高剛性キャビネットを採用

エニグマ・アコースティクス、静電型スーパートゥイーター「Sopranino Black」

公開日 2022/02/08 15:38 ファイルウェブオーディオ編集部・筑井真奈
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(株)ノアが取り扱うアメリカのエニグマ・アコースティックより、セルフ・バイアス式静電型スーパートゥイーター「Sopranino Black(ソプラニーノ・ブラック)」が発売となる。価格は792,000円(ペア/税込)、2月17日発売。

ENIGMA ACOUSTICS「Sopranino Black」

2014年に発売となった「Sopranino」の改良版で、外部電源を必要しない構成は踏襲しながら、アルミ・ダイキャスト製キャビネットを新たに採用。剛性の向上や不要振動の抑制により、超高域の倍音成分の補完に大きく寄与するとしている。

Sopraninoのセルフ・バイアス方式は特許技術となっており、電子飽和状態の特殊なフィルムにより、それ自身で電界を作ることができる。静電型トゥイーターは、ミクロン単位の厚みのダイヤフラムを、2枚の金属製固定子で挟むサンドウィッチ構造となっており、これが電解間をプッシュプルで動作することで駆動される。理論的には、重量のあるコーンドライバーに比べて色付けのない音響特性が実現されるという。

静電型トゥイーターのフィルム部の分解図

Sopraninoでは、人間の髪の毛の数十分の一という薄さのフィルムと、純銅製固定子のコンビネーションによって、安定した静電界を維持する独自のダイヤフラム設計を実現。従来構造のダイヤフラムの持つ「混変調歪」を一掃することに成功したと説明する。

また、クロスオーバーについては、入力初段を昇圧トランスとし、連動するハイパス・フィルターはシンプルな直接インダクタンスを伴う入力キャパシターで構成した2次フィルターなどを採用。アンプへの負荷を一定に保つことができるので、併用するスピーカーシステムとの位相の整合性を容易に実現できるとしている。

平面型のダイヤフラムを採用するSopraninoによって、高域倍音成分をより正確に再現することに加え、低域の再現性も改善できるとのこと。

また、アッテネーション(ゲイン)・コントロールと、クロスオーバー周波数コントロールの2つの調整機能を搭載。アッテネーション・コントロールは0または-3dBの2段階で調整が可能。クロスオーバー周波数は、帯域エネルギーを低・中・高の3段階に切り替えができる。クロスオーバー周波数は「低」で8kHz、「中」で10kHz、「高」 で12kHzとなり、「低」に設定するとの出力は増し、「高」に設定すると出力は減じられる。

「Sopranino Black」の背面。ゲインとクロスオーバーの設定が可能

「Sopranino Black」のサイズは181W×193H×207Dmm、質量は2.7kg。公称インピーダンスは4Ω、出力音圧レベルは90dB/m/W、周波数特性は8kHz〜40kHz。推奨アンプ出力は50Wとなっている。また、既発売の専用スタンド「Sopranino Stand」(154,000円/ペア/税込)をそのまま使用できる。

専用スタンド「Sopranino Stand」

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