• ブランド
    特設サイト
PR 公開日 2023/12/08 06:30

ぶっちぎりの静けさ、ハイパワーDAPの集大成。Astell&Kern「KANN ULTRA」レビュー

これまで以上に高出力、なのに小型軽量も実現
高橋 敦
  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
Astell&KernのDAPの中でも独特の存在感を放つ「KANN」シリーズ。多機能と高出力を追求した初代「KANN」と、さらなる大型化を許容しそのコンセプトを突き進めた「KANN CUBE」はマニアックなファンの支持を獲得。一方で、筐体を小型化してポータビリティを高めた「KANN ALPHA」と後継機「KANN MAX」は、より幅広い層からの人気を得た。

そのKANNシリーズにおける、現在の最新モデルが「KANN ULTRA」だ。

Astell&Kern「KANN ULTRA」価格:299,980円(税込)

「KANNシリーズの集大成」と紹介されると同時に、「AK史上最もパワフルな出力」「KANN CUBEに比べ大幅に軽量化・薄型化」ともされていることから、どちらかといえばKANN/KANN CUBEの系譜にあるモデルのようだ。しかし、KANN CUBEから小型化もされたとなれば、シリーズにおける両系統の魅力が遂に合流したとも言える。より多くのユーザーからの注目を集めることになるだろう。

今回はそのKANN ULTRAの実力を、詳しく検証したい。機能面ではヘッドホン/プリ/ライン出力を独立させそれぞれ最適化したという「トリプル出力モード」に大注目。中でもメイン出力であるヘッドホンアウトのクオリティについては、特にしっかりチェックしていく。

【製品仕様】ハイスペックながら軽快で使いやすく。巧みな本体デザインで操作性も◎



基本スペックから確認していこう。DACチップはESSの最新フラグシップ「ES9039MPRO」をデュアル構成で搭載。操作感はオクタコアプロセッサーと同社最新UIの搭載により、さらに軽快に使いやすくなった。

音質周りの機能としては「デジタルオーディオリマスター」が要注目。PCM音源はPCM 352.8 or 384KHz/32bit、またはDSD128 or 256へ、そしてDSD音源はDSD128 or 256へアップサンプリングしての再生を設定でき、音色のニュアンスや響きの調整が可能だ。フィルター切替機能も引き続き搭載する。

バッテリーは8,400mAhと大容量だが連続再生は約11時間ほどで特に長くはない。長時間駆動にではなく、音質周りに潤沢な電力を注ぐための大容量ということだろう。

デザインにおいてはシリーズ伝統の背面側の幅を絞り込んだフォルムを継承。5.5インチの大画面で幅82.4×縦141.1×厚み24.4mmというサイズにしては、握りやすく感じるのはそのおかげだ。なお、KANN CUBEからは小型軽量化と大出力化を同時に成し遂げている。

大柄なボディだが、手に持つと不思議とフィットする絶妙な筐体設計

ボリュームホイールは、KANN CUBEやALPHA/MAXのように側面からの埋め込みではなく、AK Jrのような背面から埋め込まれた形を採用。なので使い初めは少々違和感もあったが、さすがボリュームホイールを長年採用し続けるメーカー。周辺のカットが巧みに調整されており、慣れれば従来通りに使いやすい。

ボリュームホイールは背面部に埋め込む様なかたちで配置。長年のノウハウが生かされており、操作性は上々だ

【最大の特徴】独立/最適化された「トリプル出力モード」なら、どんな場面でもベストサウンド



そして本機最大の特長は、ヘッドホン/プリ/ラインの「トリプル出力モード」だ。3.5mmシングルエンド駆動/4.4mmバランス駆動の出力端子は、ヘッドホン/音量可変プリ&音量固定ラインそれぞれ専用に独立搭載されている。なお2.5mmバランス駆動端子は遂に非搭載となった。

ヘッドホン/プリ/ラインの「トリプル出力モード」を搭載。本体上部に端子を装備する

次ページ楽曲本来の深さが分かる!KANN ULTRAのハイパワーがもたらす表現力は圧巻だ

1 2 次へ

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE

関連リンク

クローズアップCLOSEUP
アクセスランキング RANKING
1 Apple Musicが「史上最高のアルバム100枚」を発表。10日間にわたり10作品ずつ公開
2 レコード再生で使う「フォノイコライザー」の役割とは? 選び方のポイントは?
3 『デューン 砂の惑星 PART2』IMAX&ドルビーシネマ再上映が決定。5/17から
4 Beats新ヘッドホン「Solo 4」は試聴マストかも? 前世代と比べて音が大きく変わった
5 <HIGH END>JVCから新D-ILAデバイス搭載、輝度も向上した旗艦8K対応プロジェクター。国内も5月下旬発表へ
6 高まった装着感とリーズナブルな価格。Shokz「OpenFit Air」は“ながら聴き”イヤホン最良の選択
7 <HIGH END>ソナス・ファベール「SONETTO G2」デビュー/エステロン、アヴァンギャルドも新作発
8 プロダンサーも驚愕の音質と装着感! ゼンハイザーのスポーツ向け新TWS「MOMENTUM Sport」レビュー
9 ビクター、ディズニーコラボTWS・第2弾。ベイマックス/ラプンツェル含む5モデル
10 REGZA、2年ぶりモデルチェンジの4K有機ELテレビ「X8900N」。ゲーム専用GUIとネット動画高画質機能を追加
5/15 11:18 更新
MAGAZINE
音元出版の雑誌
オーディオアクセサリー192号
季刊・オーディオアクセサリー
最新号
Vol.192
オーディオアクセサリー大全2024~2025
別冊・ケーブル大全
別冊・オーディオアクセサリー大全
最新号
2024~2025
プレミアムヘッドホンガイドマガジン vol.21 2023 WINTER
別冊・プレミアムヘッドホンガイドマガジン
最新号
Vol.21
プレミアムヘッドホンガイド Vol.31 2024 SPRING
プレミアムヘッドホンガイド
(フリーマガジン)
最新号
Vol.31(電子版)
VGP受賞製品お買い物ガイド 2024年冬版
VGP受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2024年冬版(電子版)
DGPイメージングアワード2023受賞製品お買い物ガイド(2023年冬版)
DGPイメージングアワード受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2023年冬版(電子版)
音元出版の雑誌 電子版 読み放題サービス
「マガジンプレミアム」お試し無料!

雑誌販売に関するお問合せ

WEB
  • PHILE WEB
  • PHILE WEB AUDIO
  • PHILE WEB BUSINESS
  • ホームシアターCHANNEL
  • デジカメCHANNEL
AWARD
  • VGP
  • DGPイメージングアワード
  • DGPモバイルアワード
  • AEX
  • AA AWARD
  • ANALOG GPX