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[連載]高橋敦のオーディオ絶対領域

【第10回】DSD、当面どうする? − LPCM/FLAC変換で楽しむ“コツ”を伝授

公開日 2012/07/20 11:48 高橋敦
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Audirvana Plus・DAC間の伝送が88.2kHz/24bitで行われているのはなぜか? 以下は推察だ。

DSD信号の周波数は2.8224MHz。これを88.2kHzで割ると(単位を合わせると2822.4kHz÷88.2kHzとなる)、ちょうど32という数字が出る。これは16進数の世界では素晴らしく綺麗であり、変換において無理が発生しにくいはず。対して96kHzで割ると答えは29.4。これは綺麗には処理しにくそうだ。

なので、DSDからリニアPCMへの変換時のサンプリング周波数はハイレゾなら88.2kHz、スマホ等への転送を考える場合は44.1kHzがおすすめ。96kHzにしてしまっても音質にそんな決定的な差が出るわけではないが、綺麗に割り切れる方が気分がいい!

なお、量子化ビット数は基本24bitでOK。iPhoneやiPadも24bitの再生に対応している。お使いのポータブルプレーヤーが24bitに対応しない場合は16bitに落とし込もう。

僕のファイナルアンサーはサンプリング周波数88.2kHz&量子化ビット数24bit

というわけでDSD。僕個人としても、当面は以上のような方法で楽しんでいくつもりだ。

なお、いつかこの連載にふさわしい=僕でも買えそうな手頃な価格のDSDネイティブ機器が登場してきたときには、「変換再生なんて誤摩化しにすぎなかった! DSDネイティブ再生最高!」的なレポートをお送りする予定である。


高橋敦 TAKAHASHI,Atsushi
埼玉県浦和市(現さいたま市)出身。東洋大学哲学科中退。大学中退後、パーソナルコンピュータ系の記事を中心にライターとしての活動を開始。現在はデジタルオーディオ及びビジュアル機器、Apple Macintosh、それらの周辺状況などに関する記事執筆を中心に活動する。また、ロック・ポップスを中心に、年代や国境を問わず様々な音楽を愛聴。 その興味は演奏や録音の技術などにまで及び、オーディオ評に独自の視点を与えている。


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