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2018年05月24日
「デコーダー/レンダラー」の詳細を解説

iFi audioも対応で盛り上がるMQA、その再生のための基礎を徹底解説

佐々木喜洋
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■iFi audioがMQA対応。そのメリットを探る!

ポータブルオーディオ分野で最近人気が高いiFi audioのポータブル製品が、話題のMQA対応を果たした。

iFi audioは新興のポータブルオーディオメーカーのようにも思えるが、実のところはAMRというハイエンドオーディオでは歴史と定評があるメーカーの子会社であり、最新の技術とユーザー動向に敏感に対応するために作られたブランドである。また伝統の英国技術に誇りを持つ、優秀なトルステン博士に率いられた技術志向のブランドでもある。そのため最新のPCオーディオ分野で話題のMQAにiFi audioがいち早く対応したのは納得ができる。

iFi audioの全現行製品がMQAへ対応を果たした。写真はxDSDを手にする開発者のトルステン博士 ※撮影:佐々木喜洋

しかし、MQAはPCオーディオ分野でもなかなか実像が浸透していない技術だ。iFi audioがMQA対応したことで、ユーザーにどういうメリットがあるのか、どう使いこなせば良いのかということを本稿では説明していく。

MQAとは何か?

まず、「MQAとは何か」ということをはじめに解説しておきたい。

MQAのロゴ

MQAとは「Master Quality Authenticated」の略で、2015年ころにイギリスのオーディオメーカー Meridian(メリディアン)が提唱した技術だ。現在ではMeridianとは別に、MQAという会社が技術を管理している。分かりやすさのために端的に語ると、MQAとはDSDやハイレゾのような新しい音源に関する技術である。

現在でもたくさんの音源形式があるのだが、従来の音源の形式と比べてのMQAの利点は、端的に言うとデジタル音楽において「音質は高く、かつデータ量は少ない」というこれまでなら相反する要素を両立させたという点だ。つまり、ハイレゾやDSDは音質は良くてもデータ量が多くなってしまうが、MQAならば高音質でかつデータ量が少なくて済む。

具体的に言うと、192kHz/24bitのハイレゾFLACでは150MBのサイズが必要な音源に対して、MQAでは音質を維持したうえでそれが30MBで済むという。これは従来に比べても圧倒的な軽量化を達成していると言ってよい。

2L社提供のサンプル音源で同じ曲のデーターサイズを比較したもの。この楽曲のMQAは352.8kHz/24bitのマスターからエンコードしたファイル(出展:MQA Ltd. 提供による)

次の利点は、MQAは応用範囲が広い技術であるということだ。現在のデジタルの主要オーディオソースはCD音源、ダウンロード音源、ストリーミング音源の3種類だが、MQAはこの全てについての応用が可能である。MQAは16bitはもちろん、24bitや32bitの音源でも対応が可能であるため、将来性も高い。また、MQAは非整数倍の折りたたみは行わないので、オリジナルのフォーマットによって44.1kHz系(88.2kHzや176.4kHzなど)と48kHz系(96kHzや192kHz)の両方の展開がある。

MQA-CDにおいてはハイレゾ音源をCDに格納することが可能となり、ダウンロード音源では軽量なためダウンロード時間が短縮できてハードディスクも圧迫しない。また、ストリーミングにおいてはCD品質を超えたハイレゾ品質での配信を可能とする。MQAのネットでの送信データ量の一例を挙げるとすれば、オリジナルが176.4kHzの場合は約1.2Mbpsであり、ロスレス・ストリーミングに必要なデータ量である1.4Mbpsを少し下回る程度である。つまり、既存のインフラを変えずにハイレゾ・ストリーミングが可能だということだ。これはMQA技術が当初からストリーミングをターゲットとしていたことを示しているとも言える。

加えて、MQAは独自技術でありながら従来の再生機器との互換性があるという点も見逃せない。つまりMQA対応がされた機器ならばより良いが、MQA対応されてない環境でも再生自体は可能だ。

具体的に言うと、MQA-CDであれば普通のCDプレーヤーでも再生してCD品質の音質が期待できる。しかし、MQA対応されたCDプレーヤーまたはシステムであれば、物理的にはCDと変わらないのにハイレゾ品質の再生ができるということだ。

編集部注:現時点でMQAの音源データには2種類が存在する。ひとつがMQA自身の手によってMQA化される「MQA Studio」、もうひとつがTIDAL MASTERSなど配信側によってMQA化された「MQA」ということになる。

MQAの技術的なポイントとは?

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