公開日 2025/06/03 11:43

テレビが浮いている?ベテランがこだわり抜いたプレミアムな空間

【トムテック/リビングシアター】劇場仕様の本格シアターがマンションの一部屋に実現
編集部:平野勇樹
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ホームシアターのトムテックが手がけた東京都太田邸のホームシアター

テレビが浮いている?こだわりが詰まったプレミアムシアター

シアタールーム前方。緞帳(どんちょう)の後ろ左右に電動カーテンがあり、作品のアスペクト比に合わせて開いたり閉じたりするような「劇場仕様」に

シアタールーム後方。ソファはオーナーの太田さんこだわりのイタリアPoliformBRERA

「スター・ウォーズ」に魅せられて映画の世界にハマり、ホームシアターをつくるのは、なんと人生で5回目だという太田さん。そんな生粋のシネフィルであるオーナーが、こだわり抜いたという映画館のある家が、面白くないはずがない。

145型スクリーンを隠す緞帳(どんちょう)の後ろには、さらに左右に電動カーテンがあり、映画館と同じように作品に合わせて16対9サイズとシネスコサイズ、上映直前にちょっとだけ開いたり閉じたりするような「劇場仕様」になっている。

インテリアもオレンジとグレーが効果的に配置され、コーディネートが行き届いたプレミアムクラスの映画館だ! 

ディスプレイは145型のスクリーンと50型テレビの2WAY 構成

そして、目を疑うのがテレビだ。どう見ても、浮いているではないか!「過去4回のホームシアターで納得できなかったのは、俳優のセリフが画面の下から聞こえてくることでした。

そこでまず、初めてサウンドスクリーンに挑戦することにしました。プレゼンススピーカーでセンターを持ち上げると音像がぼやけるので、実際の映画館と同じように、スクリーンの裏に3本のスピーカーが埋め込まれています。それから普段使うテレビも、そのサラウンド環境を活かして、最適な視聴位置で楽しみたかったので、折り畳める設計にしてもらいました」。

都市部のマンションでも理想的な機器レイアウトを実現

たしかに実際に固定部分をよく観察してみると、テレビはアームで固定されている。これは見たことがない、まったく新しい発想だ。

プロジェクターはビクター「DLA-V80R」。ネイティブコントラストが高く、黒が深く沈み、映画を高画質で楽しめることが決め手になったそうだ。ちなみに左右にある照明器具はTOKISTAR 製ダクトレールフォーカルスポットライト。美術館などで利用されているもので、フロントスピーカーをここから照らしているそう。

テレビはアームで固定されている。このような市販品はないので、もちろんカスタム品。インストーラーとアイデアを出しあい、エルゴトロン製のモニター用アームをバネで補強する構造とした

プロジェクターはビクター「DLA-V80R」(左)/ホームシアター用には13chパワーアンプを積んだデノン製のAVアンプを利用(右)

サウンド面でも、こだわりは満載。約10年以上愛用しているというBowers WilkinsNautilus 802」を残しつつ、そのほかのスピーカーは埋め込みに。水平方向のスピーカーと、トップスピーカーに適正な高低差を設けるなど、トムテックのインストーラー森氏と共に、理想的なレイアウトで機器を設置していったという。

実は太田さんのお宅は東京の中心部にあるマンション物件なのだが、それでもここまでのこだわりをカタチにできたのは驚きだ。

フロントは長年愛用しているBowers & WilkinsNautilus 802」(左)/フロントと壁面の埋め込みスピーカーはモニターオーディオ製(右)

天井の埋め込みスピーカーはApart Audio製。AURO 3Dのスピーカー配置を参照しながら設置レイアウトを決めていったという

「数多くのオーダーシステムで培った経験をお持ちのオープンハウス堰向さんのアドバイスとご理解もあったからこそ、満足できるホームシアターが実現できました。インストーラーと住まいのプロ、それぞれにはやめにご相談ができ、よい関係を築くことがホームシアターづくりの成功の秘訣だと思います」と太田さん。

5回の経験を持つオーナーの金言。素晴らしい設置アイデアの数々とともに、ぜひ参考にしてほしい。

「トムテックさんでホームシアターを施工される方は、ぜひ見学にいらしてください」と、インテリアコーディネーターでもあるオーナーの太田さん。ホームシアター向きの間取りに自由に変更できたことも、オープンハウスのこのマンションを選んだ理由になったという。当ホームシアターCHANNELの実例紹介記事(リビングCASE11)をご覧になってイメージを膨らませてくださったそう。

(写真:水谷綾子)

 

太田邸ホームシアター概要

HOME THEATER DATA ●住宅形態:マンション/新築 ●ホームシアターの広さ:約15畳 ●画面サイズ:145型+50型 ●サラウンド:7.0.6ch ●インストール内容:機器設置、システムプランニングほか

SYSTEM LIST ●プロジェクター:ビクター DLA-V80R ●スクリーン:イーストン E8K 145 型 特注貼り込み式 ●テレビ:TCL 50P745 ●ブルーレイレコーダー:パナソニック DMR-BRZ2000 ●AV アンプ:デノン AVC-X8500HA ●フロントスピーカー:MONITOR AUDIO CP-WT380 ●センタースピーカー:MONITOR AUDIO CP-WT380 ●サラウンドスピーカー:MONITOR AUDIO WSS230 ●サラウンドバックスピーカー:MONITOR AUDIO WSS230 ●トップスピーカー:APARTAUDIO CM20DTS ほか

[INSTALL SHOP/INSTALLER]

Placeholder Image

ホームシアターのトムテック

場所:東京都新宿区高田馬場1-16-15-1F
TEL:03-3200-4450
営業時間:10時00分 – 20時00分
定休日:年末年始
ホームシアターの視聴室:あり

インストールを担当した、トムテックの森文孝氏

[ARCHITECT]

株式会社オープンハウス・ディベロップメントマンション開発事業部  首都圏建築部主任の堰向成佳氏

 

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