公開日 2018/09/19 06:00

真打ち登場、Ultimate Ears「BOOM 3」「MEGABOOM 3」レビュー! 定番BTスピーカーがフルモデルチェンジ

[PR]さらに磨き上げられたクリアなサウンド

さらに、先ほど「単体での」機能には大きな変化はないという含みのある言い方をしたのは、オプションアイテム「POWER UP」の登場があるからだ。

POWER UPはBOOM 3/MEGABOOM 3両方で使える充電ドックで、スピーカー本体に直接USBケーブルを接続しなくても、POWER UPの上に置くだけで充電が完了する。


スピーカーの底面部(写真左)。中央の接触部を充電ドックに置くことでワイヤレス充電が可能になる。写真右は、micro USBケーブルを用いて電源と接続した充電ドック「POWER UP」に置いた様子
こう書くと「あったら便利そうだけどなくても不便ではないよね」くらいに思う方も少なからずいるだろう。しかしこれがない場合は充電を行う際、USB充電端子を覆う蓋を開け閉めしたり、充電ケーブルの挿す方向を確認したりと、意外と手間がかかるものだ。こうした日々起こるちょっとした手間を省いて手軽に充電ができるというのは、実際に充電ドックを使ってみて実感できる利便性。こちらのオプションの導入も検討してみてほしい。


USB充電端子は背面下部に配置。防水キャップで保護されている

直径はMEGABOOM 3と同等だが、一回り小さいBOOM 3とも共通して使える。LEDが点滅していると「充電中」、点滅が終わり常時光っていると「フル充電完了」
加えて仕様面での「ブラッシュアップ」としては、防水性能がこれまでのIPX7からIP67に向上、ワイヤレス通信の最大到達距離も45mにまで伸長したという。

「IP67」と言われても分かりにくいだろう。具体的には、従来同様の「水に30分浸しても正常に作動」するIPX7の防水性能に加えて、ホコリなどの侵入を防ぐIPX6の防塵性能も兼ね備えている。さらに「水に浮くように再設計」のおかげで水没自体も回避。アウトドア利用を考えても、例えば川に落としてしまった場合などすぐに浮き上がってくるのは便利だろう。

BOOM 3は良質な低音表現とクリアな中高域。MEGABOOM 3は重低音も余裕

それでは音楽を再生してみよう。まずはBOOM 3のサウンドを確認し、BOOM 3との違いという観点から、MEGABOOM 3のサウンドのポイントを紹介していく。

BOOM 3のサウンドで特に好印象なのは、ボーカルやハイハットシンバル、ギターといった中高域をクリアに出しつつも、耳に刺さるような嫌なシャープさは出さないところだ。全ての音が明瞭でありながら、音のキツさはないというこの特長は、カスタムイヤーモニターの定番「UE Pro Reference Remastered」のそれとも一致する。音楽ファンのリスニング用としても、音楽を細部まで楽しめて、しかし聴き疲れはしないというのは非常に嬉しい。また本体の落ち着きのある外観ともマッチしている。


中高域をクリアに出しつつも、耳に刺さらず聴き疲れのない明瞭なサウンドが特徴
低音も、一般的なポップスやロックのエレクトリックベースの帯域などを余裕の太さで届けてくれる。太さ厚みは出しつつもボワンと緩むこともない、良質な低音表現だ。この低音とのコンビネーションで、中高域のクリアさも際立っているのだろう。

また音量を上下させた際の音の変化もナチュラルで使いやすい。小音量にしたとき、高域は無理に補正せず素直にソフトに、しかし低音は十分に残してくれる。リスナーが音量を下げるときというのは、音楽の存在感を少し弱めたいときだろうから、目立ちやすい高域の主張もすっと下がってくれるのは嬉しいチューニングだ。

加えて本機はいわゆる360度サウンド、スピーカーの周囲全体に音を広げる製品なので、「小さめの目立たない音量で音楽を流し続ける」というBGM用途にもぴったり。特に今回の世代ではApple Musicプレイリストの活用も強調しているので、そうした利用シーンとの親和性は高い。

なお音質については、「いや自分はもう少しシャープな方が好み」「いやいや自分はもっとソフトな方が…」などといった好みや場面ごとの要望にも、アプリ側のイコライザー機能で対応できる。

続いてMEGABOOM 3を試聴。MEGABOOM 3の素晴らしさは、その中高域の好感触を変えずに重低音の帯域が素直に補強されるところだ。クラブ系のディープなベースに十分対応可能で、BOOM 3のベースの太さと比較すると、MEGABOOM3はその大きな筐体のメリットを存分に活かし、余裕で表現できる。


MEGABOOM 3では、BOOM 3と同じくクリアな中高域を再生しながら、より深い重低音再生も実現する
サウンドならやはりMEGABOOM 3に優位があり、またバッテリー駆動時間もBOOM 3の15時間に対して、MEGABOOM 3は20時間と長くなっている。しかしその優位は大きさによって得られたものなので、ポータビリティーの面では不利。そこを重視するならBOOM 3の魅力が強まる。ただし、そもそもBOOM 3のサウンドも十分すぎるほど素晴らしいことを改めて強調しておこう。



Bluetoothスピーカーで何を買おう?と考えるのではなく、BOOM 3とMEGABOOM 3のどっちにしよう? で悩むことになりそうなほど、シリーズの魅力はさらに磨き上げられている。元祖ボトルスタイルの最新世代が、まさに真打ち登場を感じさせる仕上がりでやってきたというわけだ。

(提供:ロジクール)

前へ 1 2

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE

関連リンク

クローズアップCLOSEUP
アクセスランキング RANKING
1 BRAVIAが空飛ぶ時代? 動画コンテンツの楽しみ方に押し寄せた大きな変化を指摘するソニーショップ店長。超大画面はさらに身近に
2 ネットワークオーディオに、新たな扉を開く。オーディオ銘機賞の栄えある“金賞”、エソテリック「Grandioso N1」の実力に迫る
3 Nothing、最大40%オフのウィンターセール開催
4 LG、世界初のDolby Atmos FlexConnect対応サウンドバー「H7」。オーディオシステム「LG Sound Suite」をCESで発表へ
5 「ゴジラAR ゴジラ VS 東京ドーム」を体験。目の前に実物大で現れる“圧倒的ゴジラ”の臨場感
6 衝撃のハイコスパ、サンシャインの純マグネシウム製3重構造インシュレーター「T-SPENCER」を試す
7 AVIOT、“業界最小クラス”のANC完全ワイヤレス「TE-Q3R」。LDAC、立体音響にも対応
8 ソニー「WH-1000XM5」に“2.5.1”アップデート。Quick AccessがApple Music/YouTube Musicに対応
9 「HDR10+ ADVANCED」が正式発表。全体的な輝度向上、ローカルトーンマッピングなど新機能も
10 クリプトン、左右独立バイアンプ機構のハイレゾ対応アクティブスピーカー「KS-55HG」新色 “RED”
12/19 11:02 更新
音元出版の雑誌
オーディオアクセサリー199号
季刊・オーディオアクセサリー
最新号
Vol.199
世界のオーディオアクセサリーブランド大全2025
特別増刊
世界のオーディオアクセサリーブランド大全2025
最新号
プレミアムヘッドホンガイドマガジン vol.23 2025冬
別冊・プレミアムヘッドホンガイドマガジン
最新号
Vol.23
プレミアムヘッドホンガイド Vol.33 2025 SUMMER
プレミアムヘッドホンガイド
(フリーマガジン)
最新号
Vol.33(電子版)
VGP受賞製品お買い物ガイド 2025年冬版
VGP受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2025年夏版(電子版)
DGPイメージングアワード2024受賞製品お買い物ガイド(2024年冬版)
DGPイメージングアワード受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2025年冬版(電子版)
WEB
  • PHILE WEB
  • PHILE WEB AUDIO
  • PHILE WEB BUSINESS
  • プレミアムヘッドホンガイド
  • ホームシアターCHANNEL
  • デジカメCHANNEL
AWARD
  • VGP
  • DGPイメージングアワード
  • DGPモバイルアワード
  • AEX
  • AA AWARD
  • ANALOG GPX