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「超」大画面で真価を発揮するスマートUI

テレビをスマート化する独自機能の完成度は? − AQUOS Gシリーズ「ビジュアル モーションガイド」に迫る

2012/07/23 折原一也
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■シャープが本気で作り上げた放送とウェブ&VODの融合

AQUOS Gシリーズは、スマートテレビ機能のなかでも特にハードルが高い、放送とインターネットのシームレスな融合にも注力。検索機能を大幅に進化させるなどの工夫を図り、使い勝手を大きく高めた。

番組視聴中にリモコンの「検索」ボタンを押すと、「スマートサーチ」画面に切り替わり、自動的に放送中の番組から関連キーワードがピックアップされる。番組タイトルはもちろんのこと、出演者名などの関連情報も自動的に検索キーワードに並ぶので、リモコンから文字を打ち込み必要が無い。

「スマートサーチ」画面。番組中のキーワードが自動抽出され、ワンボタンですぐに検索できる

さらに、そのキーワードから「Yahoo!検索」(WEB)、「VOD検索」、「番組表検索」、「録画リスト検索」とウェブも含めた様々な検索結果へ直接ジャンプできる仕組みとなっており、実にスマートに様々な検索機能を利用できるのだ。

スマートサーチから「VOD検索」へダイレクトにアクセスすることが可能だ

実際に番組情報から検索ワードを選び「Yahoo!検索」を試してみると、左側が視聴中の番組、右側がウェブ表示の2画面表示へと瞬時に切り替わる。また、ウェブ表示が完了するまでのスピードも非常に速い。

リモコンからのスクロール、リンクの操作にも違和感なく追従し、薄型テレビ内蔵ブラウザにありがちな、動作が遅いというイメージを見事に覆してくれた。これだけキビキビ動くなら、ちょっとした情報検索はAQUOSで済むはずだ。何よりキーワードが常に放送と連動し、リモコンからの文字入力が不要なのが嬉しい。あくまでテレビのネット機能ということで、放送視聴を妨げないよう、「ながら見」に最適化されているのだ。

ちなみに、現在見ている番組の公式サイトを表示するだけなら「スマートサーチ」を使うまでもなく、「おすすめ選局ナビ」から直接アクセスできる。これはデータ放送に含まれる番組ホームページのURLを自動検出することで実現している。とてもシンプルな機能だが、放送とネットの、実にスマートな融合の形と言えるのではなかろうか。

このほか「AQUOS City」からアクセスできるVODサービスのうち、「TSUTAYA TV」「ひかりTV」「T's TV」では、「スマートサーチ」から作品名、出演者、番組説明を対象にした横断検索が可能。それぞれのコンテンツの解像度や価格も横並びで比較できるのはとても便利だ。放送からVODサービスへの誘導も、”気づき”のために用意されていることになる。

また上記の3サービスは、現在の人気ランキングもシャープに提供しており、AQUOS Gシリーズから、複数のVODのランキングを一覧表示することが可能となっている。



ビジュアル モーションガイドを操作して実感したのは、”Smart”だけではなく、「BIG & Smart」を同時に追求したAQUOS Gシリーズでこそ、その機能が大きく活きてくるということだ。

ビジュアル モーションガイドにアクセスすると、視聴中の放送画面は画面上部中央に表示されることになるが、たとえば60V型のモデルを使えば、小窓表示であっても一般的な小型テレビのサイズに相当する。もちろん70V型や80V型であれば、さらにテレビ画面が大きくなる。60V型を越える程度のサイズになってくると、「ビジュアル モーションガイド」を表示したままテレビ視聴を続けても、それほど違和感がないほどだ。

大画面のスペースを有効に活用し、放送とネットサービスを快適に楽しむことを両立させる−−そんなAQUOS Gシリーズの「BIG&Smart」コンセプトは、これからの薄型テレビの在り方を示す好例となることだろう。

(折原一也)

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