HOME > ニュース > <CEATEC>クラリオンのフルデジタルヘッドホン先行試聴/特許出願中の「仮想オーディオファイル技術」

QUICCO SOUNDのUSBドングル型Bluetoothレシーバー「OKARA」

<CEATEC>クラリオンのフルデジタルヘッドホン先行試聴/特許出願中の「仮想オーディオファイル技術」

2016/10/03 編集部:小野佳希
  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
IT・エレクトロニクスの総合展示会「CEATEC JAPAN 2016」の開幕を控え、プレス向けに一部のブースが事前公開された。クラリオンはフルデジタルヘッドホンヘッドホン「ZH700FF」を展示。QUICCO SOUND(キッコサウンド)は、特許出願中の「仮想オーディオファイル技術」によるUSBドングル型Bluetoothレシーバー「OKARA」のデモを行っている。

ZH700FF

クラリオンは、サウンドプロセッサー「Z3」、スピーカー「Z7」、サブウーファー「Z25W」といった同社“フルデジタルサウンドシステム”を用いたデモカーを展示。あわせて、10月から発売予定の平面振動板を採用したフルデジタルヘッドホン「ZH700FF」(関連ニュース)の展示/試聴スペースも展開している。

フルデジタルサウンドシステムを導入したデモカー

フルデジタルサウンドシステムでは、その名の通り音源からスピーカーまでをフルデジタルで伝送。これによりハイレゾ音源も劣化させることなくダイレクトにスピーカーへ入力できるようにし、高音質で原音に忠実なフルデジタルサウンドを実現するとしている。

フルデジタルサウンドシステム製品群

ヘッドホン「ZH700FF」は、世界初のフルデジタル平面振動板を採用。デジタル入力が可能なため、ポータブルヘッドホンアンプ/DACなしで音楽プレーヤーと直接つないでの高音質再生を実現するとしている。

QUICCO SOUND「OKARA」は、アナログ機器との接続用の「OKARA-A」と、デジタル機器用の「OKARA-D」の2種類。「OKARA-D」には特許出願中の「仮想オーディオファイル技術」を採用している。

「OKARA-D」。Bluetoothを内蔵しない旧型のカーオーディオなどでの使用を想定。FMトランスミッターよりも高音質で音楽再生できる点がメリット

同技術は、スマートフォンなどからBluetoothで受け取った音楽信号を「OKARA-D」上でWAVファイルに見せかけるよう処理してオーディオ機器に受け渡す。あたかもUSBデバイス(OKARA-D)内に音楽ファイルがあるかのように振る舞うことで、例えば「Bluetoothは内蔵していないがUSBメモリー内の音楽ファイル再生には対応している、少し古いタイプのカーオーディオ」などに本機を挿してスマホからワイヤレスで音楽再生ができる。

MP3やAACなどの音楽信号をWAVに偽装してオーディオ機器に伝達。スマホからではなくOKARA-Dからの信号だとオーディオ機器に認識させて音楽再生を可能にする

「OKARA-A」はAUX IN端子で接続した機器からの音楽をBluetoothでスマホなどに飛ばすというもの。両電源の採用によってカップリングコンデンサを廃した低歪増幅回路にするなど、高音質を徹底的に追求したアナログ回路設計を採用しているとのことで、20Hz〜20kHzまでフラットな周波数特性を実現している。

「OKARA-A」。駆動にはUSB電源が必要。スマホの電源アダプターなどに装着することを想定している

何十年も前の機器からでもAUX INさえあればワイヤレス音楽伝送を可能にする

「OKARA-A」「OKARA-D」ともに、クアルコム製CSRA64215を搭載し、AptXとAACに対応。12月に4,980円程度での発売を予定しており、さらに「OKARA-A」にはオペアンプに高精度な「LT6203」を搭載するプレミアムモデルも用意する予定だという。なお、どちらも浜松で製造を行う“メイド・イン・浜松”モデルとのことだ。

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE

関連リンク