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最新技術・ハードウェアを実際に体験できる

バルコ、ショールーム「エキスペリエンスセンター」を新設。大阪万博展示のプロジェクターも設置する

公開日 2025/09/29 10:11 編集部:長濱行太朗
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バルコは、日本オフィス設立30周年を迎えてのオフィス移転に伴い、同社の最新技術・ハードウェアを実際に体験できるショールーム型施設「エキスペリエンスセンター」を2025年9月に新設した。今回、メディア向け説明会の内容を基に、新たなショールームの特徴を紹介する。

ショールーム型施設「エキスペリエンスセンター」(東京都品川区東品川2-2-24 天王洲セントラルタワー3F)

1934年に創立後、テレビ、ジュークボックス、超音波ワイヤレスリモコン、業務用プロジェクター、医療用ディスプレイなど、さまざまなプロシューマ―向けデバイスを開発し続けてきた「BARCO(ベルギー・アメリカン・ラジオ・コーポレーション)」。

2025年で91周年を迎える

同社は、エンターテイメント/エンタープライズ/ヘルスケアのマーケットに向けて、「Visioneering through technology(テクノロジーで未来を構想する)」という理念の基、映像ソリューションを提供し続けているテクノロジーカンパニーだ。

エンターテイメント/エンタープライズ/ヘルスケアに向けた製品開発を進める

本社ベルギーをはじめ、日本、ヨーロッパ、北アメリカ、アジア太平洋地域の約30か国に拠点を構え、10か国に研究開発施設を設けており、約3,000人のメンバーが活躍しているという。また、サステナビリティへの取り組みも重視しており、売上の68%がエコラベル製品によるものであり、業界をリードするエコスコアリング手法を用いていることも特徴とのこと。

地域別売上はアメリカが47%、欧州・中近東が32%、アジアが21%となっている

「エキスペリエンスセンター」は、3DLPプロジェクター/LCD Wall  “UniSee II”/1.2mm LED Wall/3D VR Cave/医用・診断ディスプレイ/デジタル手術室/ワイヤレス会議ソリューション/イメージプロセッサーといった業務用ハードウェアを展示している。

「エキスペリエンスセンター」の案内図

3DLPプロジェクターのシーンでは、0.96型DMD×3基を搭載、41,000ルーメン(43,000ルーメンISO)を実現した4Kプロジェクター「QDX‑4K45」を展示。入力は最大8K/60Hz、または4K/240Hzの高帯域幅をサポートしている。

4Kプロジェクターを展示

「QDX‑4K45」

同カテゴリーに、業界のなかでも屈指のコンパクトさと軽量を実現した4Kプロジェクター「I600-4K15」も展示されている。本モデルは、0.8型DMDを1基搭載したモデルであり、14,000ルーメン(ISO)の輝度をカバーする。併せて、独自のBarco SuperShiftテクノロジーを搭載しており、遅延を最小限に抑えながら、よりスムーズな画像と鮮明なピクセルを実現している。

「I600-4K15」

大阪万博のベルギー・パビリオン内にある映像出力機器はバルコブランドが採用されており、4Kプロジェクター「I600」を24台、同じく4Kプロジェクターの “UDXシリーズ” を3台設置されているという。またほかにもインドネシア/ポルトガル/チュニジアのパビリオン、台湾テックといった部分でも導入されていると明かした。

大阪万博のベルギー・パビリオンにもバルコの4Kプロジェクターが設置されている

加えて、イメージプロセッサーのシーンには、ライブイベントのAVプロフェッショナル向けに開発された高レベルの汎用性を備えるスクリーン管理システム「ENCORE3」が並べられており、画面ごとに常に8x 4K/60pが利用可能であり、12bit/4:4:4処理で8x4K/60p出力を備えている。

写真左がスクリーン管理システム「ENCORE3」

入口近辺にあるLCD Wall  “UniSee II” では、高輝度アプリケーション用の55型ベゼルレスタイル型LCDビデオウォールを設置。NoGapテクノロジーを採用したベゼルレス設計により、タイル間の目地がほとんど目立たないのが特徴であり、色と輝度の自動連続キャリブレーションソフトウェアによって非常にバランスの良い映像を出力できるパネルだという。

高輝度アプリケーション用の55型ベゼルレスタイル型LCDビデオウォール

またLEDビデオウォール関連のハードウェアとして、1.2mm LED Wallも展示。軽量化された薄型タイルであり、メンテナンスも容易な簡素化された取り付け、品質と操作性を向上させるスマートな接続ができることがアピールポイントだ。また、独自のSmart Calibrationが搭載されており、豊かでリアルな広色域表現を実現したとアピールしている。

1.2mm LED Wall

非常に薄く、軽量化が施されているため、導入しやすいパネル

3D VR Caveでは、複数のスクリーンで構成されるイマーシブ環境が構築されている。本システムはヘッドマウントディスプレイとは対照的に、複数のユーザーが同じ場所で同一の3D映像を見ることができるため、コミュニケーションやコラボレーションに適したイマーシブ空間を作り出せるのが大きな特徴だとしている。

3D VR Cave

医用・診断ディスプレイのカテゴリーでは、ブレストイメージング、および一般放射線のための超高解像度ディスプレイソリューションが展示。史上最高の32MP解像度(8K相当)のマルチモダリティ画像を一目で確認できるディスプレイや、デジタル病理学専用に設計された8MP高解像度(4K相当)のディスプレイなどを実際に触れることができる。

医用・診断ディスプレイのカテゴリー

写真左が32MP対応ディスプレイ「Coronis OneLook(MDMC‑32133)」
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放射線化ディスプレイや医療画像と臨床情報を表示するための32インチのクリニカルディスプレイを展示
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デジタル病理学用ディスプレイと、参考展示モデルとして3D表示に対応したディスプレイも並んでいた

デジタル手術室のシーンでは、Nexxis IVRソリューションによる手術室の内外でビデオ/オーディオを共有することができるシステムが設置されている。IPネットワークを通して非圧縮ビデオを配信することができるプラットフォームであり、ほぼゼロ遅延の伝送、併せて4K解像度の入力から出力まで可能なのが特徴だ。また、ソースの切り替えが簡単な点や、さまざまな機器との接続に対応できることもメリットだと説明する。

デジタル手術室ソリューションとしてNexxisを展示
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手術室内において非圧縮で高解像度の映像を表示可能
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手術室内/手術室間/手術室外などに同一の画像情報をリアルタイムで表示することができる

ワイヤレス会議ソリューションのカテゴリーでは、オンライン会議をさらに快適にするワイヤレスコンファレンスシステム「ClickShare Conference」による快適性を体感できるシーンとなっている。ルーム内にはデュアルディスプレイが設置されており、ClickShareが入っている会議室にノートPCを持ち込むと自動で人が入ってきたこと検知し、ボタンユニットをノートPCのUSB端子に接続し、ボタンをクリックするだけで、7秒以内という驚異的な速さでオンライン会議をスタートできるシステムとなっている。

ワイヤレス会議ソリューションでは、ディスプレイを2台展示

Wi-Fi6に対応したClickShareボタン

バルコ株式会社 代表取締役社長 加藤浩典氏

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