公開日 2018/03/23 11:01

オーディオファンの夢かなう! ロスレス音楽ストリーミング「Deezer HiFi」を対応システムで聴きまくる

【特別企画】ヤマハ/オンキヨー/パイオニア製品で検証
CDと同じ44.1kHz/16bitの品質で3,600万曲が聴き放題になる“ロスレス音楽ストリーミングサービス”「Deezer HiFi」(公式ページ/登録はこちら)。連続レポートの2回目では、Deezer HiFiに対応したオーディオ製品を使って、より手軽に、よりいい音でロスレスストリーミングを楽しむ方法を紹介する。



オーディオファン待望のロスレス音楽ストリーミング

オーディオファン、音楽ファンが待望していた“CDクオリティ”での音楽ストリーミングサービス「Deezer HiFi」が、ついに日本国内で正式スタートした。Deezer HiFiは月額1,960円の定額制音楽ストリーミングサービス。サービスイン時点の楽曲数はなんと3,600万曲を用意し、全ての楽曲が44.1kHz/16bit(1411kbps)・FLACのロスレス品質で聴き放題となる。

オーディオファンにとって何より嬉しいのが、44.1kHz/16bitのCD音質が実現したことだ。先行する音楽ストリーミングが採用するフォーマットは、いずれも256kbps〜320kbpsの圧縮音源であった。

再生品質が「CD以上」か「CD以下」なのかは、オーディオファンにとって非常に重要だ。デジタルオーディオのフォーマットとして最初に普及し、30年を経て今なお現役であるCDの品質は、ハイレゾが普及してきた今でも信頼厚い “標準” だ。CD品質以上かどうかは、「音楽に込められた情報を余さず聴き取りたい」という、オーディオファンのリスニング時の心構えにも大きく影響する。

Deezer HiFiを専用ソフトから再生した画面。右下のウィンドウから配信クオリティの切り変えができる

ウィンドウを開くと、1,411kbpsのロスレスCD品質で配信されていることが確認できる

このCDクオリティの実現と共に強調したいのが、その楽曲の豊富さだ。例えばダイアナ・クラールやメロディ・ガルドーのような人気女性ボーカル、ジョン・コルトレーンやマイルス・デイヴィスといったジャズの巨匠、グラモフォンやDECCAなどの有名クラシックレーベル…。オーディオファンにとっても価値のある作品が膨大に配信されている。まだ私の目にとまっていない作品も数限りないだろう。夢のような時代が到来したと言っても大げさではない。一生かかっても聴ききれないほど巨大なライブラリを、しかもロスレスで手にすることができるようになったのだ。

Deezer HiFiを聴く方法は2通りある

このDeezer HiFiを聴く方法は2通りある。ひとつは、Windows/Mac用に無料提供されているDeezer純正の再生ソフトをPCにインストールし、USB-DAC等と組み合わせ再生する方法だ。こちらについては前回の記事で詳しく紹介している。ちなみにiOS/Android端末用アプリも用意されているが、こちらは320kbpsまたは128kbpsのロッシー音質になる。

ふたつめはDeezer HiFiに対応したオーディオ製品から聴く方法で、対応製品があればもちろん再生にパソコンは必要ない。パソコンを使うことなくオーディオ機器で完結して音楽を聴きたい方は多いだろう。また、ポータブルオーディオで聴いたり、ホームオーディオ環境においてシームレスな使い勝手で組み込むには、Deezer HiFi対応オーディオが必要となる。

ヤマハのAVアンプ「RX-A1070」からDeezer HiFiを聴く土方氏。選曲は手元の対応アプリから行っている。対応オーディオ製品を用いることで、より手軽にロスレスストリーミングを楽しむことができる

また、現状のDeezer HiFiのWindows/Mac向けの再生ソフトは、排他モード(パソコンの音楽再生をオーディオに専念させるモード)が設定できないなどオーディオ用としては今後の進化に期待したい点もあり、ロスレス品質を余すことなく楽しみたいなら対応オーディオ製品を使うのが近道と言える。

今回は後者のDeezer HiFi対応オーディオについて、具体的な製品を取り上げながらその音質や使い勝手を紹介したい。

ヤマハ/パイオニア/オンキヨーの対応機器をチェック

現在、日本国内においては、Deezer HiFi対応のオーディオ製品は、パートナーシップを結ぶオンキヨー&パイオニア、ヤマハの2社からラインナップされている。

オンキヨー&パイオニアは、ポータブルオーディオプレーヤー(DAP)の一部製品がDeezer HiFiに対応。オンキヨーは“rubato”「DP-S1A」「DP-S1」、パイオニアは“private”「XDP-20」「XDP-30R」がDeezer HiFiを再生できる(DP-S1とXDP-30Rは最新ファームウェアで対応)。

オンキヨー「DP-S1A」(左)とパイオニア「XDP-20」。ポータブルプレーヤーからDeezer HiFiをロスレス品質で楽しむことができる

ヤマハについては、同社独自のネットワークオーディオ/マルチルーム再生機能「MusicCast(ミュージックキャスト)」に対応した製品のほとんどからDeezer HiFiが再生できる。対応製品はHi-FiコンポーネントからAVアンプ、サウンドバーなどのホームシアターシステム、Wi-Fiスピーカーに至るまで、記事執筆時点で26機種にも及ぶ(対応製品一覧は公式サイトで確認できる)。

ヤマハは同社のネットワークオーディオ機能「MusicCast」に対応した26機種がDeezer HiFiに対応。対応製品もAVアンプからHi-Fiコンポーネント、Wi-Fiスピーカーに至るまで多彩だ

これら対応オーディオ製品の中から今回は、オンキヨー「DP-S1A」とパイオニア「XDP-20」、ヤマハのAVアンプ「RX-A1070」、ネットワークレシーバー「WXA-50」、ワイヤレス対応スピーカー「WX-010」を実際に使ってみた。

次ページパイオニアのDAP「XDP-20」でDeezer HiFiを再生

1 2 3 4 次へ

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE

関連リンク

クローズアップCLOSEUP
アクセスランキング RANKING
1 BRAVIAが空飛ぶ時代? 動画コンテンツの楽しみ方に押し寄せた大きな変化を指摘するソニーショップ店長。超大画面はさらに身近に
2 ネットワークオーディオに、新たな扉を開く。オーディオ銘機賞の栄えある“金賞”、エソテリック「Grandioso N1」の実力に迫る
3 Nothing、最大40%オフのウィンターセール開催
4 LG、世界初のDolby Atmos FlexConnect対応サウンドバー「H7」。オーディオシステム「LG Sound Suite」をCESで発表へ
5 「ゴジラAR ゴジラ VS 東京ドーム」を体験。目の前に実物大で現れる“圧倒的ゴジラ”の臨場感
6 衝撃のハイコスパ、サンシャインの純マグネシウム製3重構造インシュレーター「T-SPENCER」を試す
7 AVIOT、“業界最小クラス”のANC完全ワイヤレス「TE-Q3R」。LDAC、立体音響にも対応
8 ソニー「WH-1000XM5」に“2.5.1”アップデート。Quick AccessがApple Music/YouTube Musicに対応
9 「HDR10+ ADVANCED」が正式発表。全体的な輝度向上、ローカルトーンマッピングなど新機能も
10 クリプトン、左右独立バイアンプ機構のハイレゾ対応アクティブスピーカー「KS-55HG」新色 “RED”
12/19 11:02 更新
音元出版の雑誌
オーディオアクセサリー199号
季刊・オーディオアクセサリー
最新号
Vol.199
世界のオーディオアクセサリーブランド大全2025
特別増刊
世界のオーディオアクセサリーブランド大全2025
最新号
プレミアムヘッドホンガイドマガジン vol.23 2025冬
別冊・プレミアムヘッドホンガイドマガジン
最新号
Vol.23
プレミアムヘッドホンガイド Vol.33 2025 SUMMER
プレミアムヘッドホンガイド
(フリーマガジン)
最新号
Vol.33(電子版)
VGP受賞製品お買い物ガイド 2025年冬版
VGP受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2025年夏版(電子版)
DGPイメージングアワード2024受賞製品お買い物ガイド(2024年冬版)
DGPイメージングアワード受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2025年冬版(電子版)
WEB
  • PHILE WEB
  • PHILE WEB AUDIO
  • PHILE WEB BUSINESS
  • プレミアムヘッドホンガイド
  • ホームシアターCHANNEL
  • デジカメCHANNEL
AWARD
  • VGP
  • DGPイメージングアワード
  • DGPモバイルアワード
  • AEX
  • AA AWARD
  • ANALOG GPX