[連載]高橋敦のオーディオ絶対領域

【第91回】こちらも全力でやります!「ポタフェス2014」高橋敦の超個人的ベスト5

高橋敦

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2014年07月01日
さて今年もやってまいりました「ポタフェス2014」! …と勢いよく始めたいところなのだが実は、この連載でポタフェスを取り上げるのは今回が初!

それは単にどうもタイミングが合わなかったからなのだが、今回の「第5回ポータブルオーディオフェスティバル2014 in 秋葉原」には、その当日(二日目の日曜日)に午前中から夕方まで同じく秋葉原に位置するこの音元出版での取材を重ねることで、効率よく参加できたのだ! …つらい。

何はともあれ、こちらにおいても、編集部による膨大なレポートとは別枠で、個人的に気になったポイントを紹介していこう。こちらもあちらに揃えて超個人的ベスト5!の形で進めていく。

【第5位】ハイレゾポータブル第二世代のここに注目!

頭から「改めて紹介するまでもないだろ!」的なところだが、今回のポタフェスでは、Astell&KernとiBasso Audioの両社から、第二世代突入!とも言えるハイレゾポータブルプレーヤーが出展されていた。それ自体は改めてここで繰り返す必要もないだろうが、ここでは、本体やその周辺の細かな注目点を見ておこう。

まず「AK240」「AK120II」「AK100II」の第二世代AKシリーズについては、搭載された2.5mmバランス出力端子に対応するリケーブル製品が会場各所に散見されたことが印象的だった。

こちらは直近に発売日と価格が発表された第二世代AKのエントリーモデル「AK100II」


こちらはBispaのリケーブル

こちらはWAGNUSのリケーブル
2.5mm端子バランス出力は(他のバランス出力端子と同じく)第二世代AKシリーズが独自に採用しているものにすぎないと言えば、たしかにそうだ。しかし売れ筋ハイレゾポータブルプレーヤーに「標準」搭載されているというインパクトは大きいようだ。AK120II/100IIの登場でシリーズとしての幅が広がりユーザー数のさらなる増加を期待できると、ケーブルブランド各社も見込んでいるのかもしれない。

iBasso Audio「DX90j」で気になるのは「で、”j”って何?」というところだろう。「日本向けの特別仕様」ということなのだが、その違いとして挙げられているのは、「iBassoの通常モデルとは別の信頼性の高い工場を指定しての生産」「部品の実装に通常モデルの7倍の銀含有量の銀入りハンダの使用」とのことだ。

iBasso Audio DX90jは広く一般に公開されるのは今回が初めて?

ハンダの話となると「オーディオオカルト」臭を感じる方もいらっしゃるだろう。僕個人としては「ハンダ付けの技術が高ければ高いほどハンダ自体による音質への影響は小さくなる」と考えている。部品同士の直接の接点を最大限に確保してハンダの量を最小限にできれば、その影響は小さくなるという理屈だ。その場合も「溶け具合やなじみ具合が扱いやすく作業性の高いハンダはハンダ付けのクオリティを引き上げる」という意味ではハンダのクオリティの影響は無視はできないが、それはまた別の話としておこう。

ただ量産されるハイレゾポータブルプレーヤーの表面実装基板となると、職人が手作業でハンダ付けしているわけではないだろうし、接点となる部品の足も細かすぎるし、部品と基板の接点はハンダを経由する割合が増えていそうだ。となるとハンダ自体の影響も、多少は強まるかもしれない。

とは言ってもそれが音質に大きな影響があるほどかと言われると自信はないのだが、このDX90jに限って言えば、ブースの方から面白い話を聞くことができた。銀の含有量を増やした製品版とそれ以前の試作機では、使用中の発熱量が前者の方が明らかに少ないというのだ。

ハンダではない他の要素の最適化も行われたのかもしれないが、ハンダの変更も大きな要素のひとつではあるだろう。通常モデルのハンダと日本モデルのハンダでは、電流に対しての抵抗の大きさが異なることが推測できる。ハンダ付け一カ所での差など微々たるものだろうが、部品数が増えれば塵も積もれば…となる。それが音質にも好影響をもたらすことは、無理な想像ではないと思える。

第4位は…地味にすごいこだわりの逸品

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