HOME > レビュー > Lightning直結で“超軽量”ノイキャンイヤホンが実現。「JBL Reflect Aware」を聴く

<山本敦のAV進化論 第99回>

Lightning直結で“超軽量”ノイキャンイヤホンが実現。「JBL Reflect Aware」を聴く

2016/07/20 山本 敦
  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE

ヒップホップやダンスミュージックを聴いてみると、元もと低音成分を多く含む楽曲の場合は重低音にややボリュームが偏りがちになってしまい、中高域が聴きづらく感じられることもあった。Snoop Doggの『Sings』では低域のリズムの切れ味も出したかったので、アプリのイコライザーでバランスを調整してみたところ、同時にボーカルのフォーカス感も鋭くなって気持ちよく楽しめた。

iPadで音質をチェックした

村治佳織のアルバム「パストラル」から、タイトル曲の『パストラル』ではクラシックギターの温かみや艶がふんわりと引き出さされる。高音のサスティーンは柔らかく伸びる。緩やかに広がる低音の余韻もこの曲にはよくマッチした。

Brad Mehldowのアルバム「The Art Of The Trio, Vol.1」から『I Don't Know What Time It Was』では、ピアノの指先のタッチを柔らかく再現した。立ち上がりが緩やかだが、芯が強くしなやかなメロディラインを生み出す。ウッドベースの低音の柔らかい残響の広がり方もこのイヤホンの持ち味だ。

参考までに、EVEREST ELITE 100で同じ楽曲を聴いて比べたところ、バランスはより中高域寄りでメロディ楽器やボーカルにフォーカスを合わせたような音作りだと感じた。音のクリアさと解像感で選ぶならEVEREST ELITE 100に軍配が上がる。どちらのイヤホンともANCの効果に強調感がないところにJBLの底力を感じた。

JBL EVEREST ELITE 100も比較用として用意した

Reflect Awareは夏場のアウトドアリスニング使用も想定して、本体を防汗仕様としている。アクティブ、パッシブのノイズキャンセリング効果がとても高いイヤホンなので、ヨガやランニングマシンでのエクササイズなど人とぶつかる心配の少ないスポーツを楽しむ際に活用したい。

バッテリーボックスがないので、軽快な装着感が得られることは大きなメリットになる。ラディウスのNePlayerを立ち上げて他のアプリを落とし、CDからリッピングした約60分のアルバム音源を通して再生したところ、iPadのバッテリーは約5%減っただけだった。長時間音楽を再生しても、本機がiOS機器のバッテリーを過度に消費する心配はなさそうだ。Lightning直結であることのメリットを存分に活かした“アイデア勝ち”のイヤホンだ。

前へ 1 2 3

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE