LUMIX、部分積層センサーで高速化したフルサイズミラーレス「S1II」。裏面照射センサーで価格を抑えた「S1IIE」も同時展開
パナソニックは、LUMIXブランドのフルサイズミラーレス一眼カメラ「LUMIX S1II」「LUMIX S1IIE」を6月中旬に発売する。ラインナップおよび市場想定価格(価格はオープン)は以下の通り。キットレンズは「LUMIX S 24-105mm F4」となる。
<LUMIX S1II>
・ボディ「DC-S1M2」455,400円前後(税込)
・レンズキット「DC-S1M2M」574,200円前後(税込)
<LUMIX S1IIE>
・ボディ「DC-S1M2ES」356,400円前後(税込)
・レンズキット「DC-S1M2ESM」475,200円前後(税込)
3月に発売されたフラグシップモデル「S1RII」に続き、ハイエンドシリーズ “S1IIシリーズ” に新モデルが追加される格好。S1IIは、高速性能によって動きの速い乗り物やアーバンスポーツ(スケートボードやダンスなど)、MVや企業PVなどの撮影に最適だとしている。
またS1IIEは、 “S1のグレードを満たしている” という意味が「E」のネーミングに込められており、Eは「Essential」(必要条件を満たした、本質的な)という意味だという。より本格的に作品づくりをしていきたいハイアマチュアやクリエイター、そして日常的なスナップやポートレートに適しているとのことだ。
S1IIとS1IIEの大きな違いはイメージセンサーとなり、S1IIには約2,410万画素の部分積層型CMOSイメージセンサー、S1IIEには従来型となる約2,420万画素の裏面照射型CMOSイメージセンサーを搭載。映像エンジンは、どちらともL2テクノロジー搭載エンジンを採用する。
S1IIは部分積層型のセンサーを採用することで約3.5倍の高速読み出しができ、それによってセンサー全域記録の5.1K60p 10bitの動画撮影、70fpsの連写(AFS/AFC・ブラックアウトフリー)、1.6倍の合焦速度を実現している。一方でS1IIEは、センサー全域記録の6K30p 10bitの動画撮影、30fpsの連写(AFS/AFC・ブラックアウトフリー)に対応する。
またS1IIでは、これまでGシリーズで展開していた「ダイナミックレンジブースト」をフルサイズのSシリーズに初搭載。低ISO回路から生成する飽和優先の画像、高ISO回路から生成する低ノイズ優先の2つを1画素ごとに合成することにより、LUMIX最大となる15ストップのダイナミックレンジをV-Log/V-Gamut動画記録時に実現したという。
両モデルとも新たな機能として、新たにHLG写真をサポートするHEIF方式(4:2:0 10bit)の静止画記録に対応。フォトスタイルには「シネライクA2」が追加されている。
またカメラ本体でのRAW現像時に、AIによるホワイトバランス調整「AI-AWB」が利用可能になった。AIを用いて光源を推定し、被写体ごとのホワイトバランスゲインを算出・最適化することで、光源が混在するシチュエーションで撮影した写真でも最適な結果を得られるという。
さらに、リアルタイム認識AFの人物の部位選択のなかに「アーバンスポーツ」が新たに追加。被写体の動きが速く周囲に人がいるようなシーンに特化したモードで、具体的にはススケートボードやストリートダンス、BMX、パルクールなどの撮影時に効果的だという。また動画において、Bluetooth経由のタイムコード同期にLUMIXとして初対応。この2つの機能は、ファームウェアアップデートでS1RIIにも展開予定となる。
そのほかの特長や機能は、ボディサイズを含めてS1RII/S1II/S1IIEで同等。マグネシウム合金フレームによる耐候性設計のボディを採用し、中央8.0段のボディ内手ぶれ補正を内蔵。ハイレゾモードやリアルタイムLUTも搭載し、LUMIX Flow、LMUX Labといってアプリとの連携にも対応。テザーソフト「Capture One」の利用も可能だ。質量はS1IIが800g、S1IIEが795g。別売のバッテリーグリップ「DMW-BG2」も共通して使用できる。
また、新たな大口径標準ズームレンズ「LUMIX S 24-60mm F2.8」も同時に発表。価格は143,000円(税込)で、6月中旬に発売する。気軽に持ち運べる小型・軽量が特長で、全長は99.9mm、質量は約544gとなる。最短撮影距離は0.19mで、最大撮影倍率は0.3倍。ブリージング抑制など動画性能にも配慮しているほか、防塵・防滴仕様かつ耐低温設計となっている。






























