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公開日 2022/12/02 06:30
【特別企画】DGPイメージングアワード2022で総合金賞を受賞

進化を続けるフラグシップ、ニコン「Z 9」特別レビュー

山田久美夫

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今秋発表されたデジタルイメージングの総合アワード「DGPイメージングアワード2022」において、ニコンZシリーズのフラグシップ「Z 9」が総合金賞を受賞した。満場一致での受賞であった。


ニコンのミラーレスカメラ「Zシリーズ」のフラグシップモデル「Z 9」。価格はオープン(市場想定価格700,000円前後/ボディ単体、税込)
Z 9は発表から約1年を経たモデルであり、ライフサイクルが長いフラグシップモデル。とはいえ、通常であれば、そろそろ若干の古さを感じ始める時期かもしれない。だが、このZ 9には、全くそういった感覚を抱くことがない。それどころか、将来のカメラの姿を見据えた明確なビジョンと、それを実現するための最新デバイスや卓越した基本性能は、今も他機種の追従を許さないレベルにある。

その上、発売後わずか1年の間に、2回もの大型ファームアップが実施され、さらに魅力的なモデルへと進化している。ファームアップというと、いわゆるバグフィックスが中心となることが多いが、本機は違う。ファームアップのたびに性能が向上し、欲しい機能が順次搭載されていく。まさに、発表時に掲げられた“UNSTOPPABLE”というキャッチコピー通り、今なお進化を続けているのだ。

ちなみにDGPイメージングアワード2022での評価は、2回目のファームアップとなるファームウェア「Ver.2.11」での評価だが、その後3回目のファームアップによりファームウェアは「Ver.3.00」へとさらに進化。そこで今回、改めて最新バージョンのZ 9をじっくりと試し、その実力の再検証を行なった。

■光学ファインダーを覗いているようなリアルなEVF



仕事柄、最新のデジタルカメラを日常的に試用するが、Z 9を使うたびに感じるのが「カメラとはこうあるべきだ」という志の高さだ。改善を重ねた従来の延長上ではなく、ニコンが考える理想のカメラの具現化を目指して開発されており、それは新たな“常識”を作ることだったのだろう。

ファインダーを覗けば、クリアで周辺まで見やすく、さらにEVFながらも最高輝度が高いため眩しさすら感じる。使っているうちに、一眼レフの光学ファインダーを覗いているような錯覚に陥るほど。とてもリアルなEVFだ。もちろんEVFなので、露出補正やホワイトバランスは設定後、瞬時に反映される。しかもそれがきわめて正確で信頼に値するレベルなため、撮影時に不安を感じることが一切ない。


また本機は、「Real-Live Viewfinder」と名付けられたメカニズムを搭載し、イメージセンサーから2系統の信号を読み出すことで、撮影中にファインダーがブラックアウトしたり、表示レスポンスが悪くなることがない。これにより高速連写中でも常に被写体の動きを自然に追うことができる。その安心感は絶大であり、現時点で実現し得る最高のファインダーといっても過言ではないだろう。

第一級のAF性能。電子シャッター専用機という大英断

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