創立70周年記念

ケンウッド、LDAC新対応のハイレゾ対応 “彩速ナビ”「TYPE M」3機種

編集部:川田菜月
2017年10月04日
JVCケンウッドは、KENWOODブランドよりAVナビゲーションシステム“彩速ナビ”の新シリーズ「TYPE M」3機種を10月中旬より発売する。

10月4日に新製品発表会を開催

・「MDV-M805L」¥OPEN(予想実売価格11万前後)
・「MDV-M705W/M705」¥OPEN(予想実売価格9万前後)

同社はTYPE Mシリーズを、ケンウッドの設立70周年を記念したモデルと位置付けており、2016年発売の最上位モデル「TYPE Z」シリーズ(関連ニュース)に搭載した技術を受け継ぎつつ、新たにワイヤレス高音質コーデック「LDAC」を採用するなど、先進の機能・性能を備えた。

本日10月4日に新製品発表会を開催し、市販事業部・商品企画部の渋谷英治氏が新商品について説明した。

JVCケンウッド(株)市販事業部・商品企画部 渋谷英治氏

“彩速ナビ”新シリーズ「TYPE M」を発表

渋谷氏はTYPE Mシリーズについて「AV機能、ナビ機能、インフォメーションに加えて、“ドライビングコンディション(運転状況)”を考慮し、確実性だけでなく運転状況に合わせたより最適な案内、情報提供、車内空間の実現を図った」と説明。

さらに渋谷氏は「当社では安全・安心・快適なドライビング空間を提供することが次なる付加価値であると考えており、今回目指したのは、新たな時代に向けた業界標準となる“彩速ナビ”マスターモデルである」と語った。

業界標準となる“彩速ナビ”マスターモデルを目指したという

MDV-M805Lは8V型ディスプレイを採用した大画面モデル。MDV-M705W/M705は7型モデルで、MDV-M705Wは200mmコンソール対応のワイド型でフルフラットパネルとなる。いずれもタッチ操作対応のWVGA液晶パネルに、高輝度ホワイトLEDバックライトを採用する。

「MDV-M805L」

「MDV-M705W」

LDACに新対応。非ハイレゾ音源も192/32にアップコン

音質面では、最大192kHz/24bitまでのFLAC/WAV再生が行える。なお、最上位モデル「MDV-Z904W/Z904」と異なりDSDは非対応となる。

最大192kHz/24bitまでのハイレゾ再生に対応

またBluetoothでは、新たにワイヤレスでもハイレゾ相当での伝送を実現する「LDAC」に対応。ポータブルDAPなどを用いて、Bluetooth接続でも高音質サウンドを車内で楽しむことができる。Bluetoothコーデックではそのほか、SBC/AACに対応。

ワイヤレスでもハイレゾ相当音質が楽しめるLDACにも対応した

DACには引き続き、旭化成エレクトロニクス製32bitプレミアムDACを採用。非ハイレゾ音源においてもDSP処理により192kHz/32bitデータにアップコンバートして再生する。また、独自の高音質化技術「K2テクノロジー」も搭載。ビット拡張、周波数帯域拡張、波形補正を行うことで録音に失われた信号成分を補完して高音質化するというもので、効果のON/OFFは画面上で選択できる。

各種サウンド調整機能も装備

非ハイレゾ音源は192kHz/32bitデータにアップコンバート

また、スマホ用ラジオ型定額制音楽配信アプリ「SMART USEN(月額490円・税抜)」にも対応。スマートフォンとBluetooth接続することで、ナビ画面からもチャンネル選択して音楽再生が可能となる。他にも、USBやSDカード、ナビ内蔵メモリに収録されている全楽曲/動画を操作できる「マルチAVブラウザ」や、リスニング環境設定といった各種サウンド調整機能も装備する。

「マルチAVブラウザ」画面

「SMART USEN」に対応

その他、専用アプリ「KENWOOD Drive Info」でナビの情報更新や機能拡張をリアルタイムにスマートフォン上で操作可能。またBluetoothデザリング機能に対応しており、KENWOOD MapFan Clubの会員サービスも無料で使用できるとのこと。

専用アプリ「KENWOOD Drive Info」

■ナビ機能では6軸ジャイロ搭載。独自技術とCPU強化でスムーズ操作

ナビ機能では、新たに正しい自動車位置の情報取得を可能にする「6軸ジャイロ」を搭載。3軸ジャイロと3軸加速度センサーにより傾いた路面でも正しい値が取得できるとのこと。さらに高精度3Dジャイロセンサー、グロナス衛星対応GPSも搭載し、位置ズレの少ないより高精度なナビ情報を可能にする。その他、2時間ごとに休憩を促すリフレッシュ通知や逆走警告機能なども新たに装備する。

ディスプレイには静電容量式タッチパネル、高精度ホワイトLEDバックライトを搭載

リフレッシュ通知や逆走警告機能なども新装備

操作面では「マルチ INFOウィンドウ」機能を搭載。目的地への到着予定時間や残距離などドライブ中の必要情報をグラフィカルに表示するモードで、従来の時計や車両速度、天気情報などに加えて、渋滞表示や速度履歴といった8つの項目から自分にあった情報を表示させることができる。

新たに「マルチ INFOウィンドウ」機能を搭載

ドライブ中の必要情報をグラフィカルに表示

また、独自の高速描画技術「ジェットレスポンスエンジンIII」を搭載し、スマートフォンのような操作性を実現。内部にはデュアルコアCPUを搭載しており、ナビと動画再生といった高負荷な複数操作も同時並行にスムーズに処理が可能とのこと。また独自データ圧縮技術「S3フォーマット」により、地図検索・表示においても高速レスポンスを実現するとのこと。

スマートフォン同等のスムーズな操作が可能

■ドライブレコーダーなど周辺機器も充実

ナビ新製品と合わせて、独立型ドライブレコーダー「DRV-830」「DRV-W630/630」、ナビ連携型ドライブレコーダー「DRV-N530(フロント用)/R530(リア用)」、ETC車載器「ETC-N7000/N3000」も発表された。

ドライブレコーダーやETC製品も同時発表

同社ではナビと周辺機器との連携システムを「スマート連携」と呼称しており、ナビ連携ドライブレコーダーやETC、ハイレゾ対応スピーカー、フロント/リアカメラとのシステム提案を進めていくとしている。

「スマート連携」を推進する

DRV-N530/R530(10月中旬発売予定、市場想定価格はDRV-N530:22,000円前後、DRV-R530:27,000円前後)は彩速ナビとの連携により機能を拡張。TYPE Mシリーズとの組み合わせではフロント/リアの同時録画が可能だ。また、バーチャルルームミラー機能を搭載しており、後方視認性の悪い状況でも死角の少ない後方確認を実現する。

DRV-N530(上)/DRV-R530(下)

フロント/リアの同時録画が可能

ETC-N7000/N3000(10月中旬発売予定、市場想定価格はETC-N7000:37,000円前後、ETC-N3000:26,000円前後)はナビ連携型ETCシステムで、料金収受時や各種情報提供サービスの画面表示が可能。ETC-N7000は高度化光ビーコンに対応しており、ナビ画面上で信号機情報を表示する「信号情報活用運転支援システム」を使用できる。

ETC-N7000では「信号情報活用運転支援システム」に対応

単独型ドライブレコーダーの「DRV-830」(11月中旬発売予定、市場想定価格29,000円前後)、DRV-W630/630(10月下旬発売予定、市場想定価格はDRV-W630:29,000円前後、DRV-630:25,000円前後)は、高画質ニーズに対応したモデル。WQHD(解像度2,560×1,440)での映像録画が可能で、同社のドライブレコーダー製品にて最高画質を実現するとのこと。またHDR全記録モードに対応し、白とびや黒つぶれを抑制しより鮮明な録画を可能にする。

「DRV-830」

白とびや黒つぶれを抑制して、より鮮明な映像を実現

DRV-830は3型ワイドモニターを搭載。また最大容量128GBまでのmicroSDXCカードに対応するカードスロットを2基装備し、リレー録画や長時間録画や可能。高画質WQHDモードで最長約10時間、低フレームレート記録モードを使用する最長約300時間の録画ができる。DRV-W630/630は2.7型液晶モニターを装備、DRV-W630では無線LAN機能を搭載しており専用スマホアプリ「DRV Link」を使用して動画を転送・保存できる。

カードスロットを2基装備し、長時間録画が可能

DRV-W630は無線LAN対応

■AV一体型モデルは「魅力ある商品を開発することが使命」

今回発表したTYPE Mシリーズおよびドライブレコーダーのプロモーションにおいては、周辺機器やハイレゾ対応スピーカー「XS/USシリーズ」を搭載したデモカーを用意する。

国内営業統括部長の関谷氏は「実際に店頭でも機能や音質を体験していただき、ナビと周辺機器とのセット提案“スマート連携”でユーザーのドライブをサポートしていく」と説明。また70周年記念キャンペーンとしてキャッシュバックや記念グッズプレゼントなども企画される。

ナビと周辺機器とのセット提案“スマート連携”でユーザーのドライブをサポート

常務執行役員・オートモーティブ分野・市販事業部長の新井卓也氏は、業界動向および今後の製品展開について説明した。同氏によると、現状のカーナビ市場は2016年より復調しているものの、市販モデルの販売台数は微減、特にポータブル製品の販売が減少しているとのこと。

JVCケンウッド(株)常務執行役員・オートモーティブ分野・市販事業部長の新井卓也氏

ドライブレコーダーやETC製品とのシステム提案が中心となっていくと語る

一方で同社が主に取り扱うAV一体型モデルは、前年並みの数字をキープしているという。ただし価格帯別では10万円未満の製品が販売台数の6割超を占めており、「市場が成熟すると低価格化が進む。そうした中でもケンウッドとしては、単価アップが図れる魅力ある商品を開発することが使命だと考えている」と語った。

また、最近ニュース報道などでも映像が多く扱われて広く認知されるようになったドライブレコーダーについては、「前年比で140%と大幅に市場が伸長し、ニーズが高まっている」と説明。市場傾向としては、高画質/運転支援/カーナビとの連携といった高付加価値モデルと、手軽に取り付けられる低価格モデルとの二極化が進んでいるとのこと。

カーエレクトロニクス業界全体では「カーナビの販売減少を補完するかたちで、ドライブレコーダーやETCの需要が大幅に増えている」とのこと。

ドライブレコーダーやETCの需要が増えている

新井氏は「今後はドライブレコーダーやETC製品が市販市場を牽引するだろう。カーナビ単体だけでなく、ETC・ドライブレコーダーと連携したシステム購入へと需要がシフトする中で、新たな市場開拓に必要不可欠な商品戦略と捉え、新製品の開発に取り組んでいきたい」と結んだ。

70周年を迎え、今後も新製品開発に積極的に取り組んでいくとのこと

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