公開日 2012/02/13 18:36

「Xperia acro HD/NX」の完成度は? − Xperia arcユーザーの記者がハンドリングテスト

動画/静止画撮影や音楽再生を中心に試す
ファイル・ウェブ編集部:小野佳希
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静止画撮影においてまず最初に気に入ったのが、本体右側面に備わるカメラボタンの押しやすさだ。半押ししてピント合わせ、そこからさらに押し込んで撮影というスタイルは従来通りだが、Xperia arcよりも力を入れずにボタンを全押しできるようになった印象で、手ブレ防止という観点からも使い勝手が向上している。

街並みを撮ってみたところ(4000×3000ピクセルで撮影したものを、Fireworks CS4を使用して800×450ピクセルに縮小。レタッチ等はしていない)


元画像の一部を、縮小せず800×600ピクセルで切り抜いた。信号機の文字も視認できるレベル

青空のグラデーションや遠景の描写はこんな感じ


とある日の記者の弁当も撮影してみた

鶏肉の照りなどもちゃんと確認できる

また、今回のモデルではスリープ状態からカメラキーを長押しすると撮影完了まで約1.5秒という高速起動撮影が可能になった。なお、デフォルトでは液晶画面に何も映っていない状態からいきなりシャッターが切れるように設定されているため、勘で構図を作ることになる。

そのため、もし本機能を多様しそうなユーザーは、最初のうちに何度か試し撮りをして慣れておいたほうが良いだろう。なお、本機能については「起動&撮影」「カメラ起動のみ」「クイック起動OFF」と起動方法を設定から変更可能だ。

クイック起動の設定は後から変更可能

そのほか静止画撮影についてはスイングパノラマにも対応。3Dスイングパノラマやスイングマルチアングルといった、ソニー製デジカメ“Cyber-shot”が備える機能も使えるようになった。

スイングパノラマ機能も搭載

■かなり“使える”ミュージックアプリ

標準の音楽プレーヤーアプリも使い勝手がかなり進化している。まずなんといっても大きいのは、新たにマニュアルイコライジングが可能になったことだろう。

ミュージックアプリのUI

楽曲選択のUI

これまでのXperiaシリーズでは「ロック」「クラシック」などいった項目を選ぶとそのジャンルに合ったイコライズへと自動設定される形だった。今回の新モデルからそこに「カスタム」が追加され、ユーザーが自分の好みで各音域のレベルを調整できるようになったのだ。これにより、こだわりの強い音楽ファンもかなり自由に音質をカスタマイズできるようになった。

イコライズ項目で「カスタム」を選ぶとマニュアル設定画面に移行

また、新たに「サラウンドオーディオ」機能も搭載。独自のバーチャルサラウンド技術を用い、「スタジオ」「クラブ」「コンサートホール」という3つの場所で音楽を聴いているようなエフェクトをかけてくれるというなかなか面白い試みだ。ロック系の曲を「コンサートホール」で聴いたら、個人的には少々演出しすぎな印象も受けたが、このあたりは各自が自分の好みを見つけるまで色々と遊んでみればよいだろう。

3種類の「サラウンドオーディオ」機能も搭載

さらに、ロック画面からも再生/早送り/巻き戻しといった基本操作を行えるように進化。ミュージックプレーヤーアプリでは半ば当たり前になりつつある機能もちゃんとフォローしている。

画面がロックされている状態でも早送りなどの基本操作が可能

加えて、画面をスワイプしての早送りや巻き戻しにも対応。そのほかの部分でもUIは直感的に使えるようになっており、かなりユーザーフレンドリーで“使える”ものに仕上がっている印象だ。音楽プレーヤーは別途アプリをダウンロードするというユーザーも多いかもしれないが、Xperia acro HDとXperia NXについて言えば、この標準アプリもかなり高い使い心地を実現している。前述の動画再生能力なども含め、Xperia arcユーザーとしては性能の大幅な進化を身に染みて感じさせられる取材だった。

再生中の楽曲に関する情報を簡単に検索できる「infinite」機能も引き続き搭載

■すぐにでもXperia arcから乗り換えるべき?それとも“待ち”?

さて、それではXperia acro HDもしくはXperia NXは、Xperia arcユーザーにとってすぐにでも乗り換えるべき機種なのか? そこを判断するポイントは、少しだけ重くなる本体質量と、形状の違いからくる持ち心地をどう捉えるかによるだろう。

次ページ乗り換えは“Go”?“Stay”?

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