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互いの製品の相性も抜群

「Abyss」「XIAUDIO」創設者インタビュー。 互いにリスペクトし合う2大ブランドを直撃

山本 敦

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2017年12月25日
米JPS Labs社のハイエンド・ヘッドホンブランド「Abyss(アビス)」と、元Lotooのシャオ・チー氏が今年の夏に立ち上げた「XIAUDIO(イレブンオーディオ)」が、代理店となるトップウイングサイバーサウンドグループの下、今年11月に開催されたヘッドホン祭で華やかなデビューを遂げた(関連ニュース)。

今回は各ブランドのファウンダー(創設者)にお会いして、新しい製品のコンセプトと開発にかけた思いを訊ねることができた。

Abyss創設者、ジョー・スキビンスキ氏

XIAUDIO創設者、シャオ・チー氏

■音楽の深淵を覗かせるブランド・Abyss

JPS Labsのファウンダーであるジョー・スキビンスキ氏は、1990年にハイエンド・オーディオケーブルのブランドを立ち上げ、約10年前に平面磁界駆動型ヘッドホンの開発に着手した。Abyssとして初のプロダクトとなる「AB-1266」の構想はいまから約5年前に固まったものであるという。

ケーブルブランド・JPS Labsも運営するスキビンスキ氏

ブランド名の由来である「Abyss」は、直訳すると「(底が知れないほどの)深淵」。スキビンスキ氏は「海溝、あるいは宇宙にインスピレーションを受けています。Abyssのヘッドホンは、皆様が求めている音楽への深い没入感を実現します」と名前に込めた熱い思いを語ってくれた。

2013年に発売されたAB-1266は、ブランドが理想に掲げる「最高のヘッドホン」を徹底的に追求したモデルだ。日本市場に紹介される以前に米国で販売が開始され、こだわりのヘッドホンファンたちをうならせてきた。プロフェッショナルからの評価も高く、クラシックの優秀録音盤を数多く手がけてきたChesky Recordsのデヴィッド・チェスキー氏も愛用者の一人であるという。

AB-1266

AB-1266には自社開発の平面型ドライバーユニットが搭載しているが、こちらをさらにファインチューニングしたアップグレードモデルの「AB-1266 Phi」が今年の5月に発売された。「駆動力の高いマグネットに変更したことで解像感と明瞭度が上がり、よりライブなサウンドに仕上がっています」と語るスキビンスキ氏は目を輝かせる。

■柔らかなデザインに本格派の音質を包んだ「Diana」

そのAbyssから、今年もう一つの新しい平面型ヘッドホンがデビューした。よりコンパクトに、ポータビリティを高めた姉妹機の「Diana」だ。そのモデル名は妻の名前から取ったものだ、と愛妻家のスキビンスキ氏は照れくさそうな笑みを浮かべた。

Diana

製品の出来栄えについては、「女性的で柔らかなプロダクトデザインを意識していますが、サウンドはAB-1266譲りのヘッドホンファンも大満足の骨太・本格派です」と胸を張る。

「AB-1266で目指してきた立体感と力強さをそのままに、同じパフォーマンスをコンパクトなヘッドホンで実現するべく、当社のエンジニアたちができることをすべてやり抜きました。開発に2年をかけ、全力で取り組んできました」

質量はAB-1266の約半分という、思い切ったサイズダウンを図って、外観も曲線を活かしてやわらかい印象に仕上げた。ハウジングにはアルミニウムの削り出し素材が使われている。500gのアルミブロックから、50gのハウジングパーツを贅沢に削り出して成形。精緻なマシーニングによる削り出しもJBS Lab.が得意とするところで、自社のエンジニアたちによるハンドクラフトにより、米ニューヨーク州にある本社で1台ずつ丁寧に組み上げているという。

スタジオクオリティをありのまま手元で

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