HOME > ニュース > DJI、新旗艦ドローン「Mavic 2」。ハッセルブラッドカメラ搭載の「Pro」とズーム対応の「Zoom」

性能面のほとんどを前モデルより改善

DJI、新旗艦ドローン「Mavic 2」。ハッセルブラッドカメラ搭載の「Pro」とズーム対応の「Zoom」

2018/08/24 編集部:平山洸太
  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
DJIは、同社の一般向けドローン「Mavic」シリーズの新製品として、「Mavic 2 Pro」「Mavic 2 Zoom」の2機種を発表した。発売はすでに始まっており、価格は直販サイトでMavic 2 Proが189,000円(税込)で、Mavic 2 Zoomが162,000円(税込)。

「Mavic 2 Pro」

「Mavic 2 Zoom」

Mavic 2は、同社の一般向けドローンの最新フラグシップモデルとなる。折りたたんで持ち運びに小さく出来ることも特徴。Mavic 2 ProとMavic 2 Zoomの違いはカメラのみで、交換サービスに送ることにより、後から交換することが可能となっている。

Mavic 2 ProにはHasselblad L1D-20cカメラを搭載。35mm判換算28mm(FOV約77°)で20MPの1インチCMOSセンサーを搭載した。この1インチのセンサーは前モデルのMavic Proと比較して4倍の面積をもっているため、ダイナミックレンジやSN比、低照度での性能が向上し、ISOの上限は前モデルの3200から12800へと引き上げられた。

Hasselblad L1D-20c

絞りが内蔵されており、F2.8 - F11で明るさを変更することができる。また、10bit Dlog-Mカラープロファイルに対応しグレーディングが可能なほか、4K 10bit HDR(100Mbps)の撮影に対応する。HLG方式に対応したテレビと接続した場合、正確なカラートーンの映像をすぐに確認できるという。

Mavic 2 Zoomには35mm判換算24-48mm(FOV約83 - 48°)の光学2倍ズームが可能なレンズが搭載されている。レンズの明るさはF2.4(24mm)- F3.8(48mm)。フルHD動画撮影時は、光学ズームにデジタルズームを組み合わせた、ロスレス4倍ズームが可能。CMOSセンサーは1/2.3インチの12MPのものが搭載されている。位相差検出とコントラスト検出を組み合わせた、「ハイブリッドオートフォーカス」にも対応し、従来モデルより最大40%の速度でフォーカスが行える。

24-48mmのレンズ

ズームを搭載していることで、背景だけが迫ってくるようなエフェクトを撮影できる「ドリーズーム撮影」にも対応する。48MPの高解像度写真の撮影にも対応、望遠レンズでの9枚の写真を合成することにより、24mm相当で48MPの写真が作成できる。なおZoomにDlog-Mは搭載されていないが、D-Cinelikeが搭載されている。D-CinelikeはDlog-Mと同じように通常の色補正モードより多くのハイライトと色情報を持っていることに加え、すばやく簡単に色の補正ができるとのこと。

カメラ以外の性能は共通で、映像伝送、飛行時間、飛行速度、低ノイズ設計、全方向障害検知、インテリジェント機能、といった性能面のほとんどで、前モデルのMavic Proより改善されているという。

映像伝送では、下り速度40Mbpsで120msの低遅延を実現した、2.4GHz・5.8GHzの電波が使用される。これらの電波は状況に応じて自動切り替えされ、最大で8kmの距離からも1,080pのライブ動画となっている。

送信機

飛行時間は31分まで可能で、これは現時点で一般向けドローンの最長飛行時間となる。飛行速度はスポーツモード時において、最大で72km/hまで可能なほか、独自の低ノイズ飛行技術を搭載している。飛行経路はタスクライブラリーに保存されており、同じ景色を異なる時間に撮影することもでき、そのほか機体が自動で空撮を行い、映像を自動で処理するハイパーラプスを搭載する。モードはフリーのほか、サークル、コースロック、ウェイポイントから選ぶことができる。

全方向障害検知のために、機体のすべての側面に障害物検知センサーを搭載。高度操縦支援システム(APAS)により、機体の前方と後方にある障害物を能動的に回避する機能も搭載した。

障害物検知センサーを搭載

カメラには3軸のジンバルを搭載。どのような状況下でも滑らかで安定した映像を実現するとしている。HDR写真にも対応するほか、低照度下での撮影で生じるノイズを低減する「ハイパーライト」機能も搭載する。

3軸のジンバルを搭載

パノラマモードも搭載し、スフィア、180°、水平方向、垂直方向の4種類のモードから選べる。動画のコーデックは、H265/HEVCに対応する。H265/HEVCは、従来のH.264/AVCより50%も多くの情報を保持できるという。

インテリジェント機能として、「アクティブトラック2.0」を搭載する。ハード面とソフト面で進化したことにより、追従性能が向上した。被写体の追尾はメインカメラによる2Dのものに加え、2台の前方ビジョンセンサーを使用することで、3Dマッピングによる認識が可能になった。

3Dマッピングのイメージ

これにより、軌道予測アルゴリズムにより被写体が障害物に隠れても追いかけ続ける「軌道予測機能」、最大飛行速度72km/hで追尾できる「高速トラッキング」、3Dマッピングによる3D地図で飛行経路を計画し、障害物を回避しながら撮影できる機能を搭載している。

空撮をもっと気軽にする機能として、アイコン:アイコン、POI 2.0、アステロイド、ブーメランなどの各種機能も搭載している。

外形寸法は、たたんだ状態で91W×84H×214Dmm、たたんでいない状態で、242W×84H×322Dmm。質量はProが907gで、Zoomが905gとなる。ISO感度は、Proが最大で動画6400、静止画12800、Zoomが、動画・静止画3200となり、シャッター速度はともに8秒 - 1/8000秒。

動画のビットレートも共通して100Mbpsで、解像度は4K(24/25/30p)、2.7K(24/25/30/48/50/60p)、フルHD(24/25/30/48/50/60/120p)。動画フォーマットはMP4、MOV(AVC/H.264、HEVC/H.265)、写真フォーマットはJPEGとRAWとなる。内蔵ストレージは8GBで、最大128GBのmicroSD(UHS-Iスピードクラス3)に対応している。

付属品一式

付属品は、送信機、バッテリー(3,850mAh)、充電器、電源ケーブル、プロペラ1組、RCケーブル(Lightning/Micro USB/USB Type-C)、ジンバルプロテクター、通信ケーブル(USB3.0 Type-C)、USBアダプター、RCケーブルスライダー(大/小)、コントロールスティック(スペア)となる。

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE

関連リンク

トピック