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<山本敦のAV進化論>第10回

4K試験放送は結局どんな内容に? ー 詳細や今後の戦略をNexTV-Fに聞く

2014/05/28 山本 敦
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■2年後に開始予定の8K放送との棲み分けは

また2016年から110度CSのプラットフォームで提供を予定する8K放送との関係についても元橋氏は指摘する。

「開始時には8Kだけでコンテンツがまかなえるはずはないので、当面は4Kと混在するでしょう。その時点で行われている124/128度CSによる4K放送と何がどう違うのか、視聴者にわかりやすく説明していくことも必要です。初期に高いお金を出して受信機をご購入いただいたユーザーを蔑ろにすることなく、サービスを提供するための仕組みについても今から練っていきたいと考えています」

今回の4K試験放送は圧縮方式にHEVCを採用したが、2年後に始まる予定の新しい放送では、その時点で最も効率の良い技術仕様が導入されるはずだ。映像や音声に加えて、マルチメディアサービスを提供していくという可能性もあると元橋氏は語る。

「そのような議論を今後しっかりとやっていきたいと考えています。例えば110度CSでは同じ4Kのコンテンツを放送しながら、インターネットのサービスと連携してマルチメディア的な仕掛けを加えるイメージです」

まずは6月2日から始まるChannel 4Kの試験放送が無事テイクオフすることが何より先決ではあるが、元橋氏も繰り返してきたように、放送開始後にも4Kコンテンツの一つの大きな柱として、サービスを育て上げていくことこそがNexTV-Fに課せられた使命であり、視聴者が期待するところである。

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