Netflixの「WBC」配信、生中継は全プランで広告あり。実況/解説者や割引キャンペーンなど詳細発表
Netflixは、2026年3月5日に開幕する「2026 ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)」の配信について、国内メディア向けの記者説明会を開いた。見逃し視聴の方法も含む詳細が明らかになった。
今年のWBC試合中継はNetflixのみ。視聴方法を解説
2025年の8月に、NetflixはWBCを運営するWORLD BASEBALL CLASSIC INC.とパートナーシップを結び、2026年のWBCの全47試合のライブおよびオンデマンドによる配信を独占的に行うことを発表した。
Netflixが日本国内でWBCの放映権を獲得したことにより、今年の大会はテレビ放送により競技の模様を見ることができない。
なお、番組のコンテンツ制作は日本テレビが受託する形になるが、同局で放送されるのはWBCの関連特番のみを予定している。またテレビ放送は他局においても、関連特番やニュース番組で放送されることが見込まれるが、いわゆる試合のコンテンツが見られるプラットフォームはNetflixに限られる。
記者説明会にはNetflix日本法人のコンテンツ部門バイスプレジデントである坂本和隆氏が登壇した。
WBCのコンテンツを視聴する方法について以下の通りだ。
まず視聴環境については、現状Netflixに対応するデバイスと、モバイルアプリやウェブブラウザなどのソフトウェアを組み合わせて、他のコンテンツと共通のユーザーインターフェースで楽しめるようになる。
つまりユーザーは自宅だけでなく、移動先ではスマホやタブレットを使って、時間に好きな場所でWBCの競技を視聴できる。ライブ配信映像の画質は1080pのフルHD。
WBC関連のコンテンツへの経路について、坂本氏はNetflixのホーム画面上の「アプリやサービスを立ち上げた瞬間、すぐにアクセスできる場所」に置かれると説く。また、2月末ごろにはNetflixの中にWBC特集のコーナーを立ち上げ、全試合のハイライト映像、特集、過去の大会を振り返る番組なども並ぶ予定だ。
各試合はライブ配信の終了直後から、オンデマンドの見逃し視聴が可能になる。ライブ配信は決勝戦が行われる3月18日までを予定する。
各試合の映像はNetflix上でアーカイブとして残るが、大会終了後にいつまで配信されるか、現在のところ期間は未定とされている。
2026年2月現在、Netflixにはスタンダードとプレミアムの視聴プランがあり、スタンダードプランは広告表示の有無により月額料金が異なる。
WBCのコンテンツはNetflixのすべてのプランで楽しめる。ただ、WBCのライブ配信では(通常は広告が入らない)スタンダード、プレミアムプランに登録している場合でも、広告が入る。
国内民放放送局の野球放送のように、イニングをまたぐ際に広告が挿入されることになりそうだが、Netflixとしては「ストレスのない視聴感を実現したい」と坂本氏は語る。
WBCの大会期間中にも、Netflixは国内通信キャリアとの連携も進める。またNetflix単独でも「ワールドベースボールクラシック応援キャンペーン」として、2月19日から3月18日までの期間中にNetflixに入会した場合、各プランの月額料金を割り引く特典を提供する。
例えば広告つきスタンダードプランであれば、通常の月額料金である890円(税込)が、44%割引の498円(税込)で入会できることになる。
キャンペーン終了後、登録から1ヶ月後の次の請求日には各プランとも通常価格に戻るので注意が必要だ。また、国内通信キャリア等が提供するバンドルプラン経由でNetflixに加入する場合は、本キャンペーンの適用対象外になる。
新たな撮影技法に挑戦。多視点映像による視聴機能も拡大
昨今では日本のプロ野球の試合放送にも、選手の活躍を立体映像データとして記録して様々な視点から見せる「ボリュメトリックビデオ」の技術を活用したり、試合の記録や選手のパフォーマンスを詳細に数値した「スタッツ(Statistics:統計)」を映像に組み込む手法も増えている。
NetflixによるWBCのライブ配信にも様々な映像収録の技術や新しいカメラワークの試みが採り入れられる予定だ。
大会の日本ラウンドが行われる東京ドームには、キヤノンの最新機材を中心に構成するボリュメトリックビデオシステムがインストールされている。
WBCの映像制作についても同じシステムが使われることになるが、今回は125台の専用カメラを137台に増設して、打席後方やマウンドに立つピッチャーを斜め方向から捉えた映像など、視点を拡大する。なお多視点から撮影される映像を、視聴者の側で切り替えながら見ることはできない。
ホームベースの地面すれすれから、バッターとキャッチャーの動きを捉える「ダートカメラ」による迫力ある映像も、東京ドームの野球中継では初めて導入される。
このほかにも会場内の空気感を伝えるためにドローンカメラを飛ばしたり、球速や打球速度などのデータを3Dスタッツとして映像に組み込み、ライブ配信を盛り上げる。
坂本氏は選手のパフォーマンス、あるいはスタジアムで試合を観戦する方々の体験を損なわないことを大前提としつつ、「WBCのライブ配信ではスタジアム以上の臨場感を、視聴者に伝えたい」と意気込みを語った。
試合の実況解説には、テレビ放送の野球解説でおなじみの田中大貴氏、豊原謙二郎氏、松下賢次氏などベテランのアナウンサーが起用される。また、日本以外のチームどうしによる競技も含む、全47試合に日本のプロ野球で活躍した豪華な解説陣が付く。五十嵐亮太氏、内川聖一氏、高津臣吾氏、真中満氏など顔ぶれはとても豪華だ。
また試合の前後の時間を盛り上げるプレゲームショウ、ポストゲームショウのプログラムも予定している。
WBC関連番組も続々解禁
WBCの本番開幕に先駆けて、Netflixでは2月19日からドキュメンタリー番組の「DIAMOND TRUTH ワールドベースボールクラシックの真実」を配信。番組のパーソナリティには二宮和也氏、渡辺謙氏を迎える。
本日開催された記者会見には、現在日本代表チーム“侍ジャパン”がキャンプを張る「ひなたサンマリンスタジアム宮崎」から、渡辺謙氏がライブ中継によりゲスト出演した。
ドキュメンタリー番組「DIAMOND TRUTH」の制作に参加したことを振り返りながら、渡辺氏は「WBCの第1回大会以降、WBCの規模がますます大きくなり、熱量を帯びてきたことがあらためてよくわかる。井端監督と、今大会についても深く話すことができた」と、思いを込めて語った。
このほかにも2月19日には、今シーズンに東京ヤクルトスワローズからシカゴ・ホワイトソックスに移籍した村上宗隆選手のドキュメンタリー「MUNE ーLet's get to workー」の配信が始まる。村上選手は今回のWBCでも活躍が期待される選手のひとりだ。大会を“予習”できるコンテンツとしてもぜひ視聴したい。
Netflixは今後、全国150箇所でパブリックビューイングを開催する計画も立てている。「Hometown Hero Public Viewing」とタイトルを付けたパブリックビューイング企画は、WBCに出場する“侍ジャパン”の選手の地元で行われる。
記者会見では北海道日本ハムファイターズの伊藤大海選手の地元である北海道茅部郡(かやべぐん)鹿部町、福岡ソフトバンクホークスから選出された牧原大成選手の出身地、福岡県久留米市での実施が伝えられた。
具体的なスケジュールと、その他選手の地元で開催されるパブリックビューイングの予定については、また近くNetflixによるプレス発表が予定されている。
ほかには「47都道府県 最強応援団」と題し、WBCの大会期間中にSNS投稿により“侍ジャパン”にエールを届ける企画も実施される。
