液晶タッチパネル技術の説明会を開催

シャープ、タッチパネル液晶を進化させる新コンセプト「フリードローイング技術」

編集部:小野佳希

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2015年03月10日
シャープは、同社が有する液晶タッチパネルの新技術に関する説明会を開催。高精細化とタッチ操作対応を両立させるインセルタッチパネル技術や、円型のFFD(フリーフォームディスプレイ)などを披露するとともに、新コンセプト「フリードローイング技術」を発表するなど液晶事業の戦略を語った。


■液晶とUIを高次元で融合させる「フリードローイング技術」

シャープでは、昨年発表したFFD(関連ニュース)に代表されるような異型ディスプレイなどのデザイン性能、屋外視認性などの耐環境性能、そしてセンサー機能を統合することによるユーザーインターフェイスの革新という3点が、液晶パネル事業における同社の優位性であると説明。

高精細化や狭額縁化での競争はいずれ飽和すると予測。新たな競争軸での展開を図る

逐次駆動ではなく並列駆動センシングが行える独自コントローラーで高感度化を実現

インセル、カメラ、ジェスチャーなど様々なセンシング技術、および独自アルゴリズムによるセンシングコントローラーの制御技術、そしてIGZOを始めとしたディスプレイを併せ持っているという強みを活かし、ディスプレイ技術と電子デバイス技術を融合させた「ディスプレイUIソリューション」を推進していくとする。

静電容量式、抵抗膜式、IR方式など現状の各タッチパネル技術には課題もあると指摘

そして、「フリードローイング技術」と名付けた新コンセプトを発表。紙とペンの使用感をそのままタッチパネルで実現することを目指した新たなディスプレイUIに対する総称として同コンセプトを使っていく。同技術によってディスプレイの感度性能を向上させ、小型、中型、大型とサイズに関係なく同じ使用感で利用できるようにしていくとした。

フリードローイングの利用イメージ

発表会場には、こうした考えに基づいた様々な製品を展示。デジタイザーペンだけでなく普通のエンピツや指にも反応するタッチパネル、導電性の毛先を採用した筆による描画に対応したパネル、手袋や厚ガラス越しからも入力できるタッチパネルなど、「フリードローイング」の活用シーン例を提示した。

70型デカ筆入力タッチパネル


なお、筆入力対応タッチパネルは20型と70型を用意。大型化が困難な静電容量方式のタッチパネルを60型以上の大画面ディスプレイで実現したこと、筆先の細かい入力信号も高感度検知できることなどをアピールした。

60型の多点入力タッチパネルも展示


見る角度によって異なる映像が流せるデュアルビュー液晶。運転者が地図を確認すると同時に助手席では映画などを鑑賞できる。また、それぞれでジェスチャー操作も可能

■独自技術で4Kでもインセル化可能

インセルタッチパネルの「インセル」とは、従来は液晶パネルとは別に重ねて貼り合わせていたタッチセンサーの機能を、液晶パネルに搭載してしまうという方式。薄型化を図れるなどのメリットがあるが、ユーザーがタッチするカバーガラス面からタッチセンサーまでの距離が遠くなること、液晶パネル内にセンサーを内蔵することでノイズの影響が大きくなることから、タッチ操作の感度が低下するというデメリットもある。

インセル技術の解説

2016年までにフリードローイングを実用化

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