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[連載]高橋敦のオーディオ絶対領域

【第64回】「秋のヘッドフォン祭2013」を高橋敦の“超個人的ベスト5”で振り返る

2013/10/29 高橋敦
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【第1位】ピンポイントすぎるヘッドホンアンプ!

堂々の第1位。アンブレラカンパニー「BTL-900」(4万8,300円)は、XLR端子によるバランス駆動に対応するヘッドホンアンプ。基本的にはスタジオユースに向けた製品で、例えばマイクスタンドに設置するアダプタなども用意されている。

まあ、見た目も機能も一般的なヘッドホンアンプの範疇にあるように思えるのだが…

ええっと、ここまでの説明だと、プロ向けとはいえその他は何の変哲もない、普通のヘッドホンアンプですね?

しかしこのBTL-900には特徴的すぎる特徴がある。それはこのアンプがSony「MDR-CD900ST」に最適化設計されていることだ!

…いやプロスタジオユースとしてはニーズあるのだろうけれど、一般ヘッドホンファンに向けたイベントで展示するにはマニアックというかニッチすぎるでしょ!しかし僕は「900STラブ&リスペクト!」なので、これは第1位にせざるを得ない。

というわけでMDR-CD900STについてはぜひこちらの記事を参照してほしい→http://www.phileweb.com/review/article/201212/12/688.html

MDR-CD900STはもちろんバランス駆動など想定していないモデルであり、さらにはその登場時期からするとこれも当然だが、ケーブルは着脱式ではない。そのためバランス駆動に対応させるためには本体〜ケーブルの改造が必要だ。メーカーのウェブサイトで改造方法の案内がされているほか、お手持ちの900STの改造の受付、バランス駆動対応を含めてチューニング済みの900STの販売も行われている。…それにしてもハードルの高い製品だ。これ自体の値段は意外とリーズナブルだけれど。

ちなみに音質だが、明らかな向上がある。メーカーが特に売りとしている「立体的な表現力」はもちろん、単純に駆動力アップの効果も大きい。エレクトリックベースは900STらしい明確で硬質なアタックに厚みも加わり、ゴリゴリとした音色の迫力の再現力は特に秀逸だ。全面的に(当然だが)900STの上位互換のサウンドが実現されている。

それにしてももう「なぜそこまでしてMDR-CD900ST!?」という感は否めない。過剰なまでの900ST愛に溢れた製品だ。一般の多くのユーザーにとっては全く興味が湧かない製品であろうが、同じく900ST愛に溢れるユーザーにとっては最終手段として魅力的なのではないだろうか。

残念ながら今回は“恒例”「アンティークヘッドフォン友の会 与野本町支部」はいなかった

というわけで、ベスト5の発表完了!

…となれば、もはや恒例の「アンティークヘッドフォン友の会 与野本町支部」ネタの順番だが、残念ながら今回同会はイベント不参加。なお、その代わりと言っては何だが、先日音元出版から発売された「プレミアムヘッドホンガイドマガジン(好評発売中! 詳細はこちら)」の後ろの方にこっそりと、同会のご協力の下にアンティークヘッドホン記事を書かせていただいた。興味のある方はチェックしていただければ幸いだ。

さて、今回のヘッドフォン祭はほかにも、Shureの新ヘッドホン「SRH1540(SRH1840と一貫性のある正確な再現性を確保しつつ、いままでのShure基準よりもちょい低音をプッシュしてリズムの厚みも表現)」、ライターの野村ケンジ氏が暗躍して実現したランティスのアニソンハイレゾ配信発表イベント(これを発端にアニソンハイレゾ時代の到来を期待!)といったところも見所だった。全く毎度見所満載で、ネタが多くて記事にしやすいような、ネタが多すぎて記事をまとめにくいようなイベントである。


高橋敦 TAKAHASHI,Atsushi
趣味も仕事も文章作成。仕事としての文章作成はオーディオ関連が主。他の趣味は読書、音楽鑑賞、アニメ鑑賞、映画鑑賞、エレクトリック・ギターの演奏と整備、猫の溺愛など。趣味を仕事に生かし仕事を趣味に生かして日々活動中。


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