Dynaudio25周年記念モデル「Dynaudio Special Twenty-Five」

2002年10月02日
Dynaudio Special Twenty-Fiveの前面部、背面部
●1977年に設立されたディナウディオの25周年記念モデル「Dynaudio Special Twenty-Five」が登場した。研究開発と生産をすべて自社内で遂行するという方針の下に蓄積された25年の経験を結集。Dynaudio最高のコンパクトスピーカーを狙ったという。

この先進的なサウンドクオリティは、ユニークな組み合わせで成し遂げられた。先進的な高性能のコンパクトスピーカーを設計してきた伝統の流れを踏まえながら、レファレンススピーカーEvidenceと革新的な新Confidenceの技術とを結合。さらにDynaudio Special One、Dynaudio Crafft、Dynaudio Contour 1.3SE、Dynaudio Confidence 3などのコンパクト・スピーカーで確立された高品質を作りこむ伝統を最高度に発揮させたのが、新Dynaudio Special Twenty-Fiveである。Special Twenty-Five は、25年にわたる Dynaudio Authentic Fidelityのエッセンスなのである。


ウ-ファーは、中低域の再生のためEvidenceモデル用に開発したドライバーを基礎とする200mmウーファーを採用。このウーファーは、強力なネオジウム製マグネットを装着しているので、伝統的なフェライト製マグネット構造に比して、感度(出力音圧レベル)が劇的に向上する。75mmの大口径・軽量のアルミニウム・ワイヤー・ボイスコイルを特徴としており、能率とコーン・コントロールを大幅に改善した。ムービング・システム(振動系)は、堅牢なダイカストシャーシ(6角ネジでキャビネットにしっかりと取り付けられている)に装着。このムービング・システムは、厳密な一体成型マグネシウムポリマー(MSP)コーンから構成されてり、超軽量・高強度のKaptonボイスコイル・フォーマーに固着されている。Kaptonフォーマーは、ウーファーの損失をなくし、高い耐熱性と長い動作範囲を保証する。

ソフトドームトゥイーターは、DynaudioがC2/C4のため新たに開発したESOTAR2 に基づく。ファブリックドームは、新しいコーテイング法で処理。3段階に分けて処理したことで、滑らかな周波数特性と卓越した過渡特性を実現した。強力なネオジウムマグネットを、通気孔つき極片とともにトゥイーターに使用しており、 ボイスコイル・ギャップ内での磁界を一定に維持する。このようにエネルギー界が一定であることから、歪みが極めて小さいという特質が得られる。ボイスコイル・ギャップには独自の磁気冷却・減衰油を注入して、耐入力を改善し、ボイスコイルの過熱によるパワー・コンプレッションを抑制した。また、音波反射と歪みをなくすため、減衰性リア・チェンバーを組み込む構造とした。現在のデジタルレコーディングフォーマットを最大限に考慮しており、周波数特性は25kHz以上の範囲でのピークは全くないという。

クロスオーバーは、キャビネット内部からスピーカー外部への熱伝達を可能にする新しい手法を取り入れた。高音圧レベルでスピーカーを長時間鳴らした場合、抵抗器の温度が上昇し、内部が過熱状態となる。これを防止するため、ヒートシンクの作用をするアルミニウム板上にPCB(印刷回路基板)を装着した。このような設計を採用したことで、PCBの片側に抵抗器を、他の側面(位置は、PCBとプレートとの間)上にコンデンサーと誘導子を装着できる。コンポーネントはすべて、極厚のカッパー・トレースとカッパー・ケーブルで接続し、高品質のバインデイング・ポストも、このプレート上に接続されている。クロスオーバーフィルター自体は1段階ハイ/ローパス・スロープを使用しており、位相は正確で、インパルス応答はリニア。インピーダンス補正しており、どういうアンプでも駆動負荷が軽減される。

パーツは、ゼロ・コンプレッション巻線抵抗器、低誘電損の超高速金属化ポリプロピレン・コンデンサー、空心誘導子といった公差の小さい最高品質のコンポーネントだけを使用している。

さらにカスタム・メイドの補強材つき減衰性木質キャビネットが特徴で、Dynaudioの熟達したマスター・クラフツマンが、デンマークで家具グレードのキャビネットをハンドメイドしている。

スピーカーは、組み合わせナンバーをつけたペアとして製作し、他に例のないクロス・グレイン・バーチ材(木目の不規則な、かば材)で仕上げている。このクロス・グレインのバーチ材は希少品であり、これを板材に仕上げるには格別慎重な取り扱いが必要となる。

スピーカーの壁面材は、厚さ20mmのMDF(中密度繊維版)から製作する。この材料は内部減衰性がよく、堅牢なので、キャビネットの共鳴による悪影響をなくす。キャビネットには内部補強材を使用し、10mm厚の減衰板を、共鳴防止接着剤でキャビネット壁面に固着。低音は、空気力学的設計によるポートを通じて増強される。低音用として調整するため両端ともトランペット状とすることで、ベントからのノイズをなくすとともに、70mm径を使用することで空気流速上昇によるノイズ発生を防止した。

25周年記念モデルということで、最高品質のものを提供したいというサービスも充実である。たとえば、保証期間は25年。Special Twenty-Fiveの意義と格別の高品質を考慮し、ひじょうにユニークな品質保証を用意した。またデンマークのDynaudio本社に登録すれば、オーナーにはSpecial Twenty-Five保証書(warranty certificate)が送られるという。

Special Twenty-Fiveは手作りのため生産量に制限がある。そして、スピーカー・キャビネットのバック・パネルに製品連続番号(serial number)も彫り込まれる。(AV REVIEW編集部)
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  • ブランドDynaudio
  • 型番Dynaudio Special Twenty-Five
  • 発売日2002年11月下旬
  • 価格予価58万円前後
【SPEC】●能率:88dB (2.83V/1m) ●許容入力:200W ●インビーダンス:4Ω ●再生周波数帯域:35Hz〜25kHz(+/- 3dB) ●エンクロジャー容量:17.5litres ●外形寸法:222W×423H×349Dmm ●質量:13kg

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