IFA2024 現地取材レポート記事一覧
2024/09/13
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ドイツ・ベルリンで毎年行われる、家電とエレクトロニクスの展示会「IFA」。今年はドイツのメッセ・ベルリンにて、現地時間9月5日から9日にかけて実施される予定だ。
開催に先立ち、IFAを運営する「IFA Management GmbH」のCEOを務める、ライフ・リントナー氏が来日。IFA2025の展望についてのプレゼンテーションが行われた。
IFAとは、世界最大級の家電・エレクトロニクスの展示会。100周年を迎えた昨年のIFA2024では、44か国から約1,800の企業が出展を行い、139の国から約21万5000人以上が来場したほか、101の国から約4,500人のメディアが取材。出展企業の47%がヨーロッパ圏以外であり、グローバルなイベントだと強調している。
リントナー氏はIFAについて、“ビジョン”を持った人々が集まる場所だとしており、ヨーロッパ、アメリカ、アジアから業界を牽引するリーダーが一堂に会する“接点”だとアピールした。
2024年に100周年を迎えたIFAは、その前年に運営体制が変更されたこともあり、ブランドの移行期にあるという。昨年は、コンセプトやロゴデザインを刷新するなどリブランディングが行われた。2025年もその変革を推し進めるとのことで、保守的なものにするのではなく、「若さ」「大胆さ」「好奇心」といったコンセプトを掲げた先進的なイベントにしたいとのこと。
今年のIFAの展示エリアは、以下の10種類。
・生活空間とエンターテインメント
・家電製品
・スマートホーム
・コミュニケーションとコネクティビティ
・オーディオ製品
・コンピューティングとゲーム
・写真、ビデオおよびコンテンツ制作
・フィットネスとデジタルヘルス
・モビリティ
・IFA NEXT(今後発展が期待されるのテクノロジー、スタートアップのためのエリア)
日本企業についてはソニー、パナソニックなどの参加が予告された。またオーディオ分野については、現時点で期待していたほど増えておらず、各メーカー・ブランドへ出展交渉をしている途中とのこと。リントナー氏が個人的に非常に好きな分野ということもあり、多くのメーカー・ブランドに参加してほしいとコメントした。
今年ならではのトレンドとして、リントナー氏は「AI」と「サステナビリティ」を強調。製品出展のみならず会場インフラにも反映されるとしており、広大な会場を来場者がわかりやすくかつ効率よく回れるようナビゲーションを行うほか、ヘルスケアにもAI技術が活用されると説明した。
またIFA 2025では、市場調査と出展者のフィードバックに基づき、ライフスタイルトレンドに関する体験型の展示を行うとのことで、以下の新エリアの⽴ち上げを発表した。
まず、「Beauty Hub」を「フィットネスとデジタルヘルス」展⽰エリアに併設。 コネクテッドビューティーとセルフケアに焦点を当てたエリアで、Z世代、インフルエンサー、美容テクノロジー愛好家向けに設計されたとのこと。最新美容機器の体験型展示が行われるという。
そして「IFA Outdoor Cooking & Gardening」をサマーガーデンに展開。アウトドアライフスタイル、サステナビリティ、ウェルビーイングに焦点を当てたエリアで、ライブクッキングショーやスマートガーデニングのイノベー ションを体験できるとのこと。
「The Track」は個⼈⽤電動輸送⼿段の専⽤エリアで、ホール6と7の間に設置。電動スクーターや電動⾃転⾞を展⽰し、実際の環境で屋外試乗も可能だという。
昨年、100周年を記念して催された音楽コンサートを今年も引き続いて開催。会場も昨年同様、メッセ・ベルリン内のサマーガーデンという屋外エリアで、12000人収容可能。4日間にわたって行われ、コンサートのチケットを購入することで、IFAにも入場できるという。
X-HEMISTY(ケミストリー)株式会社のCEOであり、IFA公認スマートホームスペシャリストでもある新貝文将氏も登壇。IFAは世界の技術トレンドをいち早く知ることができるイベントであるし、日本と海外とのスマートホーム製品の特徴の違いなどを紹介した。
また、同社では「IFAスマートホーム視察支援サービス」を展開すると発表。同社のアテンドでスタッフによる解説を聞きながら現地を視察できるとのことだった。