[連載]高橋敦のオーディオ絶対領域

【第3回】いま「オープン」がアツい! 開放型ハイエンドヘッドホン3機種を聴き比べる

高橋敦

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2012年05月30日
■突然激戦区(?)なハイエンド開放型。最新選抜3製品を徹底チェック!

今年は開放型ヘッドホンが熱い!エントリー、ハイエンドとも各社から注目すべき新製品が投入され、入門者もマニアも、開放型最新機の購入を検討する機会が増えそうだ。

そこで今回は、ハイエンドモデルで話題を集める3製品を一斉に手配して同時チェックを実施した。その3製品とは、これだ!

・Sennheiser「HD700」¥未定(米価格999.95ドル)
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・SHURE「SRH1840」¥OPEN(予想実売価格65,000円前後)
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・SONY「MDR-MA900」¥30,975(税込)
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いずれの機種も、上記の通り当サイトで単独レビューが先に掲載されている。それぞれ製品としての位置付けやプロフィールはそちらで確認してほしい。もちろん各レビューで、音質についても突っ込んで紹介されている。

それに対し今回は、同時にチェックすることで各機種の違い・特徴をより明確に感じ、それをお伝えすることが狙いだ。

■“第一印象”率直レポート/装着感が良いのはどれ?

まずは実物を目にして・手にしての印象をレポートしよう。

HD700の外装はメカニカル。ハウジング背面の開口部は複雑な形状。中央の粗いメッシュとリングを組み合わせた開口部の他、その周囲の銀色の部分も極めて目の細かいメッシュ。空気の抜き具合を制御しているのだろう、技術的な要求から導き出された独特のデザインだ。

メカニカルな印象のハウジング。その外装とそこに込められた技術はHD800直系だ。ケーブル着脱式

SRH1840の外装はクラシカル。ハウジング背面はステンレスのパンチンググリル。ヘッドバンドとハウジングをつなぐヨークの部分は、軽量かつ頑丈な航空機グレードのアルミ合金。それらの金属パーツの仕上げも上質だ。先鋭的なところはなく、普通にかっこいい。

ハウジング背面は目の粗いグリル。ハニカム(六角)形状であるところも地味にかっこいい。ケーブル着脱式

MDR-MA900の外装はシンプル。ハウジング背面はパンチンググリル。特徴的なのはヘッドバンドとヨークの細身さ。素直に円形なハウジングと合わさって、シンプルな造形美をなしている。華奢に見えるが、実物は十分な強度を感じさせる。

ハウジング後方の大胆なスリットは音響的な意味からだろうが、デザイン的にもアクセント。ケーブルは唯一の片出しで非着脱式

外装については三者三様。どれも魅力的。仕上げの良さで言えば、いちばん高価なHD700はさすがである。

続いて装着の快適さも大切だ。どんなにかっこよくて音も素晴らしかったとしても、装着感が悪いヘッドホンは、ぶっちゃけ全力で回避したい。

HD700の装着感は「最上級レベル」だ。ハウジングとイヤーパッドが耳の形に近い丸っこい三角形になっていて、広さと深さも十分。イヤーパッドが耳に触れず、耳をすっぽりと覆い、耳を圧迫しない。パッドの厚みと柔らかさと肌触りも文句無しで、耳の周囲への圧迫感も小さい。

その三角っぽい形状によって耳を巧く覆っている

ヘッドパッドの厚みはいちばん厚く確保されている

ヘッドバンドのパッドも同じく文句無しで、頭頂部への負担も小さい。1時間連続試聴でもずっと快適である。

SRH1840の装着感は「問題ないレベル」だ。イヤーパッドの内径は他よりは狭く、パッドは少し耳に当たる。ただしそのぶんパッドの太さ厚みを確保しており、耳の周りへの当たりは柔らかい。十分に快適だ。ヘッドバンドのパッドは最小限だが、二列配置にすることで負荷を分散している。1時間の連続試聴においては、快適とまでは言わないが不快ではない状態を維持する。

イヤーパッドの内径は少し狭いが、パッドのふかふかさはこれがいちばん

二列配置のヘッドパッドは細身だが、しっかりと機能する

MDR-MA900の装着感は「この上ないレベル」だ。70mm超大口径ドライバーユニットの副産物として、イヤーパッドはその内径に大きな余裕を持ち、耳に触れずにすっぽりとかぶさる。軽量で頭を挟み込む側圧も弱めであるため、耳をふわりと優しく覆うような装着感だ。

ドライバーが傾斜して取り付けられていることもあって深さも確保

ヘッドバンドの芯が柔軟な素材となっており、くにゃくにゃと動く

ヘッドバンドのパッドはそれほど厚くはない。しかしフレキシブルヘッドクッション機能と重量の絶対的な軽さのおかげで、頭頂部の具合も良好。1時間の連続試聴でも素晴らしく快適な着け心地である。

嬉しいことに、装着感を理由に回避すべきような製品はない。中でもMDR-MA900はとにかく快適だ。

では、いよいよ音質をチェックしていこう。まずは「開放型ならでは」の部分を確認したい。試聴したのはMathias Landaeus Trio「Opening」。ワンポイント録音のピアノトリオ作品で、「自然で豊かな音場」が収録されている。密閉型ヘッドホンでは再現困難であっても、開放型ハイエンドとなればその再現性を期待したいところだが…はたして?

必見!モデル別音質レポート − どれか1台を選ぶなら…?

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