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対応ソフトは? スピーカーの設置要件は? ヘッドホンは? 

【インタビュー】Dolby Atmosの対応ソフトや今後の展開はどうなる? 米ドルビーの技術担当者に聞く

公開日 2014/08/21 19:55 ファイル・ウェブ編集部
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ー 「Dolby Surround」は、従来のハイトch生成機能であるドルビープロロジックIIzとはどのように異なるのでしょうか。

ブレット氏 Dolby Surroundは、ドルビープロロジックIIzに置き代わるものです。技術的な面で言えば、Dolby SurroundはプロロジックIIzとは比べものにならないハイレベルなものが用いられています。プロロジックIIzの処理はどちらかというとアナログ的な処理を行っていましたが、Dolby Surroundは周波数領域でものすごい計算を行っています。

Dolby Surroundについて語るブレット氏

ちなみに、今回の技術説明会でデモを行っている各社のDolby Atmos対応AVアンプは全モデルがDolby Surroundを搭載していて、プロロジックIIzはもう搭載していません。今後、Dolby Atmos対応AVアンプには必ずDolby Surroundが搭載されることになるでしょう。

ー Dolby Surroundを用いた場合、天井に設置したトップスピーカーやイネーブルドスピーカーからはどのような成分が再生されるのでしょうか。

ブレット氏 もともと5.1chのソフトから天井のオブジェクトは取り出せないので、残響成分を上方に持って行くなどして、制作者の意図を損なわないように、音場に広がりを持たせていきます。

会場で行われた各社のデモでは、設置された鉄製のフレームのトップスピーカーが設置されていた

ー Dolby Atmosを再生するためのミニマムな再生要件はどのようなシステムになりますか?

ブレット氏 AVアンプについては、「5.1.2」(5.1ch+天井スピーカー1組)がミニマムです。

ー THXに準拠したホームシアターでは、ダイポールスピーカーが多いですよね。Dolby Atmosでは、ダイポールスピーカーの使用は推奨しますか?

ブレット氏 音を拡散させてしまうダイポールスピーカーは、Dolby Atmosでは推奨できません。

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