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【連続企画 前編】手軽にリアル5.1chを設置できる

ワイヤレスで5.1chを実現! ソニーのシアターシステム「HT-RT5」を自宅で使ってみた

公開日 2015/10/13 10:55 編集部:小野佳希
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映像ソースのジャンルに合わせた多彩な「サウンドフィールド」(いわゆるサウンドモード)を選べる点も本機の特長。ミュージシャンのライブ作品など音楽モノに対しては「ミュージック」に加えて「ミュージックアリーナ」という設定も用意されており、その名の通りアリーナクラスの広い会場で音楽を聴いているかのような音場を味わえる。

サウンドフィールドの選択画面

リモコンの専用ボタンでメニューを直接呼び出せる

また、サッカー好きの記者にとって、サッカー番組での実況音声を解析して打ち消し、スタジアムの音だけにする「サッカーモード」も興味深い。サポーターのチャント(応援歌)や太鼓の音も少しマスクされてしまうような感じも受けたため人によっては好みもあるかもしれないが、なかなか面白い試みだろう。

サッカーモードでは「ナレーション切」でアナウンサーの実況音声を消すことができる

音質については、次回改めてAV機器評論家の折原一也氏によるレビューをお届けする予定なのでそちらもぜひご覧になっていただければと思う。

再生している映像の音声ビットレート等を確認することもできる

なお、本製品はサブウーファーの音量を独立して調整することが可能なほか、小音量再生時でも作品の迫力を失わないよう配慮したイコライジングにする「ナイトモード」も装備。家族が寝静まった後や、子供がお昼寝した隙くらいしか一人でじっくりとテレビを見る時間を取れない記者にとって、こうした機能も魅力を感じる点だ。

サブウーファーの音量を独立して調整可能

■リアスピーカーなしの3.1ch使いも“アリ”

続いて記者はサラウンドスピーカーをコンセントから外してしまい、フロントだけの3.1ch再生にトライしてみた。というのも、前述のように記者には小さい子供がおり、狭い宅内を暴れまくるため、スピーカースタンド等を用意して部屋にサラウンドスピーカーを置きっぱなしにしておくのが厳しい環境だからだ。

さすがに5.1chと比べればサラウンド感はなくなってしまうが、この使い方でもホームシアターシステムを使うメリットは十分に感じられた。先に紹介したようにリアスピーカーの設置は非常に簡単に済むので、ふだんはフロント3.1chだけで利用し、休日にじっくりと映画を楽しみたいときなどだけリアスピーカーを押入れから引っ張りだして増設する、といった使い方も“アリ”だと思う。

ちなみに、できる限り普段の環境で製品を試すため、今回の自宅取材でもリアスピーカーの設置にはスピーカースタンドは使用していない。LDKのバーカウンターとダイニングテーブルに置くという、理想的なスピーカー配置からは程遠い設置の仕方となったが、「スピーカーリロケーション」の効果によってしっかりとサラウンド感を楽しめたことも紹介しておきたい。

理想的な設置イメージ

…とは程遠い設置方法になってしまったがちゃんとサラウンド感を楽しめた

ここまで紹介してきたように、本機は驚くほど簡単に設置できてしまう。これほど手軽にリアル5.1chシステムを構築できるのは大きな魅力だ。

同価格帯のソニー製品では、ハイレゾ音源を堪能できる2.1chの「HT-NT3」、バーチャルサラウンドの7.1chサウンドバー「HT-ST5」もラインナップされている。リアスピーカーが不要でハイレゾも堪能したいなら「HT-NT3」(本機もバーチャルサラウンド機能を搭載している)、後方までしっかりと回りこむ充実したバーチャルサラウンド機能が欲しいのであれば「HT-ST5」、そしてリアルサラウンドなら本機「HT-RT5」と、手頃なホームシアターシステムを探している人はこれら3機種を候補に入れてみても良いのではないだろうか。

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