ナガオカ、第6回目「レコード針供養」を開催。5月に発売予定のMPカートリッジにも言及
ナガオカトレーディングは、 “レコード針の日” にあたる3月9日を迎え、その翌日の3月10日に埼玉県秩父市にある音楽寺で「レコード針供養」を執り行った。

レコードシステムとともに、写真左からナガオカトレーディングの執行役員・営業部長である西 武司氏、代表取締役社長の長岡香江氏、音楽寺総代の原島久氏、同社の中山敬介氏
同社の創業80周年を記念し、2020年から復活したこの「レコード針供養」は、今年で6回目を迎えることとなった。編集部はこの「針供養」に2020年当初から参列させていただいているが、毎年少しずつ変化を加えながら催されている点が興味深い。


実際に住職がお経をあげていただき、お焼香も執り行われる/今年も一般ユーザーから募った使用済のレコード針は昨年以上の数が集まった
まず昨年から「レコード針供養」を行うにあたり、レコードが聴けるシステムを設置。同社MP型カートリッジ「MP-200」もセットされ、供養を終えた後には、住職や同社のスタップとともに、昨年以上の音質でレコードを楽しむ時間が設けられた。

ナガオカトレーディングの代表取締役社長、長岡 香江氏は「MP-200は昨年、英国What Hi-Fi?のアワードでベスト・カートリッジの受賞を果たすことができました。そして今年の5月13日には創業85周年の記念モデルとしてMP-700の発売を予定しています。MP型そのものの構造や素材を全て見直し、より現代的な音質を目指した最高峰モデルとして開発中です。この新しいカートリッジもここでお伝えすることで音楽寺さんのご加護を仰ぎたいと思います」と語る。


住職は、いま世の中にある多くのモノはあまりにもシステム化されてしまっているため、故障やトラブルが発生した際、その対処に時間がかかっているのではないかと問題提起。その上でレコード再生について「仕組みがわかるということのへの安心感」や、たとえ調子が悪くなっても「だましだましでも使える」ことの価値を強調。「システムに頼りすぎると、大事なことに気づかなくなってしまいます」と述べた。
先週までの雪模様から一転して、春の訪れを感じさせるような暖かい天気の中で催された今年の「レコード針供養」。同社の製品はもちろん、オーディオ業界全体が暖かい春を迎えることができるよう、ここ音楽寺で願いを込めた。
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