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公開日 2022/10/21 06:30
【特別企画】第3の聴覚経路のメリットを活かしたモデル

世界初“軟骨伝導サウンド”の実力は?オーディオテクニカ「ATH-CC500BT」は耳を塞がないイヤホン入門にベストな選択肢だ

山本 敦

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最近、筆者の周辺でも、ある種類のオーディオが話題を呼んでいる。完全オープンスタイルのワイヤレスイヤホンだ。

なぜオープンスタイルのワイヤレスイヤホンに興味を持つのか訊いてみると、やはりオンライン会議のコミュニケーション用ヘッドセットとして、あるいはワークアウトの際に音楽を聴くためのウェアラブルデバイスとして使いたいのだ、という声がよく返ってくる。

耳を塞ぐイヤホンを装着すると、まわりにいる人から不意に声をかけられた時に反応しづらいし、自宅にひとりでいる時間にドアベルが鳴ったことに気が付きにくい。何か他のことにも集中しつつ、音楽などコンテンツのサウンドを “ながら聴き” できるオーディオが注目されている。

コロナ禍の中で多くの人々が初めて、音楽や動画の音声を楽しむこと以外の使い道にもワイヤレスイヤホンを活用するようになり、自身の期待と本当にマッチするイヤホンを探しはじめた。その結果、ノイズキャンセリングイヤホンに負けない勢いで、オープンスタイルのモデルがいま人気を博しているのだろう。

オーディオテクニカ「ATH-CC500BT」(ベージュ/ブラック)。市場予想価格は税込17,600円前後

そんな期待を背に受けて、いま多くのオーディオメーカーが音質と使い勝手にも優れるオープン型のワイヤレスイヤホンを発売している。なかでも、今回紹介するオーディオテクニカの「ATH-CC500BT」はとりわけユニークだ。本機は「軟骨伝導」と名付けられた、独自のオーディオリスニングスタイルを実現した世界初のイヤホンだ。


“第3の聴覚経路” を用いた世界初のイヤホン



軟骨伝導経路の知見は2004年に奈良県立医科大学 細井裕司教授によって拓かれた。一般的なオーディオ機器は、空気の振動をリスナーの鼓膜に伝えることによって音を再現する。耳穴を塞がないイヤホンの中には、頭部の骨を振動させて「蝸牛(かぎゅう)」と呼ばれる器官に音を伝える「骨伝導」方式の製品もある。一方、オーディオテクニカのATH-CC500BTが採用する軟骨伝導方式は、これらのアプローチと異なる第3の聴覚経路だ。

その仕組みは振動を耳の軟骨に伝えて、外耳道の「壁の軟骨」を振るわせることで空気の振動を生むというもの。空気の振動が鼓膜を揺らして疎密波となり、蝸牛に届くことで音として知覚される。耳の軟骨が、言わばスピーカーの振動板のような役割を果たすのだ。

“軟骨伝導” と “骨伝導”、それぞれの仕組みのイメージ

骨伝導方式に対して、軟骨伝導方式を採用するイヤホンには大きくふたつのメリットがあるとされている。ひとつは骨伝導方式に比べて、頭部に触れる位置の自由度が高く、強く密着させる必要がないことだ。イヤホンもゆとりのある装着感が実現できるとオーディオテクニカは説いている。

もうひとつは明瞭度の高いステレオ感が得られることだ。骨伝導方式の場合、ステレオ音声が頭蓋骨の中で混じり合ってしまう。対する軟骨伝導方式は、左右の内耳に分離明瞭度の高い音が届けられる。

オーディオテクニカのATH-CC500BTは、耳珠(じじゅ)と呼ばれる耳の軟骨部に本体を当てて装着する。振動子を左右のこめかみ付近に密着させて「軟骨伝導」方式により音を聴くスタイルだ。振動子として、独自開発による「A.P.S.S/Acoustic Pure Sound Stabilizer」を採用する振動ドライバー(PAT.P)が搭載された。外部振動によるノイズを抑えながら、低音域までくもりのないクリアな原音再生を追求した。

耳珠と呼ばれる軟骨部分に本体を当てるかたちで装着する

肌触りの良いシリコン素材を採用しており、装着していて不快感がない

本機が音楽再生用のイヤホンとして備える機能を確認しておこう。BluetoothオーディオのコーデックはaptX HDを含む、aptX Classic/AAC/SBCをサポートしている。

サウンドをチェック、ワークアウトにも使いたくなる

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