深みのある音と映像

音にこだわった液晶テレビ、オリオン電機「極音」の実力とは? 他社製品と比較試聴した

季刊オーディオアクセサリー編集部
2017年09月16日
オリオン電機(株)は10月上旬より、音質重視の液晶テレビ「極音」シリーズ32型「RN-32SH10」と24型「RN-24SH10」を発売する。

オリオン電機「極音」シリーズ。32型「RN-32SH10」と24型「RN-24SH10」をラインアップ

この度、オリオン電機の開発本部企画部部長の松田光晴氏が来社。実際の製品を解説いただき体験する機会を得たのでレポートしたい。

オリオン電機(株)開発本部企画部部長 松田光晴氏

極音シリーズは、オリオン電機(株)の経営陣が世代交代し、新生オリオン電機としてリリースした記念碑的な位置づけにあり、特に薄型テレビの設計上、おろそかになりがちな音質面に注力したモデルとなっている。

音質面、すなわちスピーカー部の設計および音決めは、老舗オーディオメーカーで実績を積んだエンジニアが担った。

一般的に、テレビに使われるスピーカーユニットは、わずかでもコスト減となるよう廉価品が採用されることが多いが、今回オリオン電機が採用したのは、造りのしっかりした40×100mmサイズの重量あるユニット。メーカー各社から小型スピーカーを取り寄せ、木箱に設置して実際に音を聴き比べて採用を決めたという。

しっかりした作りのフルレンジユニット

加えて、強固な肉厚ABS樹脂製のエンクロージャーをテレビ画面下に左右に設け、その中にはなるべく長さがとれるよう工夫されたバスレフダクトを作ることで、豊かな低域再生を実現した。32型のモデルは、トゥイーターも取り付けた2ウェイ構成に。トゥイーターの向きも綿密に検証がなされ、若干外向きの角度で設置された。スピーカー部の仕上げはピアノフィニッシュ。さらにサランネットがつけられている。

32型に採用されたトゥイーター

アンプ部は、32型は10W+10W、24型は3W+3W。ハイファイオーディオで採用される質の高いフィルムコンデンサーを採用している。

実際に他社の32型モデルとオリオン電機32型「RN-32SH10」の音を聴き比べてみた。

まず視聴したのはアクション映画。緊迫感に大きな差があった。RN-32SH10の方の低域の迫力は際立っており、すっと映画の内容に入り込めた。

映画の爆破シーンの緊迫感はオリオン電機「極音」シリーズ(左)が圧倒的

次にニュース番組の比較視聴を行なった。まずは女性アナウンサーによるニュース。他社製テレビではBGMとニュース解説の音声が一緒になって聴こえるのに対し、RN-32SH10の方は、音楽と声が分離してきれいに聴こえた。

男性アナウンサーによるニュースでも、声の質が十分に感じられ、聴き取りやすい。ボリュームを小さくしてもクリアに聴こえるので、耳の遠くなられた方にも薦められる。

歌手のライブコンサートも聴き比べた。他社製テレビは高域寄りの音でそれなりに聴こえ方も悪くないが、オリオン電機のRN-32SH10に変えると、低域がほっこりと広がり、自然なバランスの良い音がする。先に視聴した他社製テレビの音作りが人工的な音だと、聴き比べて初めて分かった。

音のモードは「ミュージック」「おすすめ」「はっきり音声」の3つのモードがあり、細かく設定できるグラフィックイコライザー機能も付いている。

グラフィックイコライザー機能で細かな調整も可能

なお、極音シリーズには、音質のみならず映像面にも卓越した技術が詰め込まれている。ブルーライトの軽減機能のほか、32型では、クラス最広域の色域約85%(NTSC比)のLEDバックライトモジュールを自社開発し採用している。

他社製テレビとRN-32SH10で映像の比較も行なったが、RN-32SH10の方が階調が細かく、深み、奥行きがある。特に赤色の純度が美しい。

赤色の純度、階調表現の細かさなど、極音シリーズ(左)の方が優れている

松田氏は「テレビというものは、パーツを買い集めて組み立てれば作れるものだが、LEDモジュールから自社で作っているメーカーはあまりない。また、32型でここまで音質にこだわっている製品もあまりない。たくさんの方に知ってもらいたい。現在極音シリーズは32型と24型だけだが、大型化も検討したい」と語った。

2系統のHDMI入力のほか、PC入力端子(ミニD Sub-15pin)を搭載している。昨今は、テレビの放送自体を見るためだけでなく、パソコンのモニターとして、あるいはゲームモニターとして共用する使い方に人気があるが、いずれも音声が重要なコンテンツを視聴する際に、本製品は重宝されるだろう。

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