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LDACと有線接続時の音質の違いも検証

【CES】“Bluetoothでハイレゾ伝送” 新コーデック「LDAC」の詳細を関係者に直撃!対応機試聴レポも

2015/01/06 折原一也
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2015 International CES会場でのソニーのプレスカンファレンスで発表、初披露されたウォークマンのハイエンドモデル「NW-ZX2」。2013年12月に発売された「NW-ZX1」の後継モデルと見られる最上位仕様で、本体ボディは引き続きアルミ製。精悍なブラックのカラーリングで一回り大きくなった筐体は見た目にも存在感があり、そして手に持ってズシリと重くなった。音質を突き詰めたハイエンドモデルにふさわしい外観だ。

ソニーのプレスカンファレンスの最後に大きく扱われたハイレゾオーディオ製品

ウォークマンのハイエンドモデル「NW-ZX2」が登場

会場内で公開されていた仕様情報によると、「NW-ZX2」に搭載されているアンプはソニーのデジタルアンプ「S-Master」となり、音源はWAV/FLACともに192kHzまで対応、DSDはリニアPCM変換による再生と前世代機のNW-ZX1の基本仕様を継承している。内蔵ストレージは128GBとZX1と同等ながら、新たにMicroSDスロットによる容量拡張にも対応し、より多数のハイレゾ音源の持ち歩きにも対応。外部接続インターフェースは引き続きウォークマン専用のUSBケーブルによる接続、ディスプレイサイズも4インチと共通だ。製品の詳細はこちらのニュースもご参照いただきたい。

手に持つとウォークマンZX1より一回り大きい

背面はすべりにくい仕上げ

CESの会場内では既に実機リスニングが可能な状態で展示が行われており、ヘッドホン「MDR-1A」による音質リスニングを行うことができた。試聴機内にあったマイケルジャクソン「Love Never Felt So Good」とDaftPunkの「Get Lucky」(ともにハイレゾ版)を聴いてみると、パワフルでエネルギッシュな印象の強かった前機種「NW-ZX1」に対して、NW-ZX2はよりオーディオ的な音のまとまりを高めており、クラシックやジャズのような生音指向のサウンドになる。特に低音のエネルギーはそのままに音のディテールが聞き分けられるし、ボーカルのセパレート感が増し、高域までワイドレンジに伸びる。前機種の特徴を残しつつも、より音の情報量と繊細な音再現性を試みたものと考えて良さそうだ。

ウォークマンNW-ZX2とMDR-1Aで音質インプレッション


Bluetoothで96kHz/24bitのハイレゾ再生が可能な新コーデック
「LDAC」の詳細をウォークマン担当者に直撃


さて、NW-ZX2と共に披露されたオーディオの隠し球とも言える存在が、ソニーによるワイヤレスリスニング向け高音質コーデック「LDAC」だ。Bluetoothによるワイヤレスオーディオリスニングは以前からソニーの得意分野ではあるが、「LDAC」はBluetoothを使ってハイレゾ音源をはじめとした高音質・高ビットレート音源の再生を可能とする新コーデック。今回CES会場にてスライドショーによる技術解説も行われていたが、その詳細についてソニーでウォークマンを統括するホームエンターテイメント&サウンド事業本部 V&S事業部 サウンド1部 商品設計6課 シニアエレクトリカルエンジニアの大庭 亮氏にインタビュー取材を行うことができた。

ソニー 大庭 亮氏

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