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[連載]高橋敦のオーディオ絶対領域

【第123回】「人気キャラソン×高CPイヤホン」連載史上最大の40組み合わせで相性テスト!

公開日 2015/04/24 14:43 高橋敦
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■まとめ

長かった…呆れ果てて口がぽかーんと開いている方もいらっしゃるかと思うがここで上顎と下顎を閉じてほしい。レビュー完了ッ!やっと最後なのでとりあえず相性評価の一覧まとめ表でも載せておこう。

相対評価一覧表

前述のように、今回は相性表を数字の点数ではなくて◎○△にしてみた。であるのでこれまで「18世紀のアメリカで出版された日本料理の本くらい役に立たない数値」として載せていた平均点も算出していない。役に立たないし。

この連載「オーディオ絶対領域」は絶対領域=パーソナルスペースという限定された領域でのオーディオを主に扱っているわけだが、この企画についてはさらに踏み込んで「僕個人が聴きたい曲を僕個人が聴きたい音で聴く!」に超限定している。なので選曲も評価基準も極端なものとなっているので、ここでの各イヤホンへの評価(◎○△)は一般的には参考にならないし参考にするべきではないものになっていることには改めて留意しておいてほしい。レビュー本文での解説、曲の個性とイヤホンの個性のマッチングについての考え方とかの部分は、多少の参考にはなるかと思うが。

最後に、そんな過酷な企画に参加していただいた各イヤホンの印象を簡単にまとめておこう。

●Shure SE112|ダイナミック型|パワフル|実売4500円程度
空間の広がりやすっきりとした見晴らしは弱い代わりに濃縮感というか密度感があり、中低域の厚みや全体のドライブ感も備える。力強さや勢いある表現がほしい曲との相性が良好だ。細かな描写は、不得意というほどではないが、その点は強調はせずになじんだ一体感で自然に聴かせる音作りと思える。

●Philips TX2|ダイナミック型|バランス|実売7300円程度
カナル型イヤホンとしてはトップクラスに開放的で広がりのある空間性と音抜けの良さが特長。加えて音色が鋭すぎたり重すぎたりすることも少ない。広い空間に素直な音色を適切に配置し、音場全体のバランスが良い。おおよそどんな曲を聴いても、特定の声質との相性だとかユーザーの好みによっては例外はあるにしても、破綻して聴きにくくなるようなことは少ないだろう。

●audio-technica ATH-CKB50|BA型|快活|実売3650円程度
いかにもBA型シングルドライバーらしいスピード感が持ち味。低域は軽めだがおかげでドラムスやベースがタイトになり、スパッとしたキレを生み出してくれる場合も多い。高域は細かなチューニングで音を整え過ぎていない感じで荒っぽさを見せることもあるが、それがハマる曲もある。「帯に短し襷に長し」にはならずにハマる曲にはハマる、無難すぎない音作りがポイントだ。

●Sony XBA-100|BA型|端麗|実売7000円程度
高域の落ち着いた輝きという強烈な武器を持ちつつ、その代わりに何か他の要素に大きな犠牲があるわけでもない。ちょっとずるいくらいにおいしいモデルだ。強いて言えば、とてもというわけではないがややクールやや硬質な音色ではあり、時には音が綺麗に整いすぎると感じる場面もある。そのあたりでは好みが分かれるかもしれない。とはいえ総合的には実に見事なイヤホンだ。

というわけで「A.T.フィールド全開!キャラソン×イヤホン」をお届けさせていただいた。お気に入りのキャラや声優さんのところだけチェックしていただいた賢明な方も最初から最後まで全ページ読んでいただいた奇特な方も、「A.T.フィールド=Atsushi TAKAHASHIの絶対領域」が全開な企画に長々とお付き合いいただきありがとうございました。

高橋敦 TAKAHASHI,Atsushi
趣味も仕事も文章作成。仕事としての文章作成はオーディオ関連が主。他の趣味は読書、音楽鑑賞、アニメ鑑賞、映画鑑賞、エレクトリック・ギターの演奏と整備、猫の溺愛など。趣味を仕事に生かし仕事を趣味に生かして日々活動中。


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