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“全部入り”の最上位機

鈴木桂水が「ウォークマンX1000」を全方位テスト − 超一流の画音質と充実の機能

公開日 2009/04/17 19:00 鈴木桂水
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■ユーザーインターフェースは改善の余地アリ

ただ喜んだのもつかの間、残念なことに画質、音質ともにハードは超一流なのだが、ユーザーインターフェイスだけはそうではなかった。まるで別の製品のUIを搭載しているようで使いづらいのだ。

ジャケット画像に指を置き、画面をスライドすると…

写真のようにスクロール画面に切り替わる

例えばワンセグ、おでかけ転送、YouTubeなどの動画は全て横表示になっている。A820などはユーザーの使い勝手を考えて右表示、左表示の切り替えができたのだが、今回は「SONY」のロゴを左側にした状態での横表示しかできない。一番困ったのは全ての動画表示は“ヨコ”なのに、録画番組やYouTubeのリスト表示はSONYを上にした“タテ”表示にしか対応していない。

ワンセグのボタン表示は画面をあまりじゃましないようにレイアウトされていて使いやすい

だし、番組表を開くとタテ表示になってしまう

これがどう不便かというと、リストで見たい番組を再生しながら探す場合「タテ」→「ヨコ」→「タテ」…とえんえん本体を90°回転させなければならない。じつは筆者は、おでかけ転送に最初に対応したウォークマンA820のユーザーだが、これがまったく同じ仕様で、あまりの不便さに閉口し、レビューなどで触れたこともある。それだけでは気がすまず、インタビューなどウォークマン関係者にお会いしたときは、折に触れ話題にしたものだった。

YouTubeの接続画面。リストはタテ表示

だが、動画はヨコ表示になる

これにはユーザーからの指摘もあったようで、その後発売されたS730Fシリーズ、S730FKシリーズ、S630Fシリーズ、S630FKシリーズでは、ヨコ表示の場合は、リストもヨコになるように改善されていたのだが、新モデルで突然、先祖返りをしてしまった。発表会でXシリーズのリスト表示を試したときには、心の中で「な〜にぃ〜、やっちまっなっ!」と。お笑いコンビ「クールポコ」のように叫んでしまった。

もう一つ気になるのがヨコ表示での音量操作だ。本機の音量はシーソーボタンで、SONYを上にして表示したとき、上方向が音量は+になり、下方向で−になる。しかし、これをヨコ表示にすると音量を示すバー表示は+操作で、右側へ進むのに、ボタンは表示とは反対側の左側を押すことになる。この操作に違和感を感じた。

押しボタンで操作しようとすると、親指にヘッドホンの端子があたってしまい、操作しづらい

ボリュームは操作と音量バーの表示があべこべになっているのが気になった

タッチスクリーンの操作デモ


本機はタッチパネルと本体ボタンで早送りなどの操作をするのだが、画面上に表示されるボタンが大きくて視聴の妨げになるのも気になった。動画再生全般のUIは要改善だろう。

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