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Bluetooth部にAKM DACを採用した高音質設計
ゼンハイザー「IE 80S BT」速攻レビュー。ワイヤレス化した定番イヤモニの実力を確かめた
山本 敦
2019年09月05日
ゼンハイザーから新しいネックバンドスタイルのBluetoothイヤホン「IE 80S BT」が発表された。日本での発売も決定し、60,500円前後となる見込みとなっている(関連ニュース)。早速確認した本機の実力をレポートしたい。
IE 80S BTは、その名前からわかる通り2017年に発売されたハイエンドイヤホン「IE 80S」のバリエーションモデルとなる。イヤホン部分はIE 80Sから変わっていない。付属のドライバーで回し、低音の出方を調整できるアジャスターもそのままだ。
独自の2pinコネクタを採用したケーブル着脱機構も同様で、IE 80Sに対応するリケーブルとの互換性もある。5,500円前後で販売されているゼンハイザー純正のリモコン付ケーブル「RCs IE」などを使えば、有線接続のイヤホンとしても楽しめる。
ネックバンドは柔らかく耐久性の高いシリコン素材で作られている。ちょうど肩の位置に乗せるボックスユニットにリモコンやマイクを搭載していて、AIアシスタントを呼び出すためのボタンも独立して設けている。
ケーブルはボックスユニットの中程からでなく先端から伸びているが、こうしたデザインは最近のネックバンドスタイルのワイヤレスイヤホンでは少なくなっているので、どこかレトロな感じもする。また、耳元はフック状となっているので、装着スタイルはループ掛けになる。
そしてボックスユニットのエレクトロニクス関連でもっとも特徴的なのがBluetoothレシーバー周辺。受信したオーディオ信号は、SoCの中で処理を完結させず、独立配置したAKMのD/Aコンバーターに送り出す高音質設計となっている。内蔵バッテリーの容量はSBC再生時で連続約6時間分。フルチャージには約1.5時間かかる。
Bluetoothオーディオのコーデックはハイレゾに相当する高品位なワイヤレス再生が楽しめるaptX HDのほか、台湾のSAVITECHが開発する独自の“ハイレゾ級”コーデックであるLHDC(関連ニュース)にゼンハイザーのポータブルオーディオ製品として初めて対応した。またゲーミング系コンテンツや動画を楽しむ際に有利な、低遅延に優れるaptX Low Latency、AACもサポートしている。
イヤーピースはコンプライのメモリーフォームタイプやシリコンタイプ、ラメラタイプ(ダブルフランジ)と選択肢が豊富。セミハードタイプのキャリングポーチも付属する。
Google Pixel 3 XLをリファレンスにして、IE 80S BTのaptX HD再生の音質を確かめた。伸びやかで力強く、IE 80Sならではのクリアで見晴らしが良く、ニュートラルなバランスをキープしたサウンドがワイヤレス再生でもそのまま楽しめる。音の輪郭線もしっかりと太く描く。
筆者の場合、低音のバランスはアジャスターをMAX近くに設定するのが好みなので、IE 80S BTも同じセッティングで聴いた。本機もまた重心が低く、粘り腰でありながらスピード感にも富む濃厚な低音再生が存分に楽しめた。純正のケーブルを装着したIE 80SをUSB変換アダプタを介してPixelに接続して音の違いを確かめてみたが、やはり本機の魅力はそのままにワイヤレスで楽しめる良さをIE 80S BTに感じた。
本機も完全ワイヤレスイヤホンの「MOMENTUM True Wireless」と同じく、ゼンハイザー独自のモバイルアプリ「Sennheiser Smart Control」に対応している。5バンドイコライザーを使ってサウンドをカスタマイズしたり、イヤホンのバッテリー残量など動作ステータスの確認することが可能だ。ボイスプロンプトの原語を変えることもでき、ためしに「英語」を選択すると、流麗なクイーンズ・イングリッシュでペアリングの完了やバッテリー残量などを知らせてくれる。もちろん日本語も用意されており、こちらも自然で違和感なく使うことができた。
IE 80S BTは、良い意味で「ワイヤードもワイヤレスも変わらないゼンハイザーの高品質」を実現できることを証明したイヤホンだ。ワイヤレス化の機会に、例えばイヤホン本体の色を少しでもいいので変えて欲しい気もしたが、あえて何も手を加えなかったところにゼンハイザーのこだわりと美学がこめられているのだろう。
IE 80S BTは、その名前からわかる通り2017年に発売されたハイエンドイヤホン「IE 80S」のバリエーションモデルとなる。イヤホン部分はIE 80Sから変わっていない。付属のドライバーで回し、低音の出方を調整できるアジャスターもそのままだ。
独自の2pinコネクタを採用したケーブル着脱機構も同様で、IE 80Sに対応するリケーブルとの互換性もある。5,500円前後で販売されているゼンハイザー純正のリモコン付ケーブル「RCs IE」などを使えば、有線接続のイヤホンとしても楽しめる。
ネックバンドは柔らかく耐久性の高いシリコン素材で作られている。ちょうど肩の位置に乗せるボックスユニットにリモコンやマイクを搭載していて、AIアシスタントを呼び出すためのボタンも独立して設けている。
ケーブルはボックスユニットの中程からでなく先端から伸びているが、こうしたデザインは最近のネックバンドスタイルのワイヤレスイヤホンでは少なくなっているので、どこかレトロな感じもする。また、耳元はフック状となっているので、装着スタイルはループ掛けになる。
そしてボックスユニットのエレクトロニクス関連でもっとも特徴的なのがBluetoothレシーバー周辺。受信したオーディオ信号は、SoCの中で処理を完結させず、独立配置したAKMのD/Aコンバーターに送り出す高音質設計となっている。内蔵バッテリーの容量はSBC再生時で連続約6時間分。フルチャージには約1.5時間かかる。
Bluetoothオーディオのコーデックはハイレゾに相当する高品位なワイヤレス再生が楽しめるaptX HDのほか、台湾のSAVITECHが開発する独自の“ハイレゾ級”コーデックであるLHDC(関連ニュース)にゼンハイザーのポータブルオーディオ製品として初めて対応した。またゲーミング系コンテンツや動画を楽しむ際に有利な、低遅延に優れるaptX Low Latency、AACもサポートしている。
イヤーピースはコンプライのメモリーフォームタイプやシリコンタイプ、ラメラタイプ(ダブルフランジ)と選択肢が豊富。セミハードタイプのキャリングポーチも付属する。
Google Pixel 3 XLをリファレンスにして、IE 80S BTのaptX HD再生の音質を確かめた。伸びやかで力強く、IE 80Sならではのクリアで見晴らしが良く、ニュートラルなバランスをキープしたサウンドがワイヤレス再生でもそのまま楽しめる。音の輪郭線もしっかりと太く描く。
筆者の場合、低音のバランスはアジャスターをMAX近くに設定するのが好みなので、IE 80S BTも同じセッティングで聴いた。本機もまた重心が低く、粘り腰でありながらスピード感にも富む濃厚な低音再生が存分に楽しめた。純正のケーブルを装着したIE 80SをUSB変換アダプタを介してPixelに接続して音の違いを確かめてみたが、やはり本機の魅力はそのままにワイヤレスで楽しめる良さをIE 80S BTに感じた。
本機も完全ワイヤレスイヤホンの「MOMENTUM True Wireless」と同じく、ゼンハイザー独自のモバイルアプリ「Sennheiser Smart Control」に対応している。5バンドイコライザーを使ってサウンドをカスタマイズしたり、イヤホンのバッテリー残量など動作ステータスの確認することが可能だ。ボイスプロンプトの原語を変えることもでき、ためしに「英語」を選択すると、流麗なクイーンズ・イングリッシュでペアリングの完了やバッテリー残量などを知らせてくれる。もちろん日本語も用意されており、こちらも自然で違和感なく使うことができた。
IE 80S BTは、良い意味で「ワイヤードもワイヤレスも変わらないゼンハイザーの高品質」を実現できることを証明したイヤホンだ。ワイヤレス化の機会に、例えばイヤホン本体の色を少しでもいいので変えて欲しい気もしたが、あえて何も手を加えなかったところにゼンハイザーのこだわりと美学がこめられているのだろう。
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