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新素材採用のUSB充電器なども

Anker、大容量バッテリーやSoundcoreの小型完全ワイヤレスイヤホン「Liberty Air」など新製品を多数発表

2018/11/29 編集部:成藤 正宣
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アンカー・ジャパンは本日29日、事業戦略と新製品を発表するカンファレンス「Anker Power Conference '18 Autumn」を開催。モバイルバッテリーブランド「Anker」をはじめ同社が展開する複数のブランドから、2018年末から2019年春にかけて発売する新製品を多数公開した。

本日開催のカンファレンスにて、多数の新製品を発表した

現在同社は、充電機器ブランド「Anker」、オーディオブランド「Soundcore」、家電ブランド「enfy」に加え、Ankerのサブブランドという位置付けのカー用品専門「ROAV」、“エンターテイメントの新しい楽しみ方を提案する”製品をラインナップする「NEBULA」の5ブランドを展開。本カンファレンスでは、その中から以下の8製品について予定価格/発売時期を発表した。

Anker】(充電機器ブランド)
・USB充電器「PowerPort Atom PD1」:価格未定/2019年 Q1
・バッテリー内蔵USB充電器「PowerPort Fusion 10000」:4,999円/2019年 Q1
・ポータブル電源「PowerHouse 200」:39,800円/2019年 Q1

「PowerPort Atom PD1」は、現在一般的に使われているシリコン半導体ではなくGaN(窒化ガリウム)半導体を採用することで、電力効率、安全性、低発熱性能を大幅に高めたというUSB充電器。これにより、従来モデル「PowerPort Speed 1 PD30」と同等の性能を備えつつ、外形寸法は約4cm四方までコンパクト化した。

「PowerPort Atom PD1」

GaN(窒化ガリウム)半導体により、高電力効率/低発熱化。同時に小型化も実現した

機器との接続コネクターはUSB Type-Cを採用し、USB Power Deliveryによる急速充電にも対応。最大27Wの供給が可能で、MacBookをはじめ、あらゆるUSB Type-C対応機器を充電できるとする。今後、大型モデルの「PowerPort Atom PD2」「PowerPort Atom PD4」も発売を予定しているという。

今後、大型モデルの発売も予定

「PowerPort Fusion 10000」は10,000mAhの大容量バッテリーを内蔵したUSB充電器。コンセントに直接接続しUSB充電器として使用することも、モバイルバッテリーとして使用することも可能。端末との接続端子として、USB AとType-Cを1系統ずつ搭載する。

「PowerPort Fusion 10000」

コンセントに直結できると共にバッテリーも内蔵する

「PowerHouse 200」はハンドルで持ち運ぶ箱型のポータブルバッテリー。MacBook Proを5回以上充電できるという57,600mAhの大容量バッテリーを内蔵しつつ、従来モデルよりコンパクトとした。12Vシガーソケット/100W AC/USB A/USB Type-Cと4系統の出力端子を搭載し、30WまでのUSB Power Deliveryにも対応する。

「PowerHouse 200」

従来モデル「PowerHouse」(右)より小型軽量化した

Soundcore】(オーディオブランド)
・Bluetoothスピーカー「Model Zero」19,800円/2018年12月4日
・完全ワイヤレスイヤホン「Liberty Air」7,999円/2019年 Q1

「Model Zero」は今年4月に発表されていた製品で、今回正式に発売日が決定したかたち(関連ニュース)。独特のデザインとともに、Scan-Speak社のドライバーユニットを4基採用し音質も追求。有線接続ではハイレゾ再生にも対応するという。最大出力は60Wで、最大10時間の連続再生が可能。Bluetoothのバージョンは5.0、IPX5防水にも準拠する。

「Model Zero」

「Liberty Air」は、従来の同社完全ワイヤレスイヤホンとは異なる薄型/コンパクトデザインを採用したモデル。タッチ操作を採用し、フィット感を向上させることでノイズアイソレーション性能も高めたとする。

「Liberty Air」

ケースも小型化。ホワイトモデルもラインナップする

ドライバーには5.8mmのグラフェンドライバーを搭載。ケースによる充電を含めれば最大20時間の連続使用が可能とする。Bluetoothのバージョンは5.0、コーデックはAAC/SBCに対応。IPX5防水にも準拠する。

eufy】(家電ブランド)
・「Robo Vac 30C」:34,800円/2018年11月30日

シリーズで初めてWi-Fiを搭載し、スマートフォンから掃除の開始/終了などの操作が可能となったロボット掃除機。サイズは従来モデル同様約325W×72H×325Dmmと薄型設計を維持しつつ、吸引力は最大1,500Paまで強化。床の環境に合わせて吸引力を最適化するという。また、境界線テープを貼ることで掃除エリアを指定することも可能。容量は0.6L、掃除時間は最大約100分間で、充電時間は約300〜360分。

「Robo Vac 30C」

テープで掃除エリアを制限できる

ROAV】(カー用品ブランド)
・「DashCam C2 Pro」:13,800円/2018年12月下旬

ドライブレコーダーの最上位モデルで、SONY製“STARVIS”センサー採用により録画の鮮明さを向上したとする。また、シリーズで初めてGPSを搭載したほか、夜間でもナンバープレートや風景を正確に撮影できる「NightHawkテクノロジー」、専用アプリによる録画の管理、広角レンズなど、従来モデルと同様の特徴も備える。

「DashCam C2 Pro」

NEBULA】(エンターテイメント製品ブランド)
・「Capsule II」:未定/2019年 Q2

「世界初Android TV搭載モバイルプロジェクター」を謳う、解像度1280×720、スピーカー内蔵のDLPプロジェクター。輝度は従来モデルよりも明るい200ルーメンで、スピーカーはScan-Speak製の高音質ドライバーユニットを採用している。

「Capsule II」

オートフォーカス機能や台形補正機能なども搭載。Andoroid TVからアクセスできるGoogle Play、YouTubeなど様々な動画コンテンツやゲームを、1台で様々な場所で楽しむことができるとする。Wi-Fiによるネット接続の他、USB/HDMI/AUXといった端子や、Bluetoothからの入力にも対応している。

Android TV世界初搭載のモバイルプロジェクターを謳い、様々なコンテンツを幅広いシーンで楽しめるとする

RAMは1GB、ROMは8GBを搭載。10,000mAhのバッテリーを内蔵し、約3時間の動画連続再生が可能とする。外形寸法は約80W×150H×80Dmm、質量約680g。

その他、発売日/価格共に未定の製品も出展。Soundcoreブランドのプレミアムモデルで、最大12時間の連続再生が可能なハイレゾ対応Bluetoothスピーカー「Motion+」や、アウトドア向けBluetoothスピーカー「Icon」「Icon Mini」、完全ワイヤレスイヤホン「Zolo Liberty」をアップデートし、連続再生時間を100時間に延長(ケースでの充電を含む)、Bluetooth 5.0に対応させた「Zolo Liberty S」も公開した。

ハイレゾ対応のプレミアムBluetoothスピーカー「Motion+」やアウトドアモデル、完全ワイヤレスイヤホン人気モデルのアップデートモデル「Zolo Liberty S」なども展示されていた

今年末には初の常設店舗を出店。自治体やレーベルとのタイアップも

事業方針については、同社事業戦略部 統括の猿渡歩氏と、代表取締役の井戸義経氏が説明を行った。今年度の日本における売上高目標を100億円と表明している同社は、これまで主にAmazon/楽天/Yahoo!ショッピングの3チャネルを通じて販売。同社の代名詞として認知されているモバイルバッテリーをはじめ、USB充電器、USBケーブル、Bluetoothスピーカーといったジャンルでトップクラスの販売台数を記録しているとする。

事業戦略部 猿渡氏

代表取締役 井戸氏

猿渡氏は、最も大きな販売チャネルであるAmazonにおいて、顧客満足度の高い販売事業者に贈られる「Amazon マケプレアワード2017」、売上データ等に基づく「Amazonランキング大賞2018(上半期)」などのアワードを同社が受賞していることに触れ、顧客に向き合う姿勢がブランドの高評価と成長につながっていることをアピール。また楽天もAmazonに次ぐ販売チャネルとして拡大しているとした。

同社の主力販売チャネルであるECサイトでは、高い顧客評価も受けているという

上記に加え、同社は今年公式オンラインストアをオープン。販売だけでなく自社媒体「Anker Magazine」を併設し、充電機器の正しい使い方など情報発信にも力を入れていくという。

新たに開設した公式オンラインストアでは、独自メディアによる情報発信にも力を入れる

その上で猿渡氏は、「広がり」「深さ」の2軸をテーマに実店舗へ展開する戦略を取ると説明する。「広がり」軸としては、全国の家電量販店の商品展開を強化。ケーズHD/ビックカメラ/ヨドバシカメラの3社に加え、新たにエディオン/上新電機/ノジマ/ヤマダ電機でも同社製品の取り扱いがスタートする。AnkerブランドとSoundcoreブランドの専用コーナーも導入を推進していくとする。

国内の主要な家電量販店で製品取り扱いがスタートし、専用コーナーの導入も推進するなど、実店舗での訴求を強化

「深さ」軸としては、直営店の開設を行う。すでに同社は今年1月より大阪・ららぽーとEXPOSITYに期間限定で出店しているが、こちらを今年9月から2020年まで延長。さらに今年12月下旬にはU-NEXTとの共同運営で、東京・南青山に同社初の常設店舗を開設することも明らかにした。

同社初の常設直営店を東京・南青山にオープン。時期は12月末を予定

井戸氏からは、自治体やレコード会社とのタイアップによる同社の新しい取り組みについても発表された。一つは、福岡市との間に締結した、災害時における物資供給に関する協定。災害時、福岡市内の避難所にモバイルバッテリーやソーラーチャージャー等複数の充電機器をセットにした「防災 POWER BAG」や、ポータブル電源「PowerHouse」を提供、ライフラインを電力の面からサポートする。井戸氏はこの協定を機に、他の自治体とも連携を図りたいと話した。

福岡市と災害時の物資供給に関する協定を締結。電力面から災害時のライフライン確保に貢献する

もう一つは、ユニバーサルミュージックとSoundcoreブランドのタイアップにより立ち上げる共同ライブプロジェクト。第1弾として、韓国出身のグループ「SUPERNOVA」のクリスマスライブを12月に実施する。チケットの特典として、SoundcoreブランドのBluetoothスピーカー「Motion B」のアーティストコラボモデルも提供するという。

ユニバーサルミュージックのアーティストとコラボし、ライブやコラボ製品を企画していく

井戸氏は「ハード/ソフト両面から音楽ファンを楽しませる体験を提供する」とプロジェクトの目標を話し、今後も継続してライブやアーティストコラボ製品の企画を行っていくとした。

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