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[連載]高橋敦のオーディオ絶対領域

【第59回】FM内蔵ドッグタグが“なんかイイ” JabraのBTイヤホン「Jabra TAG」

2013/09/13 高橋敦
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とりあえずなんかカッコイイ感 − 首下げ“タグ”型のBluetoothイヤホン

Bluetoothイヤホンの課題のひとつは、Bluetooth回路+アンプ回路+バッテリーを収納するレシーバーユニットの取り回し。それの取り回しが悪いと、せっかくのワイヤレスの快適さも微妙な感じになってしまう。そこでそれらの回路等をイヤホン本体に内蔵することでユニットレス化に成功した製品もあるのだが、選択肢は少ないし、本体が大型化していたり、逆に小型化優先だとバッテリー駆動時間に弱点を抱えていたりする。やっぱり難しいところだ。

そこに「こんなスタイルはどうでしょう?」というのを提案してきたのが今回紹介するコレ、「Jabra TAG」(実売目安8,280円)だ。

これが「Jabra TAG」

名前でピンと来た方も多いだろう。タグ、つまり札のようなスタイルで、レシーバーを首から下げたりベルトに挟んだりできるようになっているのだ。ガイル少佐が首から下げているドッグタグ(軍の認識表)を思い出してもらえればよい。

TAGのレシーバー部分。カラーはこのホワイトの他に、周囲や背面、スイッチ等の樹脂部分を黒にしたブラックモデルも用意されている

イヤホン。ブラックモデルはイヤホンもブラック

首から下げるペンダントスタイルの製品がいままでなかったわけではない。しかしこれは製品名を「タグ」にすることで、その点を「いいでしょ?」と強くアピールしつつ「なんかカッコイイ感」を醸し出していることがポイントだ。

FMラジオも聴けるポイントがまた地味に良い

このTAGは、レシーバー、ペンダントケーブル採用イヤホン、ベルト取り付け用クリップで構成されている。基本的にはもちろん付属イヤホンを使うのだが、イヤホン部分は着脱式。ベルトスタイルで使う場合には他のイヤホンを組み合わせることもできる。

イヤホン着脱。単純にプラグを差し込むだけではなくその周囲の樹脂パーツに爪が設けられており、ペンダント装着時の固定力を確保

ベルトスタイル用クリップも樹脂の爪でパチンと背面に脱着できる

レシーバーには主ボタン、前後のスキップボタン、音量の上下ボタン、そしてFMボタンが用意されている(地味ポイントだが、本機はFMラジオの受信にも対応。選局はスキップボタンで順にチューニングしていく)。

レシーバーには他には、充電用のUSB端子(microB)が用意されている。USB充電の製品だと「充電はPCにて」ということになっている製品も多いが、本機にはちゃんと充電アダプタも付属する。なくても何とかなるがあった方が便利なことには違いない。連続再生を8時間と十分に確保していることもポイントだ。他の付属品としては、シリコン素材のイヤーピースが普通に3サイズ付属と不足はない。

USB端子。microB端子はスマートフォンでの採用例が多いので、充電にそのケーブルを使い回しできて便利

アダプタも付属。プラグ部分と全体の大きさの対比でわかると思うが、なかなか小型で邪魔にならない

…と、レシーバーを確認していて気がついたのだが、この製品の通話用マイクはケーブルの途中とかではなく、このレシーバーの上部に設置されている。なのでベルトスタイルでの装着位置によっては、マイクが声をうまく拾ってくれないかも。やっぱりせっかくなのでタグらしいペンダントスタイルで使うのがよいのかも。

イヤホン端子の横にある穴のうちこちら側がマイク。対称の位置には動作確認のLEDランプが設置されている

首から下げている状態で第三者から見たときには正しい上下になっていて見栄えはよいのだが、手にするとこのように上下が逆になる

ただペンダントスタイルで少し気になったのは、首から下げた状態から僕としては自然な拾い上げるような動きで手にすると、レシーバーが上下逆になること。印字も上下逆だしスキップの方向も左右逆になる。ひねるように持って上下を入れ替えるなどの慣れが必要だ。ベルトクリップは上下をどちらにでも入れ替えて装着できるので、その点は問題ない。

なおJabraというブランドについてだが、通話用のヘッドセットを手がけるグローバルなブランドだ。それが近年はオーディオ用にも進出して、タッチコントロールやドルビーの技術を採用したワイヤレスヘッドホンといった独特の製品をラインナップしている。元々がヘッドセットのブランドなので、Bluetoothの技術力は確かなものと見ていいだろう。

次ページ続いて、お待ちかねの試聴を実施!

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