「2Kだけど4Kも見られるという将来性がある」

「“2Kハイグレードゾーン”は十分な市場がある」 − シャープ「AQUOS XL20」発表会詳報

ファイル・ウェブ編集部
2014年10月02日
別項でお伝えしている通り、シャープは独自の4原色技術によってフルHDモデルでありながら4K相当の高精細な表示が行える液晶テレビ“AQUOSクアトロン プロ”「XL20ライン」を11月10日に発売する。本日同社は発表会を開催し、製品開発の意図や今後の4K市場への戦略などを説明した。

“AQUOSクアトロン プロ”「XL20」

シャープ デジタル情報家電事業本部 液晶デジタルシステム第一事業部 事業部長の戸祭正信氏は、今回の製品のターゲット層を「放送やBDコンテンツをしっかり堪能したいというニーズに加え、4K映像にも関心があるお客様」だと説明。

XL20のユーザーターゲット

シャープ 戸祭氏

そして、40型以上の国内テレビ市場では、台数ベースでのシェアが2013年度の約187万台から2014年度には200万台超、全体に占めるパーセンテージでは5%から15%へと約3倍に伸びる見込みであるというデータを紹介する一方で、「ただし4Kの登場によって2Kが縮小しているわけではない」とコメント。

40型以上の市場では4Kモデルの構成比が伸びるが2Kの需要もまだ多いと説明

「昨年のXL10ラインで当社が提案した2Kのハイグレードカテゴリーは市場のなかで確固たる存在感を示せていると自負している」と言葉を続け、「現在主流のハイビジョン放送を高精細で楽しめて、かつ、4Kもしっかり視聴したいというお客様のニーズに応えるために、今回のモデルを商品化した」とした。

同社ユーザーでは40型以上のうち約3割を2Kハイグレードゾーンを占める

なお、同社ユーザーでは40型以上モデル購入者のうち、約3割をこうした2Kハイグレードゾーンの製品が占めるという。そして2014年度下期には、今回の新製品によって2Kハイグレードゾーンにおける“クワトロン プロ”比率を高め、前年同期比1.5倍となる構成比35%を目指すと説明した。

新製品の投入で「クワトロン プロ」の販売比率をさらに高める狙い

また、各社が新製品を発表する4K対応モデルとの兼ね合いについては、「4Kはテレビの新しいチャンスだと考えており、4Kに対する姿勢は他社と変わらない」としつつ、「2014年下期は4Kの構成比は全体のなかで5%を超えたくらいの需要になるのかなと見ている。例えば40インチ以上で全体で200万台売れるとしたら、そのうち180万台は2Kのゾーンであり、そこをどうお伝えしてくのかが非常に重要だと思っている」とコメント。「2Kだけど4Kも見られるという将来性がある」と今回のXL20ラインの特徴を紹介し、そうした点を訴求していくとした。

加えて、「現在当社では4Kモデルを3ライン用意しており、そのミドルクラス製品では60インチが38万円程度という想定。今回のXL20ラインの60インチは約28万円のスタートになるかなと見ており、約10万円の価格差がある」と、価格面にも言及。「機能と価格での選択肢を提案していければ、この2Kプレミアムゾーンは十分な市場があるのではないかという戦略だ」と述べた。

なお、この価格面での話題に対しては、発表会に出席したプレスから「現在、店頭の実勢価格が50型で25万円程度という4K対応テレビも見られる状況だ。同インチサイズの2Kモデルとの価格差が縮まると4Kの構成比が一気に高まる可能性もあるだろう。4Kのメーカーシェアではシャープが出遅れていると思うが、2Kのハイグレードにも注力することになると、4Kでさらに出遅れるのではないか?」という質問も。

この質問に対しては「以前は我々は4K対応モデルをUD20の1ラインだけしか持っていなかったが、現在は3ラインを用意している」とコメント。競合他社と同様に、4K対応モデルのなかでもグレードの異なる選択肢を用意することで「シェアはこれから挽回していきたい」と回答した。

また、4K対応モデルでの4K放送対応チューナー内蔵モデルを投入するか否かについては「タイミングなどを考えながら検討中だ」とコメント。「チューナー内蔵については、4K導入期ということもあり、お客様もまだそこまで考えないのではないか。まずはHEVCデコーダー内蔵でひかりTVの4K VOD配信に対応する」と述べた。

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