷららの配信サーバと接続されるため、インターネット経由で配信されるサービスよりも遅延が少なく安定的だ。

4K/HDR対応テレビの購入だけでユーザーが手軽に最新トレンドを享受できるひかりTV 4K。加えて、低遅延・安定的なネットワークが確保されていることもひかりV 4Kの強みであり、高画質の源泉になっているのだ。

■ハイスペック化も既に検討中。先進性と業界の牽引に期待

コンテンツ制作力、先端技術開発力に加えて、関係者達の熱き想いをひしひしと感じることができた。今回の取材を通して分かったのは、ひかりTVがNTTグループの技術力と強靱なインフラを背景としているだけでなく、最先端の映像技術で良質なコンテンツを届けたいと願い、行動する技術陣・制作陣の情熱だ。

特に、開始されたばかりのドルビービジョンのデモ映像を前に語る技術者、そして4K/HDR時代に相応しい効果的な演出に切磋琢磨する制作者らの目の輝きが印象的だった。事実、複数のデモ映像を視聴すると、艶やかで感動的な映像が描写され、彼らの情熱が作品に凝縮されているようだった。

驚いたことに、ひかりTV 4Kが目指す将来のコンテンツ規格には、8K解像度、120pハイフレームレート、12bit色深度などのハイスペックも検討しているという。

そのハードルは決して低くは無いが、通信の高速化と、運用の柔軟性を考えれば、動画配信が秘めるポテンシャルは非常に高い。今後もひかりTVの先進的な取り組みと業界の牽引に期待したい。

(協力:NTTぷらら)

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