<山本敦のAV進化論 第161回>

CarPlay/Android両対応カーナビ、スマート枕… 個性派ズラリのNY家電イベント「CE Week」レポート

山本 敦

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2018年06月26日
筆者は先週、ボーズの新製品「Bose noise-masking sleepbuds」(関連記事)のグローバルプレスイベントに出席するため、アメリカのニューヨークを訪れていた。幸運にも日程が重なったことから、同じマンハッタンで開催されていたコンシューマーエレクトロニクスショー「CE Week」の会場にも足を伸ばせたので、イベントの模様をレポートしたいと思う。

賑わうCE Weekの会場

欧米のリテールネットワークを結びつけるイベント

CE Weekは、2006年から毎年6月にニューヨークで開催されてきたコンシューマーエレクトロニクスショーだ。米国内の大手流通・小売業者をはじめとするトレードビジターを集め、クリスマス商戦に向けた商品をつくるメーカーとの商談の場を提供してきた。

初開催から12年の間に徐々に力をつけてきたCE Weekは、今年からまた大きな変革を遂げようとしていた。米国の大手流通向けメディアであるCT Labが間を取り持つかたちで、毎年ベルリンで開催されている世界最大級のコンシューマーエレクトロニクスショーのIFAとCE Weekがパートナーシップを組んで、イベントのグローバル化に踏み切ったのだ。

その第一歩として、ニューヨーク市内の大規模な展示場、ジェイコブ・ジャヴィッツ・コンベンションセンターに会場を移し、出展分野は従来からのコンシューマーエレクトロニクスを中心に置きながら、コネクテッドカーやIoT、スマートデバイスにも拡大した。今年のCE Weekは80を超える出展者を集め、6月20日・21日の2日間に渡って賑々しく開催された。

今年からCE Weekの会場になったニューヨーク市内のジェイコブ・ジャヴィッツ・コンベンションセンター

CT Labの代表として、今年のCE Weekの運営ディレクターを務めたRob Stott氏は「メッセ・ベルリンが主催するIFAやCE ChinaとCE Weekが連携して、コンシューマーエレクトロニクスのグローバルネットワークをより強固なものにしていきたい」と今後に向けた意気込みを語ってくれた。

CT LabのRob Stott氏

CE WeekはBtoB向けのクローズな商談会ではなく、世界中から集まるプレスにも門戸を開いている。筆者のほかにも世界各国から大勢のプレス関係者が、イベントに展示された数々のユニークな製品やサービスの説明に耳を傾けていた。

会期中はキーノートセッションや座談会形式のディスカッションなど様々なステージプログラムも開催されている

パイオニアがCarPlay&Android Auto両対応のカーナビシステムを出展

日本のブランドからはパイオニアがCE Weekに参加し、アップルのCarPlayとグーグルのAndroid Auto、両方のプラットフォームに1台で対応するカーナビゲーションシステム「AVIC-W8400NEX」にスポットを当てていた。

パイオニアのカーナビゲーションシステム「AVIC-W8400NEX」

本機は北米で5月から発売されたカーナビゲーションシステム。iPhoneなどiOSデバイス、またはAndroid OSを搭載したデバイスを有線・無線で接続して、マップによるナビゲーションや音楽再生などネットワーク接続を必要とするスマートサービスが手軽に使えるところが大きな特徴だ。例えばファミリーカーやカーシェアリングサービスと相性が良さそうに思う。

CarPlayとAndroid Auto、どちらのプラットフォームに切り替えても、モバイル端末とカーナビ間はWi-Fi Directで接続する。Android Autoは長らく有線接続のみだったが、パイオニアのスタッフによれば「今春から北米・中南米エリアで無線接続が利用可能になった」のだという。モバイル端末のバッテリーの消耗が気になる場合は有線接続も選択できる。

Android Autoのワイヤレスコネクションに対応した

会場に展示されたデモカーには、カーナビのほかにドライバーの音声をピックアップするためのマイクもインストールしていた。音声入力をより正確に認識し、SiriやGoogleアシスタントから地図検索や音楽再生をコントロールする様子がデモされていた。自宅にインストールしたスマート照明やスマートロックなど、IoT機能も車内から遠隔操作できる。車社会のアメリカでは特に重宝されそうなサービスだ。

アップルのCarPlayと両方に1台で対応したところが本機の大きな魅力

iPhoneも有線だけでなく無線接続と使い分けができる

Googleアシスタントをビルトインした車載向けナビゲーションシステムも、年後半にかけてメーカー各社から発売されるだろう。パイオニアが展示した製品のように、スマホ連携をベースにしたCarPlay、Android Auto対応製品は、自動車にデータ通信機能を組み込んだり、通信サービスを利用するための別途契約が要らないところが大きなメリットになる。パイオニアが展示したAVIC-W8400NEXのように、複数スマートプラットフォームに対応した製品が増えればユーザーがより大きな恩恵を感じられることになるだろう。

スマホにインストールしてある音楽ストリーミングサービスをカーナビゲーションシステムから操作できる

それぞれのプラットフォームでスマートホームデバイスの遠隔操作にまで対応していることがデモでお披露目された

ワイヤレススピーカーを内蔵してしまったスマートピロー「ZEEQ」

アメリカの寝具メーカー、Protect-A-Bed社が新規事業として立ち上げたRem-fitブランドの “スマートピロー” 「ZEEQ(ジーク)」は、本体にスピーカーやバイブレーター、スリープトラッカーを内蔵している。ふかふかの枕の中に8つのユニットを持つ薄型シート形状のスピーカーを埋め込んで、Bluetoothでペアリングしたスマホから音楽を飛ばしながら再生できる。

Rem-fitのスマートピロー「ZEEQ」

ベッドフレームも音声操作

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