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“全部入り”の最上位機

鈴木桂水が「ウォークマンX1000」を全方位テスト − 超一流の画音質と充実の機能

2009/04/17 鈴木桂水
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■ワンセグ機能、お出かけ転送の使い勝手は?

次は動画機能だ。本体にワンセグチューナーを搭載しており、視聴と録画・再生が可能。ワンセグ用のアンテナは本体にも内蔵されているが、付属のケーブルアンテナを本体とヘッドホンの間に差し込むことで、ワンセグ携帯手程度の感度で移動中も受信できる。

ワンセグ視聴時は付属のケーブルアンテナを接続すると感度が上がる

付属アンテナの効果は抜群で、山手線でテストしたところ、本体だけでは駅に入ると受信できなくなるが、付属アンテナを使えば問題なく視聴できた。

ワンセグを安定して受信するには本体とヘッドホンの間に付属のワンセグ用アンテナを接続すると感度が上がる

番組表や時間指定による留守録に対応するので、自宅や会社など電波の安定するところで番組を録画して、移動中に再生できる。

驚いたのは、ワンセグ録画中に本編とCMの境界線に自動でチャプターを入力することだ。本体のチャプター送りボタンを押せば、簡単にCM飛ばしをして時短視聴が可能だった。これは後述するソニーブルーレイBDZシリーズで録画した番組をウォークマンに転送する「おでかけ転送」機能のおまかせチャプターでも機能する。

両端がチャプタースキップボタン、中央よりのボタンが早送りという配列にも問題がある。左手で持ってしまうと、片手で早送りするのは至難の業だ

録画番組を指定した時間でカットして、フィルムロールのように表示できる

次にBlu-ray DiscレコーダーBDZ-A750で録画した番組を本機に転送し、視聴してみた。筆者はこれまでBDZのおでかけ転送機能に関するレポートをしてきたので、この機能の詳細については過去記事を参照していただきたい。とにかく、この機能のヘビーユーザーなのだ。

BDZ-A750に録画した番組をXシリーズに転送しテストした

これまで、デジタル放送のおでかけ転送機能に対応していたのはSCEのゲーム機PSPシリーズと一部のウォークマンだけだった。対応機種についてはこちらを参照したいただきたい。

保存した番組をジャンルで分けて表示する。容量が多いのでたくさんの動画を記録して探すのに使える機能だ

筆者はXシリーズにおでかけ転送端末として期待する部分が大きかった。これまでPSPだと画質は良いが本体が大きく、日ごろ持ち歩くのには向かない。ウォークマンはコンパクトだが、画面が小さく画質はいまひとつという印象があったからだ。

今回のXシリーズは有機ELの表示により、とにかく画質が素晴らしい。録画番組のいくつかを再生して楽しんだが、PSPを超える満足感が得られた。画面は3型だが、老眼が気になりだした筆者でも、映画の字幕や情報番組の文字テロップもしっかりと読める。こんなに素晴らしいモバイル動画プレーヤーが世に出たことを喜びたい。

次ページハードは超一流だがユーザーインターフェースには改善の余地アリ

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